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2017-02-24

〔フクイチ・メガ核惨事〕◇ この原発は危ない! 原子力規制委員会のエンジニアは、正義のために立ち上がった! …… といっても米国の原子力規制委員会(NRC)の職員、ラリー・クリシオーニさんのことだ。★ 日本の原子力規制委員会(NRA)が、大飯原発3、4号機の再稼働に向け、事実上の合格を出した「ニュース」を聞いて、風貌がすこし高倉健さんに似た、キモの座った、クリシオーニさんのことを思い出した。「寄生委」と批判される日本の原子力規制委には、彼のような「黒い目のサムライ」は、もういないのか?

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〔★は大沼〕 ◎ 「憂慮する科学者たちユニオン」ブログ Nuclear Regulatory Crusader(原子力規制の十字軍戦士)
 (1月23日付け)⇒ http://allthingsnuclear.org/dlochbaum/nuclear-regulatory-crusader

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 ★ Larry Criscioneさんは、原子力規制当局の、公僕のカガミだ。

 組織のナレアイ、コトナカレ主義を排し、腐った歯車のひとつとして埋没・腐朽するのを拒否し、「原発」の下に住民の「安全」を置く不正に、たったひとり斬り込んで、筋を通した人だ。

 「フクイチ核惨事」が起きる9ヵ月前――2010年6月のこと。米国のNRCは、南部サウスカロナイナ州にある臨河川原発、オコネー原発に対し、十数項目の改善命令を発した。

 33キロ上流にあるダムが決壊すると、原発が水没し、メルトダウン大惨事につながる恐れがあり、そのリスクに対し、対策をとるよう求めたものだった。

 しかしNRCは、この命令を秘密裏に発していた。住民側には、どんな危険があるか知らせず、電力会社にだけ、コッソリ命じていたのだ。

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 これに怒ったラリーさんは、2012年(原文にある「2002」は「2012」の誤り)9月18日、現職の(ヒラの)職員(NRC)として、NRCの議長に対し、なぜこういうことになったのか、事実関係を究明するよう求める手紙を送付した。

 それだけでもたいへんなこと(?)を仕出かしたわけだが、それだけではなかった。

 ラリーさんは、NRC議長あての手紙の「写し」を、米連邦議会のスタッフあてメールで送付したのだ。

 議会への内部告発だった。

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 1ヵ月で反応が出た。

 議会筋からラリーさんのメールを入手したハフィントン・ポストが、告発内容を詳細に報じたのだ(同年10月19日付け ⇒ http://www.huffingtonpost.com/2012/10/19/nuclear-plant-flood-threat-leak_n_1983005.html

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 ラリーさんはNRC議長に、監察室(OIG)に内部調査をさせるよう求めていたのだが、OIGは逆に、退職を迫って来た。

 「辞めなければ、司法省に訴えるぞ」

 脅しに屈するラリーさんではなかった。

 辞表を出さずにいると、OIGは司法省に訴え出たが、司法省もラリーさんを訴追しなかった。

 訴追しなかった、というより、できなかった、というのが正しい。

 ハフポの記事で、「オコネー原発」の「川津波」リスクが世間に知れ渡っているところに、ラリーさんを訴追でもしたら、大問題になる。

 それにもうひとつ。

 ラリーさんには、100年も前に(1912年に)制定されていたできた「ロイド・フォレッテ法(Lloyd-La Follette Act of 1912)」という、法の正義があった。

 この法律は「公務員は、連邦議会に情報提供することを妨害・否定されない」と規定しており、この条文がラリーさんを守ったのだ。

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 時の政権が国内諸法どころか憲法さえも無視して、やりたい放題を始めている、どこかの国の極道どもに聞かせてやりたい話だが、それにしても、ラリーさんはよくやった!

 ラリーさんの男気ある行為により、オコネー原発の周辺住民は、「ダム決壊メルトダウン」の危険を知り、警戒と監視の目を光らすことができるようになったわけだから。

 そんなラリーさんに、昨年、真実と正義を守った人に授与される「キャラウェー賞」を贈られたのは、当然のことである。

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 このラリー・クリシオーニさんのことで、わたしが思ったのは、「大飯原発」再稼働で警鐘を鳴らした、日本の原子力規制委の、前委員長代理、島崎邦彦東京大名誉教授さんのことだ。

 2012〜14年に規制委で地震対策の審査を指揮し、退任後も研究を続け、昨年6月、関電が基準地震動の算出に使用した計算式を大飯原発に用いると、想定される地震が過小評価されると指摘した方だ。

 島崎さんは、関電の基準ではなく、政府の地震調査研究推進本部で用いられている手法で再計算することを規制委に求めた。

 しかし、規制委はその手法を採用しないまま、審査に問題はなく基準地震動の見直しは不要と判断し、今回の「再稼働・合格」判断になった。

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 それでいいのか、と思う。

 ラリーさんのことをブログで紹介した「憂慮する科学者」、デイブ・ロクバウム博士は、米国の原子力委員会(NRC=Nuclear Regulatory Commission)の「NRC}は、「原子力ゴム印委員会(Nuclear Rubberstamp Committee)」の頭文字だといった批判が出ていると書いていたが、同じことも日本の原子力委員会(NRA=Nuclear Regulation Authority)についても言えるかも知れない。

 日本の原子力規制委の「NRA」も(ひょっとしたら)…… Nuclear Pelease Agency(死の灰放出局)とか、Nuclear Rapist Comittee(ゲンシリョク・強姦魔委員会)のNRAと言われても仕方のない部分があるのではないかしら。

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 日本にも公務員にも適用される「公益通報者保護法」がある。

 出でよ! 日本の「ラリー・クリシオーニ」!

 原子力ムラの不正隠蔽に、あの健さんのように斬りこんでほしい!

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Screenshot4728 そういえば、わたしのふるさと、「仙台の誇り」、菅原文太さんも、こんなことを言い遺して逝かれた!

 「弾はまだ残っとるがよう」

 ここでいう「弾」とはもちろん、日本を「原発亡国」から救い出す、「日本のラリーさん」らによる、救国の内部告発のことである!

          ◆

 ◎ 関連 信毎・社説 「大飯原発合格 安全性と司法の軽視だ」(23日付け)⇒ http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170223/KT170222ETI090004000.php

 一つは、想定される地震の揺れ(基準地震動)が過小評価されている懸念である。

 問題提起したのは、2012〜14年に規制委で地震対策の審査を指揮した前委員長代理の島崎邦彦東京大名誉教授だ。

 退任後の研究を基に昨年6月、関電が基準地震動の算出に使用した計算式を大飯原発に用いると、想定される地震が過小評価されると指摘した。

 島崎氏は政府の地震調査研究推進本部で用いられている手法で再計算することを求めた。規制委はその手法を採用しないまま、審査に問題はなく基準地震動の見直しは不要と判断した。田中俊一委員長は「専門家の間で知見が固まっておらず、現段階で(手法を)乗り換える必要はない」と述べた。

Posted by 大沼安史 at 11:24 午前 |