〔フクイチ・スーパー核惨事 6年目の秋〕★ 「外国人作業員たちのまとめ役」のブラジル生まれの日系2世の男性(43歳)は言った! ―― 。「日本人がやらないなら、外国人がやるしかないと思った」 / ★ 日本人作業員、高齢化、次々に現場を去る…………「フクイチ廃炉」は、労働力確保の面から破綻していくのではないか?
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★ 「まとめ役」の男性は、初めて第1原発に入り、目を疑った――そうだ。
―― 汚染水の円柱タンク(高さ、直径とも約10メートル)は、分割された約20個の部材を溶接でつなぎ合わせて作る。だが、現場に集められた日本人作業員の多くは高齢で溶接の技量が低く、作業は進まなかった。
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★ もうひとり、40代の日系ブラジル人男性が取材に応じた。
日本人が次々去る現場で約1年間タンク建設に携わった。「(廃炉作業に)日系人が入ったのは私たちが初めてだと思う。その後は他のグループが溶接以外の現場にも入るようになった」と話す。
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★ 「フクイチ」の現場は、日本人の作業員だけでは持たない状況になっているようだ。
―― 溶接会社の社長は取材に「当初は原発で働く予定だった日本人従業員も、直前に家族の反対で断念した。(ぎりぎりの要員で)毎日が戦争状態だった」と証言。「日本人溶接工三十数人を集めたが、技量不足で半数を入れ替えた」と話す。
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「東京オリンピック」の建築ラッシュが始まったとき、「フクイチ」の労働力は、さらにひっ迫するだろう。
「フクイチ」廃炉は、作業員確保の面から破綻するのではないか?
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〔★は大沼〕 ◎ 毎日新聞 : 廃炉に外国人 「我々がやるしかない」 被ばくに不安の声
(7日付け)⇒ http://mainichi.jp/articles/20161107/k00/00m/040/140000c
・ 「福島第1原発について私は皆さんに約束する。状況はコントロールされている」。安倍晋三首相は五輪招致に向けて2013年9月、国際オリンピック委員会の総会で力説した。第1原発ではその前月、鋼材をボルトでつなぐフランジ型のタンクから汚染水約300トンが漏れ出た。
現場は増え続ける汚染水と格闘していた。政府は溶接型タンクの増設を指示し、東電は大手ゼネコンに発注。2次下請けに入った東京の溶接会社は13年11月ごろ、半年で約50基建設という日程的に厳しい作業に着手した。……
Posted by 大沼安史 at 10:45 午前 | Permalink