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2016-11-02

〔フクイチ・スーパー核惨事 6年目の秋に〕★ 「脱ポチ宣言」―― 2011年10月、朝日新聞の調査報道チーム「特別報道部」がスタートしたとき、ドアにこんな勇ましい決意表明が張り出された。「フクイチ」の真相に迫る「プロメテウスの罠」、連載開始。そして、2014年5月の、吉田調書をめぐる、あの「朝日」の屈服 / 「特報」に残った記者たちは「フクシマ」報道を禁じられた! ★ ファクラー・前ニューヨーク・タイムズ東京支局長が『コロンビア・ジャーナリズム・レビュー』で、「沈む『朝日』」の一部始終を詳細レポート!

〔★は大沼〕 ◎ (10月25日付け)⇒ http://www.cjr.org/the_feature/asahi_shimbun_japan_journalism.php

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★ マーチン・ファクラーさんが米コロンビア大学スクール・オブ・ジャーナリズムが発行する『コロンビア・ジャーナリズム・レビュー』で、「フクイチからの撤退」スクープ報道を契機に、朝日新聞の原発事故調査報道が封印されていくまでのいきさつを詳しく報じた。

 『コロンビア・ジャーナリズム・レビュー』は米国で最もある報道学術誌である。

 そこに出たファクラーさんのレポートのタイトルは、Sinking a bold foray into watchdog journalism in Japan ―― 「権力を監視するジャーナリズムを目指した果敢な闘いが沈没」。

 ちょっとわかりずらいタイトルだが、中見出しにある、Emasculating the Asahi (朝日新聞を去勢する)を見れば、タイトルの意味はハッキリする。

 ファクラー報告は、「フクイチ」後、一時的に輝きを放った(―― といっても、その報道姿勢は、十分なものとは言えなかったが……)朝日新聞「特別報道部」の栄光と凋落の記録である。

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 ★ 報告の中身で、最もショッキングだったのは、例の「撤退・誤報」騒動のあと、朝日の特別報道部に残った記者たちが「フクシマ」を書くことを禁じられたことだ!

  ・ While the section was not closed down altogether, its output of major investigative articles dropped sharply as the remaining journalists were barred from writing about Fukushima.

 いまなお現在進行形で進行中の「フクイチ核惨事」は事故の真相など、いまだに隠蔽されたままだ。

 その「フクシマ」をアンタッチャブルな聖域として、新聞社が自ら封印し、社会に対する報道の責務を放棄した!

 これが日本の報道史に残る、ジャーナリズムの汚点――汚職とも言うべき出来事である。

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 ★ この朝日の撤退――「回れ右」について、ファクラーさんは、安倍首相の「早期勝利」のひとつであるとして、読売・産経新聞の動きも併せて報じているが、「脱ポチ宣言」を出した朝日の特別報道部に対して、朝日の内部からも「非難」が広がっていたことにもふれている。

 要は、敵は身内の中にもいたのだ!

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 ★ ファクラーさんによれば、部屋のドアに「脱ポチ宣言」の紙を貼り出した初代の特別報道部長は、その後、土曜版のエンタメ特集記事執筆に担当替えになった。

 報道部員だったワタナベ・マコトさんは、この3月、調査報道がブロックされていると感じ(felt blocked from doing investigative reporting)、「朝日」を退職した。

 ワタナベさんは、ファクラーさんの取材に対し、こう証言している。

 「わたしたちはさまざまスクープを見つけました。それが首相官邸に歓迎されなかったのです」
  “We came up with different scoops that were unwelcome in the Prime Minister’s Office.” 

 新聞社を中途退職すると、どんな苦難が待っているか、わたしも経験者として知っている。

 勇気をふるってケジメをつけた、ワタナベ・マコトさんを、わたしは偉い記者だと思う。

 フリーのジャーナリストとしての活躍に期待したい。

 「ワタナベ・マコト(Makoto Watanabe)」―― この人の名を、わたしたちは覚えておこう。

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 ファクラーさんも文中、指摘しているように、日本のプレスは「国境なき記者団」の報道の自由ランキングで、2010年の世界11位から、ことし2016年にはなんと76位にまで転落した。

 「デモクラシー」を標榜する国家で、考えられないことである。

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 これ以上、「報道の劣化」は許されない。巻き返さなければならない。

 「朝日」の記者諸君――そして、日本のマスコミの記者諸君、いまや「脱ポチ」再宣言の時ではないか?

 てはじめに「4号機」の真相を追ってほしい。

 真相を暴けば、「ポチ化」を迫る権力者どもを一掃できる!

 刑務所にも送り込める!

Posted by 大沼安史 at 11:55 午前 |