〔フクイチ・メガ核惨事 7年目の春に〕◇ 「3・11」当時、中学生だった青年は、福島県庁の甲状腺検査を2回受け、「全く異常なし」と判定。しかし、妹は「たくさんの嚢胞」判定。家族で北海道へ行き、検査を受けたところ、「これは大変だ」と。東京の病院で再検査すると、「もうリンパ腺に転移している甲状腺癌」! 「異常なし」判定から半年後に! 出術を依頼すると、「福島県立医大で」と拒否された! ―― 青年と家族を支援する広島の女医、河野美代子さんが「手術のご報告」
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★ 青年の2回目の手術は、先月(3月15日)に行なわれたそうだ。
河野美代子さんは、こう報告している。
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なんと、4時間半を超える大手術でした。残りの甲状腺すべてと、周りに拡がっているリンパ節をすべて丁寧に取って頂いたそうです。
術後、麻酔がさめる時の彼の苦しみ様が大変で、可愛そうで、と、お父様が涙ながらに話して下さいました。
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★ 「異常なし」の判定から、わずか半年での甲状腺癌診断!
河野さんは、こう書いている。
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彼の妹の二順目の検査で沢山ののう胞があると判定されたのです。驚いた両親は、どこか他でも検査をしてほしいと全国探し回りました。
でも、甲状腺学会の山下俊一氏の名で、「福島の子どもの甲状腺の検査は福島でするので、検査の依頼があっても、それを受けないように」という通達が全国の甲状腺学会に入っているドクターに回っていました。
そのためか、なかなか検査をしてくれるところはなく、それでも、やっと北海道に検査をしてくれる医師がいるとの情報で、家族みんなで北海道に行き、検査をしてもらいました。その時、お兄ちゃんも診ておきましょうかと言われ、それで「これは、大変だ」ということになったのです。
それも妹の「嚢胞」判定に驚いたご両親が動き出さなければ、下手すると手遅れになりかねなかった危機一髪の状況!
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★ 福島県庁と福島医大による甲状腺検査で、「4歳児の癌」が隠蔽されていたことが発覚したばかり。
この青年のケースを見ても、検査が「福島医大」による「症例」の“囲い込み”狙いのものではないか、と疑わざると得ない。
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★ 河野先生は、「手術報告」ブログに、こう書いている。
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彼は、これから一生甲状腺の全くない生活になります。
その上にがんの再発におびえながら。
どうぞ、これ以上広がることがありませんように。元気に彼の人生を全うされますように。
祈るような気持ちです。
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★ ブログには、青年の家族のスナップ写真が添えられていた。
橋を渡る家族!
苦難を乗り越えてほしいと、わたしも支援者のみなさんの祈りに、加わりたいと思う。
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★ 河野先生は、報告の最後に、こう付け加えている。
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それにしても。今の国会の状況を見て、あまりのひどさに愕然とします。
いつから、日本はこんな情けない国になったのでしょう。
あの、オリンピック誘致のプレゼンで、福島の放射線は全く心配ない「アンダー コントロール」と言った安倍首相の顔は忘れません。
よくもまあ、こうぬけぬけと嘘を言って。
首相からしてこうなのですから。国会でその首相が任命した稲田氏が嘘を言っても平気であるというのも、当然かという気がします。
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★ 福島の青年の苦難は、わたしたち全国民の苦難である。
安倍政権は、情けないほどに狂っている!
わたしたちも、ともに、橋を渡ろう!
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〔★は大沼〕 ◎ 河野美代子のいろいろダイアリー 福島の青年の甲状腺がんの手術のご報告です。
(3月16日付け)⇒ http://miyoko-diary.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/post-e998.html
Posted by 大沼安史 at 08:40 午前 | Permalink