〔フクイチ核惨事 6年目の夏へ〕◆ 放射能汚染水保管タンク、鋼板をボルトで留めた簡易型タンク(13年の汚染水漏れが発覚)の)「漏れにくい」(★「漏れない」ではなく!)「溶接型」への切り替え、予定通り進まず、「2016年度早期に全て切り替え」目標、達成不能に! 簡易型タンク、放射能未処理水の多くを保管 ★ 「作業遅れ」は「放射能漏れ」によるものではないか? 米ハンフォード核施設ではタンク漏れの放射性蒸気で作業員が次々に倒れ、問題になっている!
★ 米西海岸北部、ワシントン州にあるハンフォード核施設では、ことし4月末から、1週間で47人もの作業員が、地
下の貯蔵タンクからの放射性有毒ガスで倒れ、病院に運ばれている。
フクイチでも、未処理の放射能汚染水原液を貯めた簡易タンクから放射性物質が、液体として漏出しなくとも、タンクの密封の裂け目などから蒸気として環境に放出され、それが作業の進捗を阻んでいるのではないか?
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★ 時事電によると、主に溶接タンクで保管されている汚染水の「処理水」というのは、「トリチウム以外の放射性物質の濃度を下げる装置「ALPS」(アルプス)で処理した水」だそうだ。
ということはALPSはトリチウム以外のストロンチウムなど放射性核種の濃度を「下げる」だけで、すべて除去するものではない。
「処理水」の一部は、簡易タンクでも保管されているというが、そこから漏れる核毒蒸気についても、警戒が必要だ。
作業員の仕事が捗らないということは、汚染水タンク群が作業員ばかりか、風下地域で暮らす人々へのプルーム発生源になりうることだから、福島県庁などは早急に実態調査に入る必要がある。
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〔★は大沼〕 ◎ 時事通信 タンク切り替え、達成困難=溶接型「16年度早期」-汚染水保管・福島第1
(5月29日付け)⇒ http://www.jiji.com/jc/article?k=2016052900084&g=eqa
・ 東電は4月25日に開かれた原子力規制委員会の検討会で、汚染水の増加抑制を目指す「凍土遮水壁」が期待通り効果を発揮した場合でも、未処理分は17年2月ごろまで簡易型で保管するとの見通しを示した。期待通りの効果がなければ、17年度以降も簡易型を使い続ける必要があるという。
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◎ 関連 米King5・TV Record number of Hanford workers sickened by toxic vapors(有毒蒸気で倒れるハンフォードの作業員、記録的な数に達する)
(5月5日付け) ⇒ http://www.king5.com/news/local/investigations/record-number-of-hanford-workers-sickened-by-toxic-vapors-at-nuclear-site/172394029
Posted by 大沼安史 at 10:15 午前 | Permalink