2010-12-12

〔NEWS〕 「図書新聞」に書評! ダニエル・グリーンバーグ著、『自由な学びとは――サドベリーの教育哲学』

 「図書新聞」最新号(12月18日付)に、書評が掲載された。

 「見出し」だけ、紹介する。「近代の限界を超える教育の書――「モードル」の自由と自治の学校」。

 グリーンバーグさんに聞かせてあげたいような、深く、的確な書評だった。

 訳者としても、たいへん、嬉しい。

 ⇒ http://toshoshimbun.jp/books_newspaper/week_article.php

 ☆  ダニエル・グリーンバーグ氏の主著、日本語全訳 遂に完成  教室を広場に! 学びのアトリエに! 世界創造の場に! 新たな世界を創る場に!

 ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog2/2010/09/news-3208.html 

___________________________________

Posted by 大沼安史 at 03:52 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2010-09-08

〔NEWS〕 世界大学ランキング トップはケンブリッジ アジアNO1は香港大学 東大を抜く 

 
 2010QS世界大学ランキングが発表された。
⇒ http://www.topuniversities.com/university-rankings/world-university-rankings/2010/results

 アジア勢では香港大学(2009年24位⇒2010年23位)が、日本の東大(22位⇒24位)を抜いてトップに立った。

 九州(155位⇒153位)、筑波(174位⇒172位)が上昇、京都(25位⇒25位)は横ばい、大阪(43位⇒49位)、東工大(55位⇒60位)、名古屋(92位⇒91位)、東北(97位⇒102位)、北海道(171位⇒175位)が順位を下げている。

 

Posted by 大沼安史 at 09:45 午前 NEWS | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 「全国学力テスト」を再開し、「沖縄戦・集団自決・教科書検閲問題」が発覚した、あの安倍晋三政権下の「2007年」……日本の公的教育支出は「世界」最低だった! サイテー! サイアク そう、韓国以下!

 2007年の日本の公的教育支出(対GDP比)は、世界の主要国28ヵ国中、28位だったことが、OECDの調査で確認された。

 「世界最低の国」日本! チョー・サイテー!

 毎日新聞(電子版) ⇒ http://mainichi.jp/life/edu/news/20100908ddm002100105000c.html

 05年が最下位、06年ワースト2、そしてまたも、最下位。

 ところで、サイテーの「2007年」とはどんな年だか振り返ると、
 ★ 防衛庁が防衛省に昇格!

 ★ 憲法改正へ向け国民投票法 可決!

 ★ 前年の9月発足の安倍晋三政権がこの年の9月26日に失速・退陣!

 ★ 全国学力テスト、43年ぶりに全員調査で実施!

 ★ 高校教科書 沖縄・集団自決問題の検定意見問題が社会問題化!

 ウィキ 年表 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/2007%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%95%99%E8%82%B2

  http://ja.wikipedia.org/wiki/2007%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%94%BF%E6%B2%BB

 かわいそうな日本の子どもたち!

 かわいそうな、子どもを持った、ビンボーな日本の家族!

 そういえば、この年、「教育再生」がしきりに叫ばれていたっけ!…………

 
 OECD 発表データ 
  ⇒ http://www.oecdtokyo2.org/pdf/theme_pdf/education/20100907eag.pdf

 ● 主要国における公財政教育支出の対 GDP 比
(%) 全教育段階 初中等  高等
日本     3.4        2.5   0.6
OECD 平均5.2        3.5   1.2
米国     5.3        3.7   1.2
英国     5.4        4.1   0.9
フランス 5.6        3.7   1.2
ドイツ   4.5        2.9   1.1
カナダ   4.9        3.1   1.8
イタリア 4.3        3.1   0.8
ロシア   6.1        3.4   1.0
韓国     4.2        3.1   0.6

 

Posted by 大沼安史 at 07:08 午前 NEWS | | トラックバック (0)

2009-12-07

〔NEWS〕 ハーバード教育大学院 「教育指導博士課程」を新設 3年・学費無料

 ニューヨーク・タイムズの黒人コラムニスト、ボブ・ハーバート氏のコラム(4日付)で、ハーバード大学の教育大学院(スクール・オブ・エデュケーション)が、米国の次世代の教育を担う人材を育てる、「教育指導」の博士課程(doctorate in education leadership (Ed.L.D.)を開設することを知った。
 ⇒ http://www.nytimes.com/2009/12/05/opinion/05herbert.html?_r=1&em

 定員25人。3年課程。学費無料だという。
 おまけに、ハーバードのビジネス・スクール、行政大学院とも連携して、MBAタイプの実践型教育を施すそうだ。

 アメリカも大不況下にあり、大学院への進学は難しい。そんな厳しい状況の中で、学費免除を打ち出したハーバードの教育大学院。

 同大学院74年ぶりの、新たな博士コースの新設だという。

 日本では教員養成で「6年制」が取り沙汰されているが、富裕層の子弟(あるいは、失業の心配のないお役人の子弟)でもなければ、学費が続かず、無理なことは目に見えている。〔つまり、金持ちと役人の子だけが教員になれる!〕

 鳩山政権がもし、6年かけて教育崩壊を「逆転」させる人材を養成するなら、せめて最後の2年間だけでも「学費免除」にするべきだろう。

Posted by 大沼安史 at 05:44 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2009-12-06

〔For the Record〕  沖縄師範の校長 米軍上陸前に本土へ「敵前逃亡」

 こういう事実は文科省の検閲教科書には書かれていないはず。
 でも、この国の戦後なお続く、統制・お役所教育の無責任ぶりを象徴する史実だから、、忘れないうちにその概略を記しておく。

 月刊誌『世界』のことし(2009年)9月号での、佐藤優氏との対談、「沖縄は未来をどう生きるか」(第7回)で、大田昌秀氏が、概略、以下のように証言されていた。

 大田氏が当時、生徒だった沖縄師範学校の校長は、生徒が私語しようものなら、全校生徒の目の前で木銃で殴りつけ、ことあるごとに「国のため命を惜しむな」と叱咤するような人(文部省の教育者――大沼注))だったが、米軍上陸が必死の状況になると、「文部省に所用があると言って、あたふたと上京し、二度と帰校」しなかった。

 当時、沖縄では知事ら内務官僚が、所用だといって本土に「脱出」する「敵前逃亡」をする事態が起きていたことは比較的知られているが、文部省の「教育者」までもが「生徒を見殺し」にして、逃げ出していたとは知らなかった。

 なるほど文科省が歴史教科書を改ざんしたがるのも無理はない。「国にために命を惜しむな」と「死の教育」をしていたことを誤魔化すために、沖縄のみなさんはすすんで自主的に集団自決したのです――と言いたがるのも無理はない。

  

Posted by 大沼安史 at 04:37 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2009-12-03

〔For the Record〕 産学協同研究費 「学長、学部長が(9割を)ピンハネ」 ノーベル賞受賞の小柴昌俊さんが言明 

 朝日新聞の船橋洋一氏の12月3日付けコラム、「日本@世界」を読んで、驚いた。
 ノーベル賞受賞者、小柴昌俊さんが、他の同賞受賞者とともに、首相官邸に鳩山首相を訪ねた、要望書を手渡した際、「国立大学の法人化により、事務員、教官が、研究費確保のために産学協同に走っている。教官に配られる研究費を学長、学部長がピンハネし、(研究者のところには)10分の1くらいしかこない」と“告発”した、というのだ。

 「9割」もの中抜き・ピンハネ!

 船橋氏は「科学技術予算も他と同様、官僚と業界と天下り法人による『縦割り・ハコモノ・中抜き・ピンハネ』構造が現場をむしばんでいる」と指摘している。

 国の科研費について、付言すれば、何年か前、日経新聞の記者が、文科省に情報開示したところ、誰に、どんな研究に出ているか、という大事な部分が黒塗りされたものが返って来たそうだ。

 戦後、教科書の都合の悪い部分を全国の児童生徒を動員して「墨塗り」“証拠隠滅”を図ったと同じ手口?

 墨、いや泥を塗られた「科学技術立国」の理想!…………
 

Posted by 大沼安史 at 11:28 午前 NEWS | | トラックバック (0)

2008-02-29

〔NEWS〕 日本の文科省のお手本 「英国教育」の無残 「統制教育」が「破壊的打撃」及ぼす

 英紙インディペンデント(電子版、2月29日付)が、ケンブリッジ大学の主導で行われていた、「英国初等教育」に対する評価結果、「ケンブリッジ・プライマリー・レヴュー」の報告書が発表された、と報じた。

 同レビュー報告書の内容は、ガーディアン紙ですでに報じられており、本ブログでも紹介したが、今回のインディペンデント紙の報道は、核心に迫る、力のこもったもので、一読の価値はある。〔文科省、教委、教育学者の方々には是非とも読んでいただきたい〕

 同紙によれば、この「レヴュー」は過去40年における最大規模の調査研究で、前ブレア政権がサッチャー政権が進めた「タイトに中央集権化した英国の初等学校」は「子どもたちの教育に破壊的な打撃を及ぼしている」と結論付けた。

 「破壊的な打撃(a devastating impact)」……「レヴュー」はそこまで言い切っているのである。

 それでは何が、英国の小学生たちに破壊的な打撃を及ぼしているかというと、報告書は「学習における国家理論(state theory of leaning)」に元凶だと指摘している。

 そういう「国家教育」体制の下、学習分野を狭める「全国カリキュラム」が導入され、「進路のかかった学テ」が繰り返されてきた。

 子どもたちを追い立てるばかりか、やたらと教師を使いまくり、その結果、「あまりにも多くの子どもたちが言葉も数字を正しく扱えないまま初等学校を出ていっている」というのだ。

 これについて、バッキンガム大学のアラン・スミザース教授は、数値目標で管理した、旧ソ連の計画経済の崩壊を教訓とすべきだったと指摘している。

 英国初等教育の惨状を乗り越える道をして同紙は、「学校は革新する自由を持たねばならない(Schools must be free to innovate.)」と提言している。

 日本の前・安部政権が「モデル」とし、「学テ」再導入など、文科省が自ら躍起となって進める「公教育の国家統制」の「お手本」とした英国で、こうした全面的な見直しが行われ、「統制教育」は教育破壊の道であると結論付けられている事実を、日本の教育関係者はしかと見据えるべきである。

 これ以上、「統制教育」の締め付けを強化すると、日本民族(日本人)の明日はないかも知れない……。 

⇒ http://www.independent.co.uk/opinion/leading-articles/leading-article-a-shattering-failure-for-our-masters-789310.html?service=Print

http://www.independent.co.uk/news/education/education-news/failed-political-interference-is-damaging-childrens-education-report-claims-789333.html

 http://www.independent.co.uk/opinion/commentators/professor-alan-smithers-lessons-of-the-soviet-union-should-have-been-learnt-789334.html

☆☆PR 「ソーシャル・ビジネス」の市民出版社「本の森」原稿全国募集 PR☆☆ 
    低価格(四六版並製500部50万円より) 出せるんです! あなたの本が!
⇒ http://homepage2.nifty.com/forest-g/  

Posted by 大沼安史 at 08:40 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2008-02-25

〔NEWS〕 ヒトラーの「学校強制出席法」を忌避 ドイツ家族 数百世帯が国外脱出

 ホームスクーリング(在宅教育)を続けていたドイツの家族が相次いで国外に脱出しているという。
 1938年にヒトラーがつくった「学校強制出席法」が亡霊のようにいまも生き残り、ホームスクーラーらの脅威となって立ち現れているからだ。
 昨年あたりから出始めた脱出者は、その数、実に数百人に達しているという。

 英紙ガーディアン(電子版)が2月24日に報じた。

 それによると、そんな「亡命家族」のひとつ、クラウス・ランダールさん(41歳)一家はこの1月、ドイツ国内から英国に逃げて来た。

 落ち着き先は、ドーバー海峡のワイト島。
 この島を選んだのは、ホームスクーラー(ホームスクーリングをする家族、子ども本人を言う)のネットワークがあるためだ。

 ランダール一家は奥さんと5人の子ども(2歳から11歳まで)の6人家族。
 一家がホームスクーリングに踏み切ったのは、子どもが学校でイジメにあったのがキッカケ。子どもたちひとりひとりに自分の関心にもとづく学習をしてもたいたいという気持ちもあったという。

 一家が、家も友だちも持ち物を放り出して逃げて来たのは、ヒトラーがつくった70年も前の法律がまだ生きているからだ。

 ヒトラーのナチス・ドイツは、子どもたち(若者たち)全員の精神を完全コントロールしようとして、学校への登校を強制する法律を作った。

 これが廃止されずにいることから、ドイツではホームスクーリングが非合法活動とされ、見つかると、子どもは家庭から引き出され、親に対しても罰則が与えられる。

 これは昨年、実際にあったケースだが、メリッサさんという15歳の少女が家族から引き離され、15人の警察官によって精神科に連れて行かれ、心理テストを受けさせられた。メリッサさんがテストを拒むと、養護施設に入れられた。それでも彼女は16歳の誕生日に施設を脱出。それ以来、官憲は今のところ、手出しをしていない……

 こういうことがヒトラーの遺産のおかげで実際、ドイツでは起きており、ホームスクーラーたちは周囲を目を盗んで在宅学習を続けるか、国外に脱出するか二者選択を迫られる状況下にある。

 ヨナタン・スキット一家(奥さんと子ども5人)もドイツからワイト島に逃れた一組。
 官憲によって脅迫を受けた挙句、銀行口座から預金を勝手に引き出され、車まで没収されたことから、英国に渡ることを決意したそうだ。

 まだ、ドイツ国内に残り、ホームスクーリングを続けている家族は、支援組織によると800家族に上る。
 ここ20年で世界的な潮流となったホームスクーリングがドイツにもそれだけ広がっているわけだが、オランダ、アメリカ(一部の州)など世界の先進国で合法化が進む中、戦前のファシズム教育の遺産が壁となって立ち塞がっているのはきわめて異例のこと。

 1昨年(2006年)には国連の特別報告者がドイツの公教育の調査に入り、在宅教育に取り組む親の権利が保障されるべきだとする報告を行っている。

 いまのところ、国外脱出先は英国が主だが、中にはイランに逃げて行った家族も。

 ドイツは日本同様、管理教育がまだはびこっており、その分。PISA調査などで「学力低下」が指摘されている。

 日本でも実はホースクリング運動が広がっているが、まだ当局とのトラブルは表面化していない。

 ただし、日本の戦後教育は戦前のヒトラー流、「フォルクス・シューレ」(国民学校)の基盤の上に築かれたもので、縛り・強制力はいまなお、相当なものだ。

 現在、西側先進国における教育の自由度は、ドイツ、日本が最低クラス。
 ドイツが今回の「教育亡命続出」の事態を受け、どう制度改革に取り組むか、注目されるところだ。

⇒ http://education.guardian.co.uk/print/0,,332667033-110908,00.html 

Posted by 大沼安史 at 01:23 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2008-01-07

〔NEWS〕 デモクラティック・スクール 「サドベリー・バレー校」の代表、ダニエル・グリーンバーグ博士(PhD)の開校30年記念講話集、『自由な学びが見えてきた ~ サドベリー・レクチャーズ』、日本語版(本邦初訳)を出版 

 ダニエル・グリーンバーグ氏のレクチャー集、『自由な学びが見えてきた』を、拙訳(大沼訳)で緑風出版から出版しました。

 かねがね翻訳作業を続けていたもので、またも出版社(緑風出版)のご理解と励ましにより、出版にこぎつけました。

 訳者として……「日本にサドベリー校を」と願うひとりとして、是非、読んでいただきたいと思います。

 とくに「会話」の重要性を「語りおろした」部分は圧巻です。
 目からウロコがおちました。こどもたちの「私語」の意味、それを抑圧する無理解……小生もまた、いわゆる「自由教育」について20年近く、学んできたものですが、教えられることばかりでした。

 「ポスト産業社会」に入った斜陽・日の丸=日本における「教育再生」の道は、戦前・戦中型の「統制教育」の復活ではなく、サドベリー流の「デモクラティックな教育」にある……そのことをいっそうクリアに見せてくれる一冊です。

 広げていただければ、幸いです。

 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4846108015/tukunouenosor-22

 以下は、『自由な学びが見えてきた』の「訳者あとがき」です。

 
 ★ 訳者あとがき 解説・解題に代えて

 本書は「サドベリー・バレー校」の創始者で、その中心的指導者であるダニエル・グリーバーグ氏による、同校の創立三十周年を記念した連続講話をまとめた原著、A Clearer View : New Insights into the Sudbury School Model (二〇〇〇年、サドベリー・バレー校出版会)の全訳である。

 原著のタイトルが示すように、この本は、サドベリーの一九六八年以来の歩みを、三十年後の時点で振り返り、「デモクラシーの学校」であるサドベリーの基本理念を再検討し、経験の広がりと奥行きの中でその本質に焦点をあて、「サドベリー教育」の本質をより鮮明な視野(クリアラー・ビュー)の中でとらえ返したものだ。

 三十年という時間は長く、その経験は重い。それは「歴史の単位」といってよいほどの時間の流れである。その三十年に及ぶ実践の積み重ねの中で、「サドベリーの教育」の基本理念は、当事者(子ども、スタッフ、親)によってどのように「生きられ」、どう深まって行ったか?
 その再検証の結果を、包み隠さず、あますところなく語ったものが、本書に収録されたグリーンバーグ氏による、この全六回の三十周年記念連続講話(レクチャー)である。

 第一講の「遊びの意味」が語られたのは、一九九七年十月二十八日。最終の第六講、「サドベリーが全員のためのものではない理由」が行われたのは、翌九八年三月二十五日。

 つまり、グリーンバーグ氏による連続講話は、半年間近い時間の流れの中で、月一、二回のゆったりしたペースで、じっくり語られたものなのだ。

 それは二十世紀の教育改革運動のひとつの頂点を自ら築き、新たな学校モデルとして全世界に広がり出した「サドベリー」の、最初の熟成と言っても構わない、完成度の高いものである。

 自画自賛ではない、徹底した自問自答。
 教育的な「言説」にありがちな、現実を隠蔽する美辞麗句を見事に排した、平易で透明な言葉づかい。
 それは元々、コロンビア大学で教えていた物理学者で科学史家でもある、グリーンバーグ氏の真骨頂を示すものである。

 第一講は「遊び」の意味を縦横に論じたものだが、訳者が感心させられたのは、「遊び」と「革新(イノベーション)」の相似を指摘した部分である。

 「遊び」と「革新(イノベーション)」をともに「広い枠組」と「狭い枠組」の二つに分け、それぞれが対応し合っていることを、科学史を振り返ることで明確に指摘したところなど、「サドベリー」で子どもたちの「遊び」を目の当たりにして来た科学史家、グリーンバーグ氏ならでは見事なものだ。
 各自の創意工夫による「革新」が経済の主エンジンになるべき「後(ポスト)・産業期」を迎えた今、日本にも「自由な遊び」を基調とする「サドベリー教育」が必要な理由はここにあると言える。
 
 第二講は「会話」の死活的な重要性を指摘したものだが、ここでも目のうろこが落ちる思いがした。
 子どもたちの「会話」(おしゃべり、話し合い)の「起源」を、古代ギリシャのアリステレスの学園に求め、二〇世紀理論物理学の砦であったコペンハーゲンの「ニールス・ボーア研究所」の逸話で補強しながら、その教育的な意味を開示してみせたあたり、古代ギリシャ哲学に関する著作を持つ、グリーンバーグ氏ならでは力技である。
 
 これを読めば、わが国の教育現場における「私語」に対する見方も一新されることだろう。

 第三講は「親」の役割について述べたものだ。
 グリーンバーグ氏はサドベリーのスタッフ(教師)であると同時に、子どもをサドベリーに通わせる親であった経験を元に、家族の転居といった「大きな決断」は親が、それ以外の「小さな決断」は、サドベリーにおける日々の決断を含め、すべて子どもに任せ、その子どもの「決断」を親として守り抜く必要性を指摘している。
 それこそが、子どもに「干渉」しながら、子どもの「独立」を促す、「親」の矛盾した立場を解決する現実的な道だ、と。
 
 このくだりを読んで、なるほど、子どもに「干渉しない保護」というのもあるのか、と気づかされるのは、訳者であるわたし一人ではないだろう。

 第四講は、サドベリーの中心的な指導者(創設者、当事者)であるグリーンバーグ氏が、「デモクラシーの学校」理論を全面的に語り下ろしたもので、連続講話の山場とも言うべき部分だ。
 
 グリーンバーグ氏は「サドベリー教育」の素地を「アメリカのデモクラシー」に求め、その核心的コンセプトである、「個人に対する権利の付与(インディヴィジュアル・エンパワーメント)」を現実化するものこそ、サドベリー的な「デモクラシーの学校」であると主張する。
 
 つまり、サドベリーにはアメリカのデモクラシーが息づき、子どもたちにパワーが与えられているということだ。言い換えれば、サドベリーのデモクラシーとは、アメリカのデモクラシーの理想の「小宇宙」であるのだ。
 その点で言うと、「日本の学校」には子どもに対するエンパワーメントを軸とした「デモクラシー」の「デ」の字もない。
 ということは、学校の現実を拡大した「日本社会」にも実は「デモクラシーがない(あるいは不足している)」ということか?……

 さて、第五講は「子どもの自立」と「役割モデル」の関係に焦点を合わせたものだ。

 「サドベリー教育」のひとつの特長は、四歳から十八歳までの子どもが入り混じり、群れのようになって育つ「年齢ミックス」教育だが、この「年齢ミックス」が子どもたちの「役割モデル」としてどのような役割を果たしているか、具体的な事例をもとに詳しく分析されている。

 子どもの群れを「学年」「学級」に分割・隔離し、「教室」の枠内に閉じ込めておくことが、果たして「正気の沙汰」なのか、日本人のわれわれにも鋭く反省を迫るくだりだ。

 最終講の第六講は、全体を締め括るクライマックスの部分である。

 ここでは「サドベリー教育」の根幹にある「自由な学び」を阻害しているものの正体が明らかにされる。「時代」はいまや「後(ポスト)・産業期」入りしているにもかかわらず、子どもの主体性を奪い、子どもを無力化する「産業期」の学校教育の弊害が「学習障害」としてなお居座り、子どもが「自由な学び」という「自然状態」に帰るのを阻んでいると、グリーンバーグ氏は指摘するのだ。

 これを日本にあてはめれば、わが国の「後(ポスト)・産業社会」化を阻んでいるのは、文部科学省の「統制教育」である、ということになる。

 文科省とはすなわち、子どもの主体的な学びを破壊する「学習障害」の総元締めであり、速やかな「後(ポスト)・産業期」への移行を図らなければならないわが国の「国益」さえも損う「元凶」、というわけだ。
 
 グリーンバーグ氏の「連続講話」が行われたのは、サドベリーの「納屋(バーン)」校舎(といっても昔、納屋として使われていた棟を改築しただけのことだが)である。

 ここは卒業式など「全校集会」が行われる場所だが、訳者であるわたしは、本書を翻訳中、アリストテレスやプラトンの時代の古代ギリシャの「学園」(アカデミヤ)とは、もしかしたらこの「納屋」のような雰囲気のものだったのではなかったか、との空想に何度もとらわれた。

 話者が自ら問いかけて真理に迫り、聞き手が質問して「対話」が生まれる、あの「アカデミア」の雰囲気を勝手に想像したのである。

 そう、「サドベリー」とはまさに、現代の「学園(アカデミア)」であると。

 こんな「サドベリー」を日本にも欲しい。「管理と統制のゾンビ」が「再生」するのではなく、「子どもの学びが再生する」学校が欲しい。
 そう願うのは、訳者一人に限ったことではないだろう。これは、本書を読み終えた読者諸氏に共通する切実な思いではないか。

 本書は、緑風出版から二〇〇六年四月に出た、ダニエル・グリーンバーグ著、『世界一素敵な学校』の続編である。併せて読んでいただければ幸いである。

 なお、本書(日本語版)では、一九九九年に来日し、全国各地で講演を行ったダニエル・グリーンバーグ氏による「日本訪問記」と、サドベリーの卒業者の証言をいくつかまとめた、訳者による「サドベリー素描」なる一文を付録として添えた。

 とくにグリーンバーグ氏による「日本訪問記」は、日本における教育改革の方向を指し示すもので、ぜひ読んでいただきたいものである。
 
 最後に訳者の特権(?)として、私的なことに触れることをお許しいただきたい。

 本書の第六講に、「太陽」を「緑」色に描いた女の子の話が出て来る。
 このくだりを読んで触発されたわたしは、「自由が丘サドベリースクール」という架空の「学校」を舞台にした、『緑の日の丸』という小説を書き、二〇〇七年一月、仙台市の出版社、「本の森」から刊行した。

 このときも実は、書きながら何度も思った。
 日本にもサドベリーを!

 これが間もなく還暦を迎えようとする「七〇年世代」の訳者の、見果てぬ最後の夢である。

                                 二〇〇七年十一月 横浜で
                                       訳者 大沼 安史

Posted by 大沼安史 at 12:12 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-11-09

〔NEWS〕 米ユタ州の州民投票でバウチャーを否決

 米ユタ州で11月6日、州民投票が行われ、同州全域で教育バウチャーを導入する提案を否決した。

 反対票は62%に達した。

 「投票1号」と呼ばれるバウチャー案が通れば、子どもを私立学校に通わせる親に対し、所得に応じ、年額500ドルから3000ドルが支給される予定だった。

 

http://www.edweek.org/ew/articles/2007/11/08/18674aputschoolvouchers.html

http://www.sltrib.com/ci_7401652

Posted by 大沼安史 at 06:47 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-10-07

〔NEWS〕 小さな町の自閉症児プログラム……米国の話

 米ニュージャージー州のナトレーという町の教委が、自閉症児のための教育プログラムを開始した。
 私立のプログラムに委託しているのを改め、自前のプログラムを始めたもの。

 ニューヨーク・タイムズ紙が「ある学校の特別な抱擁」と題して報じた。

 ナトレーは生徒数4000人の町。
 自閉症児はこの町でも急増しており、現在、5年前の倍にあたる27人に達している。

 ナトレー教委が始めたプログラムは、ふたつの学校に分かれ、現在、16人の自閉症児が登録している。残りは私立のプログラムに残って、様子見している。

 教委では自閉症児の才能を引き出す、天才児プログラムや美術・音楽プログラムも併設する予定だそうだ。

 〔大沼・注〕 米国では自閉症児がなぜか、急増している。日本ではどうか? その教育支援の実情は?
 現役の教育ジャーナリストの諸君には、この点の解明をお願いしたい。   


http://www.nytimes.com/2007/10/07/nyregion/nyregionspecial2/07Rautistic.html?ref=education

Posted by 大沼安史 at 09:36 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-10-02

〔NEWS〕 「集団自決」削除 「教科書検定審議会」の担当部会のメンバーは「集団辞任」せよ

 沖縄戦で日本軍が住民に「集団自決」を強制したとの記述が高校の検定教科書から削除された問題で、沖縄の人びとらの怒りが高まる中、渡海文部大臣は10月2日の会見で、教科書会社から訂正申請があった場合、その内容について同省の「教科用図書検定調査審議会」の意見を聞く考えを明らかにしたという。

 これは、筋が通らない話だ。

 同審議会(とくに社会科担当の第2部会)は、ほかならぬ「削除」を答申したところである。

 そんなとんでもない決定を下した審議委員たちはまずもって全員、解任し、新たに信頼できるメンバーを選びなおして審議するのが筋ではないか。

 文科省のサイトに以下のような審議会の「総会議事録」なるものが出ていた。たぶん、この席で「削除」答申が全会一致で決定されたと見られる。

 他の科目も含め、わずか1時間の総会。
 関係部会の「報告」も以下のようなおざなりなものだ。

 「削除」答申がこの席で正式決定されたなら、この総会に出席した審議委員でいまなお残留しているメンバーは全員、責任を取って即時「集団辞任」すべきである。
   

 ■ 総会(17年度第2回)議事録

1. 日時 平成18年3月29日(火曜日)15時~16時
2. 場所 パレスホテルゴールデンルーム
3. 出席者 別紙
4. 議事 ○  事務局から開会が告げられ、議事に先立ち、布村大臣官房審議官から挨拶があった。
     ○  事務局から配付資料の確認があった。
         ○  平成17年度の各部会における審議経過等について、各部会長等から次のとおり報告があった。
 

(第2部会)
 第2部会よりご報告いたします。
 平成17年度の第2部会は、検定申請のあった「地理歴史科」32点、「公民科」23点、合計55点の申請図書について審議しました。
 慎重に審議したところ、いずれの申請図書についても欠陥があると認められたので、合否の判定を留保し、欠陥箇所の申請者による修正を、再度審議しました。その結果、検定意見に沿った適切な修正がなされたと判断し、全55点を合格と判定しました。
 次に各科目について、今年度の検定の概略を報告します。
 まず、「世界史」では、諸地域世界の歴史的展開について、適正な視点、時系列の整合性と論理展開の正確さなどに留意し、不適切な記述には修正を求めました。
 「日本史」では、近現代史を中心として、現在の学説状況や事実関係に即した適切なものに修正を求めました。
 「地理」及び「地図」については、地形や環境にかかわる表記に誤解のおそれのあるものや、図表等に、学習上必要な年次、縮尺、出典などが明示されていないものがありましたが、検定意見により適切に修正されました。
 「現代社会」では、政治制度や国内外の政治状況について、また経済の基礎概念やわが国の経済制度について、さらに今日論議されているさまざまな倫理的な課題について、扱いの適切性、記述の正確性などに欠陥のあると認められるものについては修正されました。
 「倫理」については、倫理思想の記述の正確性、生命倫理や家族の問題など現代の倫理的課題に関する扱いの不適切なものに修正を求めました。
 「政治・経済」では、わが国のODA政策、エネルギー政策などについて、誤解の恐れのある表現や不正確な記述が見られましたが、検定により修正されました。
 以上です。

  別紙 第2部会(社会)の出席者は次の通り。

 揚村 洋一郎,、太田 公、 紀平 英作、 小室 正紀、杉本 良男、栖原 弥生、高橋 文博、谷 聖美、羽入 佐和子、広瀬 順皓、廣部 和也、二木 謙一、宮地 忠明、村木 逸子、山本 孝宏、山田 卓生、渡辺 真知子


http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/tosho/gijiroku/001/06102310.htm

Posted by 大沼安史 at 07:59 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-09-29

〔NEWS〕 連邦政府が200億ドルを投入 貧困学生らを支援 米国で「大学生奨学法」が成立

 ワシントン・ポスト紙(電子版、9月28日付け)によると、貧困学生らを支援する包括的な大学生奨学支援法が9月27日、ブッシュ大統領が署名したことで成立した。

 第二次大戦後、復員兵に奨学金を用意し、大学進学の道を開いた「GIビル」とも比較されるこの法律は、超党派の支持で生まれたもので、連邦政府が今後200億ドルを投入、今後5年間、貧困学生の奨学金返済金利負担を3.4%まで引き下げるほか、奨学ローン企業への助成を全廃し、その分を学生本人への奨学金援助に回すというもの。

 日本円で2兆円を超す規模。
 日本の文科省に、貧困学生を救う気概はありや?


http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/09/27/AR2007092700958.html

Posted by 大沼安史 at 03:28 午後 NEWS | | トラックバック (1)

2007-06-13

〔いんさいど世界〕 アスペルガーの天才 ダニエル・タメットさんの精神世界

 英国、ケント州の田舎に、ひとりの天才が暮らしています。28歳の男性、ダニエル・タメットさん。アスペルガー症候群という「障害」、いや「個性」を持った「天才」です。

 アスペルガー症候群というのは、自閉症など広汎性発達障害のひとつで、一般にはそのうち言葉の遅れの少ないもの、と定義されています。急にパニックに陥っていまう、とか、限られた関心への極度の集中とか、そんな性向を持った人たちのことです。

 タメットさんは、そういうアスペルガーのひとり。この障害にありがちな天才的能力を持ったひとりです。

 そのタメットさんが、自伝を書いたので、取り寄せて読み出しました。
 読んで驚きました。
 「アスペルガー」というものが、どういうものか、当事者として、実に冷静に描き出しているのです。
 「本人」によって明らかにされた「アスペルガーの人の精神世界」……自伝、『青の日に生まれて』に書かれた中身を紹介しましょう。

 タメットさんは「数」と「言語」の天才です。
 まず、「数」から紹介すると、自伝に、こんなことが書いてありました。
 タメットさんは「カレンダー」が大好きだそうです。カレンダー……数が1列7個ずつ配列されている。

 そのカレンダーに関して、タメットさんはこんな「法則」を紹介しています。

 ① その月の13日目の曜日は、その月の初日の2日前の曜日に等しい(ことしの6月13日は水曜日。6月1日は金曜日だから、その2日前は水曜日になりますね)

 ② 1月と10月、9月と12月、2月と3月の初日の曜日は同じ(これも、たしかにそうです……。月・月・木)

 数に弱いぼくなんか、これだけでも「うーん」とうなってしまいますが、こんなのほんの序の口。
 タメットさんの数学の能力をたしかめた、ある大学教授によると、たとえば「37の4乗」なんて問題など、瞬間で答えてしまうのだそうです。1,874,161と。
 また、「13割る97」は割り切れませんが、少数点以下100桁まで言いなさいと言われれば、たちどころに数字を並べていくのだそうです。
 まるで人間コンピューター。すごいですね。

 問題はタメットさんの頭のなかで、いったい何が起きているか、ですが、たとえば、53×131の掛け算を解こうとすると、頭のなかに「53」の(空間的な)「塊」と「131」の「塊」が出現して、その2つの塊が形を変えながら融合して、「6943」の塊の「かたち」になるんだそうです。

 タメットさんにとって数はかたち「イメージ」として現れてくるのですね。

 たとえば、「89」という数。
 ぼくらはたんに「80+9」(90-1)といったふうに認識しますが、タメットさんの場合は「(白い)雪が降っているありさま」に見えるのだそう。

 つまり、タメットさんの「数たち」はそれぞれ、色さえ持っている。

 たとえば「1」は、眩い、明るい白として認識されるんだそうです。

 「美醜」の感覚もある。
 タメットさんにとって「189」は「116」より、明らかにビューテイフルなんだそうです。

 タメットさんは人に会うと、その人にふさわしい数を連想するそうです。背の高い人なら9を、太ったひとなら3を。

 タメットさんのもうひとつの天才領域の「言語(コトバ)」に移りますと、たとえば火曜日(Tuesday)というコトバは、暖かなな色にイメージされる。木曜日は、ぼやけた色。

 彼の「自伝」の題、『青の日に生まれて(Born on a Blue Day)』も、まさにそんな感覚からつけられたタイトル。
 タメットさんは、1979年1月31日の生まれですが、その日は水曜日(Wednesday)で、彼によって水曜日は「青の日」なんだそうです。
 「誕生日は青、すれは数字の9や大声での言い合いの音のよう」と、タメットさんは書いています。

 タメットさんは語学の天才でもあります。アイスランド語、リトアニア語など10ヵ国語を自由に話すことができます。
 コトバを色つきのイメージで吸収してしまうので、ものの数週間でゲットしてしまう。

 タメットさんは語学の才能を生かし、自分のHPを通じ、語学の勉強法を教えたりもしています。

 住んでいるのは、英国ケント州の片田舎。両親とネコのアビーと暮らしています。
 静かなところが住みやすいそうです。

 そんなタメットさんなら、日本語なんかもかんたんにモノにしてしまいそうですね。
 そのうち、ケント州のコテージ風の自宅から、この番組に電話出演してくれるようなことにもないとは限りませんね。

 日本にも、もちろんアスペルガーの人(子ども)がいます。そんなアスペルガーの子どもを受け入れている私立の特区学校、「ライナス学園」といいます)が神奈川県の小田原市にできたりしていますが、日本ではまだまだ、支援態勢が整っていません。

 タメットさんのように、アスペルガーの才能が認められ、受け容れられて開花するような、日本社会にしたいものですね。 
 

Posted by 大沼安史 at 01:46 午後 NEWS | | トラックバック (1)

2007-05-24

〔NEWS〕 英国 「あしたの言語・中国語」教育に力 国立言語中等学校250校にカリキュラム導入 中国 教師200人派遣

 英国が中国語教育に力を入れるそうだ。
 国内に250校ある国立の言語中等学校に中国語のカリキュラムを新設。そのため、中国から200人のネイティブ(?)教師を受け入れるという。

 英紙インディペンデントが報じた。

 中国語を「あしたの言語」と紹介している。

 「英語」ばかりが「外国語」に日本でもそろそろ、たとえば中学校レベルで「中国語」教育を導入すべきである。
 われわれ日本人は昔から中国語のお世話になったし、中国語の習得はこれからますます重要になるだろう。
 

http://education.independent.co.uk/news/article2578493.ece

Posted by 大沼安史 at 07:31 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-05-22

〔NEWS〕 2007年のベスト・チャータースクールの栄誉 53校に

 米ワシントンのNPO、教育改革センター(CER)はこのほど、2007年の「ベスト・チャータースクール」として53校を選び、発表した。

 全米3951のチャータースクールのなかから選ばれたもので、先住民族の学校あり、農場学校ありと、例によって多彩な顔ぶれだ。

 文科省(政府)を頂点とするピラミッド教育支配がますます官僚統制を強める日本とは大違い……ついつい、愚痴も出てしまう。
 
 そんな教育における国家統制のかげで、「チャータースクール」を、まるごと「新自由主義」と「批判」するばかりの、われらが「進歩派」の面々……残念なことではある。 

http://www.edreform.com/index.cfm?fuseAction=document&documentID=2637&sectionID=55

Posted by 大沼安史 at 08:51 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-02-10

〔NEWS〕 ハーバード大学で初の女性学長 誕生へ その名もファウスト博士

 ニューヨーク・タイムズ(電子版、2月9日付け)によると、ハーバード大学に女性学長が誕生する見通しだという。
 女性学長が選ばれるのは、ハーバード371年の歴史で初めて。

 新学長に選ばれるのは、歴史学者のファウスト(Faust)博士(ドゥルー・ギルピン・ファウストさん)。

 ファウスト博士は同大学のラドクリフ高等研究所の所長をしている。

 ローレンス・サマース前学長は「最高クラスの理数系大学で女性が少ないのは、生来の適性によって部分的に説明されるかも知れない」との「女性蔑視発言」をして辞任した。

 それを受けてのファウスト博士の登場。
 サマース氏と違って彼女はコンセンサスを大事にする人だという。

 

http://www.nytimes.com/2007/02/09/business/08cnd-harvard.html?em&ex=1171256400&en=da942c96ff63b663&ei=5087%0A

Posted by 大沼安史 at 06:05 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-02-03

〔400字論説 世界を縮約!〕 首相は二度泣かすな

 朝日新聞の2月1日朝刊に「残留孤児 首相は二度泣かすな」という社説が出ていた。この論説を教材に、学生たちと今日、大野晋流の「縮約」を試みた(◇以下)。

 学生たちの指摘では、この社説はほかと比べると、それでもまだましな方だが、どうも「主張」がハッキリしない、とのことだった。

 主張のポイントを最後の最後まで、どうして明らかにしないのか、疑問が残ると、学生たちは言った。

 ちなみに朝日社説の最終行は以下の通りである。

 「中途半端な支援策で二度と孤児らを泣かしてはならない」

                   ◇

 ● 首相は二度と泣かすな

 帰国した中国「残留」孤児らが国の生活支援を求めている問題で、東京地裁が孤児の訴えを退けたその日、安部首相が支援強化を検討するよう厚労省に指示した。「政治」がようやく動き出した。孤児を二度と泣かしてはならない。

 孤児たちは、中国からのの早期帰国を遅らせ、帰国後の自立支援も怠ったと主張している。対する司法判断は裁判所によって分かれ、昨年暮れの神戸地裁判決は孤児らの主張を認めた。しかし、こんどの東京地裁判決は一転、国の言い分を、まま通してしまった。希望を抱きかけたとたん、絶望の底へ――あまりに惨い仕打ちである。
 
 裁判所の判断が極端に振れているのは、司法判断の基となる法整備が遅れ、解釈に幅にあり過ぎるからだ。裏を返せば「政治」が法整備を怠っているのである。

 首相の「指示」を空手形に終わらせてはならない。孤児らの涙を、祖国への恨みの涙に変えてはならない。給付金制度を新設するなど、救済に動き出すべきである。

(大沼・注)
 日本の新聞の社説はどうして「主張」をぶつけることをしないのだろう。
 情けない話だ。 
 

Posted by 大沼安史 at 07:29 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-01-31

〔NEWS〕 ● 教育再生マニフェスト小説  『緑の日の丸』 発売開始!! ●

        『緑の日の丸』
        
         大沼安史著 1600円 本の森 刊

         卒業式の「日の丸」が消えた! 「緑の学校」が日本を救う!

         「日の丸・君が代」の強制を超えて……
         
  
 ●○ 詳しくは⇒ http://homepage2.nifty.com/forest-g/book/891.html ○●
 

Posted by 大沼安史 at 12:33 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-01-27

〔400字論説 世界を縮約!〕 教育「再生」ではなく「統制」だ!

 統制色丸出しの教育再生会議の報告を受け、安部政権が法案づくりに乗り出した。“一夜漬け”のような慌しさで、いま戦前の国家主義教育が「再生」されようとしている。

 報告は教員を「免許更新」で縛り付、「副校長」「主幹」制を導入して上意下達の序列化を進め、その一方で「第3者評価」という監視の目にさらす管理色濃厚なものである。頂点に立つのは相も変わらず文科省。「社会総がかりで」と言いながら、教育全般を一手に取り仕切る構図に変わりはない。

 「脱中央集権」の切り札とされた市町村教委への人事権の返還も「極力、委譲」します、に後退した。それどころか文科省は地方教委「基準」なるものを定め、指導を強めるという。これはもう教育の再生ではなく、むき出しの教育統制である。

 首相の「戦後レジームからの脱却」とは教育統制を通じた「戦前レジームへの逆戻り」であることが、これでハッキリした。

(大沼・付記) 新聞各紙の「社説」を400字詰め原稿用紙1枚にまとめる、大野晋さん提唱の「縮約」を、学生と一緒に楽しんでいます。そんななかから生まれた、教育問題に関するぼくの「縮約」を、こんご随時掲載したいと思います。

 皮切りは教育「再生」法案づくりに関する400字論説。

 それにしてもお医者さんに「免許更新」なんて言ったらしかられますよね。

 「教師」は専門職、それなのになぜ?

 なんだか文科省のキャリアにも「国家公務員上級免許更新」を科したい気になって来ました。

 日本の教育をここまで悪くしたのは、現場の教師でもなんでもなく、君たちではないですか?

 「社会そうがかり」――なるほど、「一億総懺悔」と行きたいわけか?

 自分たちの責任に頬被りして……

 「美しい国」の、この情けなさ!!

 

Posted by 大沼安史 at 05:25 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2007-01-19

〔ジャック天野の目が点丼〕 文科省キャリアら教育公務員に免許更新制度導入を!!「再生会議」 「7提言」 「5対応」への対案

 畏友・ジャック天野氏から、例によって突然、メールが送られて来た。東京は新宿の小便横丁にいるらしい。飲み仲間になった教師らと一緒にオダをあげ、意見が一致したとして、教育再生会議第一次報告への「対案」骨子を送りつけてきた。

 この「ブログ」にとくに「掲載」を許すから、載せろ、と天野氏は宣たまう。

 ここで断ると、小生が間もなく出版する、教育再生マニフェスト小説『緑の日の丸』(仙台・本の森刊)なんか買わないぞ、と言い出すのは目に見えている。
 
 で、そのまま氏と飲み仲間の教師たちの「7提言・対案」「5緊急対応・対案」を掲載することにした。

 【7提言・対案】
 
  ① 「ゆとり教育」を学力世界1のフィンランド並みに推進し、学力を向上する。

  ② 教育制度を再生し、安心して学べる規律ある文科省と教委にする。

  ③ すべての教育公務員、政治家に規範意識を教え、社会人としての基本を徹底する。

  ④ あらゆる手だてを総動員し、魅力的で尊敬できる教育公務員(教委、文科省)を育てる。

  ⑤ 保護者や地域の信頼に真に応える教委・文科省にする。

  ⑥ 文科省のあり方そのものを抜本的に見直す。

  ⑦ 社会総がかりで教育公務員(教委、文科省)の教育にあたる。

 【5緊急対応・対案】

  ① 「ゆとり教育」の徹底(早急)

  ② 文科省の抜本改革(07年度通常国会に提出)

  ③ 教育公務員(文科省、教委、とくにキャリアの)免許更新制導入(07年通常国会に提出)

  ④ 教育委員会、文科省の責任体制の確立等(早急に国会に提出)

  ⑤ 反社会的行動をとる教育公務員(文科省、教委)に対する毅然たる指導のための法令、通知等の見直し(06年度中)

  ジャック天野氏によれば「5提言・対案」の⑤がとくに緊急度が高いそう。

 「憲法違反の日の丸・君が代の強制」「事務所経費のインチキ開き直り大臣」「ヌクヌクうはうは天下り」「修学旅行ごっつあんです接待」「問題、おしえるからねと、教員試験のカンニング漏洩」「天下り利権・サッカー籤大失敗の頬被り」「管轄事業団・H2型ロケット開発の失敗の頬被り」など、いまや全国民による、文科省・教委一部腐敗分子に対する「毅然たる態度」での追及が求められるという。

(大沼・注)

 なるほどね、天野氏の「提言」の方が、よほど実効性が高いような気がする。

 かくいう小生もまた、15日の夕刊で、教育再生会議の第一次報告最終案なるものを読んで、唖然として目が点になったひとりである。

 「教育再生」をいうなら、「教育殺しの下手人」=「死」にいたらしめた文科省=教委をまずもって批判すべきではないか?

 末端の教師いじめはいい加減にしたまえ!!

 責任者よ、出て来い!!

Posted by 大沼安史 at 10:34 午後 NEWS | | トラックバック (1)

2007-01-03

〔NEWS〕 「少女には美に囲まれる権利がある」 オプラ・ウィンフレーさん、南アに女学校を建設

 英紙インディペンデント(電子版、1月3日付け)によると、アメリカのトークショーのスーパースター、オプラ・ウィンフレーさんが南アフリカのヨハネスブルグ近郊に女学校を開いた。

 オプラさんは黒人で最もリッチなセレブとして知られるが、社会的な貢献にも力を入れており、南アでの学校建設は、6年前、ネルソン・マンデラ氏に約束していた。

 2日に開校した「オプラ・ウィンフレー・リーダーシップ・アカデミー」は、ヨハネスブルクの南、ヘンリー・オン・クリップの22エーカーの敷地に建設され、11歳から13歳までの少女152人が学ぶ。みな、月収700ドル以下の貧困家庭の子どもたちだ。

 4000万ドルの建設費は、すべてオプラさんのポケットマネー。

 88歳の高齢をおして開校式にやって来たマンデラ氏は「この学校が南アフリカの少女全員の夢になることを希望している」とい語った。

 プリーツ・スカートの制服、学食の豪華な食器に対して贅沢だとの批判もあったが、オプラさんは「この子たちは美に囲まれる権利を持つ。美こそ心を育てるものだ」と一蹴した。

  

http://news.independent.co.uk/world/africa/article2121670.ece

Posted by 大沼安史 at 04:25 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2006-12-03

〔NEWS〕  文科省、教育基本法改正案に「国家統制強化条項」を「挿入」 「構想日本」が指摘  「やらせ」理由が判明

 参議院で審議中の教育基本法改正案のなかに、「国家統制教育強化条項」が“こっそり”挿入されていることが、NPO「構想日本」の指摘(⇒参照)でわかった。

 問題は改正案の以下の「第17条」。

 地方分権の流れに逆行し、国家統制教育をさらに強化しようとしている。

 「構想日本」では、この条文追加後、文科省が同法改正に積極姿勢を示しはじめた、と指摘しているが、文科省としては、これなら「やらせ」でもなんでもしたい気にもなるだろう。

 だから「列島やらせTMキャンペーン」を恥も外聞もなく、強行したのだろう。

 ● 教育基本法改正案 第17条
「政府は、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び講ずべき施策その他必要な事項について、基本的な計画を定め……」

 ● 教育基本法改正案 第17条第2項
「地方公共団体は、前項の計画を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めるよう……」


http://www.janjan.jp/government/0611/0611285531/1.php

http://www.kosonippon.org/project/detail.php?m_project_cd=474&m_category_cd=19

Posted by 大沼安史 at 04:45 午後 NEWS | | トラックバック (1)

2006-10-24

〔NEWS〕 「東京シューレ葛飾中」 来春、開校へ

 毎日新聞の東京都内版(10月24日付け朝刊)によると、都の私学審議会は23日、不登校児を支援しているNPO「東京シューレ」(奥地圭子理事長)が計画を進める「東京シューレ葛飾中学校」を私立校として認可するよう知事に答申した。
 特区制度を利用、葛飾区の旧松南小の一部を借りて開校する。各学年40人規模。

 (大沼・注)
 私立校として認められると私学助成を受けられるので、財政難は一部緩和されるが、それでもまだまだ厳しい。
 安部首相の提唱する「教育バウチャー」の出番はここにある。

 もうひとつ。
 学校(開校中を含め)の空き教室をつかって「学校内学校(School with in school)」を立ち上げることはもっとあってしかるべきだ。
 学校の小規模化、多様化が図れるだろう。

Posted by 大沼安史 at 02:09 午後 NEWS | | トラックバック (0)

〔NEWS〕 道人事委 「学習指導要領」の「法的拘束力」を否定

 毎日新聞(10月23日付け夕刊)が報じたところによると、北海道人事委員会は同日、倶知安町立倶知安中学校の卒業式で君が代斉唱を妨害したとして道教委から訓告処分を受けた男性教師(49歳)への処分を取り消す裁決を下した。

 「日の丸・君が代」処分では9月に東京地裁が「憲法が認める思想・信条の自由を侵す」として違憲判決を出したばかり。
 
その判決に沿った道人事委の決定で、裁決では「強制することは教職員の思想、良心への不当な侵害として許されない」と違憲性を指摘。

 さらに、校長が君が代斉唱の根拠とした「学習指導要領」にについて「大綱的な基準とはいい難く、法的拘束力は否定せざるを得ない」と言明した。

 (大沼・注)
 「学習指導要領」には「法的拘束力なし」。
 当然すぎることが、北海道の人事委員会によって、明示された。
 画期的でもあり、遅すぎた判断でもある。

 「要領」という、官僚が書いた要領の得ない「駄文」を、「官報」に記載したからといって、法的拘束力がある、と言い張ってきた文科省への痛打。 

 毎日は(他紙がそっけなく扱ったのに対し)夕刊第一社会面の3段記事で報じたが、ほんらい、社会面のトップでもよかった記事である。

Posted by 大沼安史 at 01:56 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2006-04-28

〔NEWS〕 こんどは「仏移民法」にレジスタンス 立ち上がる「国境なき教育ネット」

 仏紙リベラシオン(電子版、4月27日)に、新たな「移民法」によって移民の子どもたちが学校から追放されることに抗議して、「国境なき教育ネット(RESF)」が「市民的不服従」の闘いに乗り出した、という記事が出ていた。
 リセの高校生たちが大学入試改悪反対の闘いに決起したのに続き、高校生、大学生らが労組と共闘して「CPE(平等のための機会???)」法を葬り去った、68年の「5月革命」を再現したような、ことし2006年のフランスの春。
 次なる運動は、「移民法」から、移民の子どもたちを守る闘いになりそうだ。

 その記事に、議員や芸術家ら130人が署名した抗議文が紹介されていた。
 「もしも、彼・女らがアジール(避難場所)を求めたら、私たちは玄関の門を閉ざさない。わたしたちはかくまい、食事を与えるだろう」

 さすが、フラタニテ(博愛)の国。
 移民でフランスに来たイスラムの人々と連帯する、RESFの健闘を祈ろう。
   

☆ 大沼訳・新刊案内: 『世界一 素敵な学校 ~ サドベリー・バレー物語』(ダニエル・グリーンバーグ著、緑風出版)

Posted by 大沼安史 at 10:33 午前 NEWS | | トラックバック (0)

2006-04-06

〔NEWS〕 バウチャー違憲判決へ対応策 米フロリダ州

 ことし1月、バウチャー違憲判決が出た米フロリダ州で、制度を存続させる対策が具体化して来た。なかでも最も実現可能性の高い選択肢は、企業に対する租税控除(タックス・クレジット)を財源として、制度を事実上、維持する方策だ。
 同州では、州憲法に違反するという判決にもとづき、9月から始まる新学期以降、既存のバウチャー制度(「機会奨学金」制度)を廃止せざる得ないことから、与党・共和党が主導権を握る州議会で対応策の検討が続いて来た。
 バウチャー制度を維持するにあたって、もっとも抜本的な解決策は、州憲法を改正してしまう手だが、それには州議会両院の5分の3以上の賛成がなければならず、教員組合を支持基盤のなかに抱えた民主党の反発もあって、短期的には難しい情勢。
 これに代わって出ているのが、州政府の「歳出」を財源とするのではなく、特定目的に対する寄付=減税をベースにするタックス・クレジット方式で制度を存続させる案で、そのための法案はすでに州議会下院において、3月23日に可決している。
 この下院の議決について、米誌「エデュケーション・ウイーク」は、共和党のほか、民主党の議員10人も賛成に回ったと報じているが、これはおそらくマイアミなど都市部選出の議員と思われる。
 ミルウォーキーやクリーブランドでもそうだったが、都市部選出の民主党議員は公教育崩壊と貧困層の子どもたちの支援のため、バウチャー推進派に回る傾向があるからだ。

 ☆ 大沼訳・新刊案内: 『世界一 素敵な学校 ~ サドベリー・バレー物語』(ダニエル・グリーンバーグ著、緑風出版)
 

http://www.edweek.org/ew/articles/2006/04/05/30fla.h25.html

Posted by 大沼安史 at 11:05 午前 NEWS | | トラックバック (0)

2006-04-05

〔NEWS〕 ロサンゼルス チャータースクール認可数、100校の大台に

 米ロサンゼルス市の統合学区教委によるチャータースクール認可数が100校の大台に乗る。3桁になるのは、ひとつの都市としては、全米初めて。
 米CBS放送がこのほど報じたところによると、同市教委がチャータースクールの認可を開始したのは1993年で、模範校として名高い「ボーガン・ネクスト・センチュリー学習センター」が最初だった。
 認可数は当初、牛の歩みを続け、20校に増えるまで8年間かかったが、2001年以降、急激に増え、このほど「100校」に達した。
 その100校目のチャータースクールは、「エクセル・アカデミー」で、この秋の新学期に開校する。
 学区教委はこんごも認可を続けていく方針で、この秋における開校数は、少なくとも115校に達する見通しだ。
 ロサンゼルスのあるカルフォルニア州では2000年に州民投票(提案39号)で、学区教委に対しチャータースクールへの施設提供を義務付けた。
 ロスの統合学区教委は、教育債を発行して1億2000万ドルの資金を用意し、チャータースクールづくりに取り組んでいく。

Posted by 大沼安史 at 12:45 午前 NEWS | | トラックバック (0)

2006-03-27

〔NEWS〕 高校生にも「専攻(メジャー)」の動き 米フロリダ州

 米紙ニューヨークタイムズ紙(電子版、3月25日)が伝えたAP電によると、米フロリダ州で、高校生に「専攻(メジャー)」を選ばせる動きが出ている。
 高校生にも大学生並に、自分のメジャーを宣言させるもので、そのための法案は23日にフロリダ州議会下院を通過している。
 上院を通りかどうかは不明。
 ブッシュ州知事と与党の共和党が進めている。
 実現すれば、米国では初めてのこととなる。

http://www.nytimes.com/2006/03/26/national/26major.html?_r=1&oref=slogin

Posted by 大沼安史 at 09:59 午前 NEWS | | トラックバック (0)

2006-02-23

〔NEWS〕 ハーバード大学 サマーズ学長、辞任

 米ハーバード大学のローレンス・サマーズ学長が6月末で辞任する。
 サマーズ学長はクリントン政権の財務長官をつとめたこともあるエコノミスト。巨額のエンドウメント(基本財産)の運用を含む、大学運営に対する手腕が期待されたが、黒人学者から「侮辱的態度」を非難されたり、女性学者から批判を浴びるなど、ハーバードの学長に不適格な人物ではないか、との見方が広がっていた。
 昨年3月には、芸術科学学部から不信任投票結果をつきつけられている。
 辞任表明は、同学部から二回目の不信任が突きつけられるのを見越した動き。
 これにより、サマーズ氏はハーバード学長としての5年の任期を終える。

(大沼 注)
 ローレンス・サマーズ氏がハーバードの学長になったとき、ウォールストリートが巨額のエンドウメントを狙ったか、と思ったことを覚えている。
 ハーバード370年の歴史のなかで、たぶんもっとも学長にふさわしくない人物を、とうとう追い出した、ハーバードの力を見る思いがする。
 ついでにニューヨークにある、あのニュースクール大学も、けっこういかがわしいケリー氏(民主党前大統領候補)を学長ポストから外してもらいたいものだ。

http://www.nytimes.com/2006/02/22/education/22harvard.html?_r=1&oref=slogin

Posted by 大沼安史 at 10:32 午前 NEWS | | トラックバック (0)

2006-02-02

〔NEWS〕 米ミネソタ州の公立校、マイクロソフト訴訟和解金5500万ドルをゲット!

 チャータースクール運動の発祥地、米ミネソタ州は、マイクロソフト社を相手取って起こした訴訟の和解金5500万ドルを活用し、州内のチャータースクールを含む公立学校のパソコンとソフトを更新することになった。
 ミネソタ州政府はマイクロソフト社がパソコンのOS(基本ソフト)を独占し、不当な高価格とつけているとして同社を相手取り、訴訟を起こしていた。
 訴訟は昨年4月、同社が同州に1億7450万ドルを支払うことで和解した。
 州内の公教育の現場への5500万ドル供与は、州内の消費者に還元する和解金の半額の一部だ。

 (大沼 注)
 ミネソタ州の地元紙、スター・トリビューン紙による報道では、同じような訴訟は米国内で複数、提起されているという。
 この種の訴訟を、日本でも起こせば、和解金で学校現場に新式のパソコンを帰るのに!
 教育委員会は、教師・子どもたちの管理に汲々とするのではなく、マイクロソフト社相手に裁判をするぐらいの気概を持ってほしい。

http://www.startribune.com/1592/story/214177.html

Posted by 大沼安史 at 11:21 午前 NEWS | | トラックバック (0)

2006-01-26

〔NEWS〕公立小中高校の授業 個別に決定 「特区」で実施済みの教育内容を申請なしで 政府方針 日経が報道

 日経新聞は1月26日、政府が公立の小、中、高校が個別に教育内容を弾力的に定められるよう大幅な規制緩和に踏み切る方針を固めた、と報じた。

 小学校でも英語を新たに科目に設けることができるようにし、一部科目の授業時間を削って強化したい科目に振り分けることも認める方向という。

 「指定を受けるには文部科学省の審査は必要だが、内閣府への特区申請は不要にする。2月に同本部で正式決定し、2008年度からの実施をめざす」そうだ。

 日本の統制教育にまたひとつ、風穴が開きそうだ。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060126AT1F2501525012006.html

Posted by 大沼安史 at 05:53 午後 NEWS | | トラックバック (0)

2006-01-23

〔NEWS〕 能力別編成で学力格差が拡大 デンマーク・レポートが指摘 EU諸国に勧告

 欧州委員会の求めでデンマークの独立研究機関、「デンマーク・テクノロジー研究所(DTI)」が行った、学力に関する調査結果がまとまった。

 「生徒の学力を解明する」と題された報告書は、1月下旬、ブリュッセルのEU本部で、加盟各国に提示される。
 DTIはOECDのPISAなど3つの国際学力調査のデータを分析、「学力」をめぐる諸問題の解析を続けて来た。

 その結果、12歳以下の子どもたちを能力別編成すると、学力格差が増大することが確認された。
 とくに算数(数学)、読みで格差が広がるという。

 欧州ではまだ、アジアの国々と違って、能力別編成を積極導入するに至っていないが、ドイツやオーストリアなどで部分的に実施されている。
 この能力別編成によるクラスの「同質化」とは対極の関係にあるのは、北欧諸国、とくにフィンランドで、「異質(ヘテロ)な集団化」が逆に成果をあげている。
 さまざまな学力の子どもたちが混在するこうしたヘテロなクラスは、高学力の生徒にとってもプラスであることも分かった。

 米誌「エデュケーション・ウイーク」(電子版、1月18日)が報じた。

 〔大沼 注〕
 上記、エデュケーション・ウイーク誌の記事には、DTI報告書へのリンクもはられている。
 文科省は、調査結果を再確認していただきたい。
 DTIの言う通りなら、日本でも「能力別編成」を進めてはならない。

http://www.edweek.org/ew/articles/2006/01/18/19europe.h25.html?rale=KQE5d7nM%2FXAYPsVRXwnFWfexbqxLpd7mLxw4YDtlKayPnLCzCDElj9sMlxY89XSR7QmktnpPGi%2Fx%0A4pt7OcRvxQL5LzOLKZWnEh98blkkg8SVJc2zx29qhNsK4n32%2BrloDlsMRNhZsHZXbZzIZKxDStZ5%0ABZyMQ8yrqO12el197dT34T8lL4czbw5bDETYWbB2CJofU4EKdvaEq1TTqUHXgY0QHkMv2qwgIz%2BS%0ADHvZTCWWdQpgb7yqCDhSLbM602Vx7hF%2FU92hkxVg9V8XmpkY%2FJHII%2Fmu01CUHmJjRV5x7AGTcthA%0ASreJh06465%2Fn3NLXWD6QJXp1eoczxUUBzY%2BCIFboRy8zQyHPJmSpEnBfkxtwhCQzkDov8T%2FoWN88%0AGaNoeulzuNtvwRZSg%2Fe974Z%2FmJhKXv%2B6hM0Z3w7asOqYTv4q%2Br1YLR3w5MQE52YmEBAWmBL90J1C%0A2wc9ZlJNkg8rWPXM6Yyh4u5IiWGW8cmK4WV8fRyMpkIegApW4UrnJ0R3mBL90J1C2we7fTULaP5z%0AKJHII%2Fmu01CUbsqjBqu0q2DgWgR%2BTs%2BPOO4Rf1PdoZMVgWqOcVr0L62Eq1TTqUHXgbUk3YigLep%2F%0AayJQfaNXiPYshCXcBhf6JhTB0d6zjwfvXwdEsNqzYtqzoo7jNqU89PzNQnCKZqI%2BPrciXHbGsZv9%0AGyTi0siB6Br109eMMuciqvh%2BdTr6Mdk9ARjXgYeWNsh751Ifqa%2Fyo0%2BYNYbKoYfZGblpdVUO1wmy%0AJ%2FBqC6TQKR%2F%2FHftSeMu1uvHTT8AoyRscz2efW1oN&levelId=1000&print=1

Posted by 大沼安史 at 11:30 午前 NEWS | | トラックバック (0)