〔フクイチ・スーパー核惨事 6年目の秋に〕◇ ♪ 桜吹雪の 津島の空へ ―― 帰還困難区域に指定された福島県浪江町津島地区の住民たちが国や東電に原状回復と完全賠償を求めて起こした「ふるさとを返せ 津島原発訴訟」の第4回口頭弁論。23日午後、福島地裁郡山支部(上拂大作裁判長)の法廷で、原告の今野美智雄さん(55)は、母校の津島中学校を想いながら、谷村新司と加山雄三の、あの名曲、『サライ』を、熱く、歌った! ★ 東電よ、国策で原発を進めた政府・自民党よ、津島を返せ、福島を返せ!
★ 津島の写真は、こちらのブログから。
「全電源崩壊は起こりえない」と国会で、うそぶいた安倍晋三氏よ、あなたは津島中学校の校庭で土下座し、ふるさとを、なつかしの学び舎を、原発・死の灰で穢したことを謝らねばならない!
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◇ ……津島中学校の同級生63人のうち31人が福島市の飯坂温泉に集った。亡くなったり、連絡がつかなかったりした友人は14人にのぼった。
酒を呑み、話が弾んだ。「津島に帰れっぺか?」。
再会の喜びは二次会へと続いた。そして、盛り上がったカラオケの最後の曲。
誰が入力したか、いまだに分からない。
画面には「サライ」が流れていた。
気づけば全員で歌っていた。
誰ともなく「サライの空」は「津島の空」に替えて歌っていた。
そしてボロボロと泣いた。飯坂の夜は、涙味の酒で幕を閉じた。
「桜吹雪の、津島の空へ」
「いつか帰る、いつか帰る、きっと帰るから」
本来であれば2011年に地元で開かれるはずだった同窓会。
あの年の4月には、夜桜見物でもしながら打ち合わせをやろうと仲間と話していた。
浪江中学校出身の妻から「何でそんなに集まってばかりいるの?」と呆れられるほど、津島中学校の結束力は強かったと振り返る。
そんな、ささやかな楽しみさえ原発事故に奪われた。
強制避難によりバラバラになってしまった。これも、賠償金では埋め合わせる事の出来ない「喪失」の1つだ。
今野さんは、こう言って意見陳述を締めくくった。
「私の願いは、元の津島に戻して欲しい、ただそれだけです」
大人も子どもも、原発事故で多くのものを失い、傷ついた。
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〔★は大沼〕 ◎ 鈴木博喜さんの『民の声新聞』: 【ふるさとを返せ 津島原発訴訟】「いつか帰る!」。男性原告が法廷で「サライ」熱唱。女性原告は大粒の涙。「なぜ子どもがこんな目に…」~第4回口頭弁論
(26日付け)⇒ http://taminokoeshimbun.blog.fc2.com/blog-entry-83.html
◎ ユーチューブ 『サライ』⇒ https://www.youtube.com/watch?v=lMkso1T6BM0
Posted by 大沼安史 at 06:45 午後 | Permalink