〔コラム 夢の一枝〕 「世直し」は、高校生から
フランスで、高校(リセ)の若者たちが、サルコジ政権との闘いに決起している。
ネオリベ・サルコジ政権が進めようとしている「年金改悪」案に、フランスの高校生たちが、真っ向から立ち向っている。
「年金」とは無縁な(?)10代の若者たちが、「年金」問題で闘う、自分たちの親の世代を支援している……。
これはすごいことだ。
パリからの報道によると、校門封鎖などが実施された高校(リセ)は、全国4300校余りの高校(リセ)のうち約700校に達したそうだ。⇒ http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010101501000168.html
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仏文科省のまとめでも、全仏260の高校(リセ)で抗議行動は起きたという。
パリ郊外、モントルイユでは、高校生が、警官隊の「フラッシュ・ボール」ゴム弾の直撃を受けた。
目に、直撃を受けた。失明しないか、心配だ。
デモに立ち上がった高校生に対して、「フラッシュ・ボール」の「狙い撃ち」を命じたサルコジ政権!
もうこうなると、あとはない。
(フラッシュ・ボール ⇒ http://en.wikipedia.org/wiki/Flash-ball)
モントレイユの女性市長は、警察の武力行使を非難したそうだ。
⇒ http://www.liberation.fr/societe/01012296426-greve-du-mieux-a-la-sncf-10-raffineries-sur-12-affectees
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フランスの労組は19日にゼネストを行う。そう、投票で決めたそうだ。
なぜ、19日かと言うと、その日、フランス国民議会の上院が、年金支給を60歳かた62歳へ「引き上げる」サルコジの改悪案に対し、投票を行うからだ。
⇒ http://www.bloomberg.com/news/2010-10-14/french-unions-to-strike-on-eve-of-senate-vote-on-sarkozy-pension-overhaul.html
製油所の労組のストで、ガソリン不足が生じ、サルコジの足場が揺らいでいる。
ロマ族(ジプシー)国外追放で排外主義をあおり、年金問題では「君たちの負担増につながるよ」と若者を脅かしてみせるなど、フランス民衆を欺き続けて来たサルコジ政権だが、ここにきて、思いがけない「高校生の反乱」が噴出し、いよいよ、追い詰められたかたちだ!
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そこで、日本の高校の教師のみなさんに、本ブログとして、緊急アピール!
フランスの高校生たちの闘いを授業、及び、ホームルームの討論の中で、ぜひとも紹介していただけませんか!
「援助交際」でカラダを売ったり、パンツを売ったり、同級生の「イジメ」に励んだり、「難関大学」突破を目指して、「偏差値上げ」に汲々とすることだけが、高校生のすることではないと、今、この時点で続いている、フランスの高校生たちの「決起」の姿を紹介しながら、日本の高校生諸君に、伝えてあげてはいただけませんか?