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2006-10-17

〔ジャック天野 詩集「美しい国のこどもたち」より〕   偽善者にもなれなかった偽善者 それは「学校」

 福岡県筑前町の公立中学校で、担任から「偽善者にもなれない偽善者」と嘲笑された2年生の男子生徒が、「いじめ」を苦に自殺した。13歳だった。

 全国一律、「文科省お役所学校」のひとつで、またも悲劇は起きた。

 男子生徒は「学校」というものに、追い込まれて死んだ。

 逃げ場はなかった。
 日本の子どもは「制服」を着せられ、日中、「学校」から一歩たりとも外へ出てはならない。

 教室には「担任」が解き放った「いじめ」という名の毒蛇がトグロを巻き、「級友」という、担任の“教え子”たちが、男子生徒をその「エサ」にしていた。

 つまらない「授業」のウップン晴らし。「学校」という「収容所」のなかのエンターテイメント。
 まるで、昔の日本軍の「内務班」。
 「教室」での「ウグイス、谷渡り」。

 母親の相談が、そのまま「情報公開」された。
 彼の「個人情報」が担任の口から校内に広がった。 
「プライバシー」を暴かれ、それがそのまま、「あだ名」になった。

 この九州の「文科省学校」にも、生徒に「人権」はなかった。
 「人間の尊厳」もなかった。
 「正義」もなかった。
 
 「教育」という名の
 管理と統制と
 若い命に対する侮蔑だけがあった。

 「担任」は、生徒を「イチゴ」と見立てて等級付けしていた。
 「ジャムにもならない、お前ら」
 「5段階評価」?
 
 47歳の「担任」は罪を認めた。
 遺族に対して、「一生かけて償います」と謝罪した。
 「校長」も「教師の言動が自殺につながったと認識している」と言った。

 「一生かけて償う」
 「教師の責任だと認識している!」
  よっ、大統領! さすが、世の模範たるべき教育者!

 その「校長」がその夜の午前2時前、遺族宅を訪ねた。
 真夜中の家庭訪問。恥も外聞もない、前言の撤回。
 「教師の発言が自殺と結びついているとは考えていない」。

 そしてその朝の全校集会。
 「すばらしい君たちを前に手を抜いてしまった。乱暴な言葉や甘えがあった」
 「全力で君たちを守る。この言葉にうそはない」

 自殺した男子も「すばらしい君たち」のひとりだった。
 「校長」が「全力で守る」べきひとりだった。
 その「言葉」に「うそ」がなければ……。

 「偽善者になれない偽善者」とは、ほんとうは誰だ?
 13歳の「すばらしい君」を死に追いやったのは、ほんとう誰だ?
 「この言葉にうそがある」のは、ほうとうは誰だ?

 (大沼・注) 畏友・ジャック天野氏より、メールで詩の投稿があった。氏が三文詩人だとは知らなかった。デキの悪さには目をつぶり、今後、投稿がありしだい、随時掲載する。

Posted by 大沼安史 at 01:40 午後 ジャック・天野 詩集 「美しい国の子どもたち」 |

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