〔NEWS〕 能力別編成で学力格差が拡大 デンマーク・レポートが指摘 EU諸国に勧告
欧州委員会の求めでデンマークの独立研究機関、「デンマーク・テクノロジー研究所(DTI)」が行った、学力に関する調査結果がまとまった。
「生徒の学力を解明する」と題された報告書は、1月下旬、ブリュッセルのEU本部で、加盟各国に提示される。
DTIはOECDのPISAなど3つの国際学力調査のデータを分析、「学力」をめぐる諸問題の解析を続けて来た。
その結果、12歳以下の子どもたちを能力別編成すると、学力格差が増大することが確認された。
とくに算数(数学)、読みで格差が広がるという。
欧州ではまだ、アジアの国々と違って、能力別編成を積極導入するに至っていないが、ドイツやオーストリアなどで部分的に実施されている。
この能力別編成によるクラスの「同質化」とは対極の関係にあるのは、北欧諸国、とくにフィンランドで、「異質(ヘテロ)な集団化」が逆に成果をあげている。
さまざまな学力の子どもたちが混在するこうしたヘテロなクラスは、高学力の生徒にとってもプラスであることも分かった。
米誌「エデュケーション・ウイーク」(電子版、1月18日)が報じた。
〔大沼 注〕
上記、エデュケーション・ウイーク誌の記事には、DTI報告書へのリンクもはられている。
文科省は、調査結果を再確認していただきたい。
DTIの言う通りなら、日本でも「能力別編成」を進めてはならない。
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