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2016-05-31

〔フクイチ核惨事 6年目の岐路〕◆ 「G7伊勢志摩サミット」の「首脳宣言」が、「the Fukushima Daiichi accident」、さらには「汚染水(contaminated wate)」問題に言及し、「廃炉と汚染水の処理(treatment)の着実な進展」、およびフクシマの状況に関する正確なグローバル理解へ向けた、「開かれ、かつ透明性のあるかたちでの」日本の努力を「歓迎」 ―― と表明! 

  アベ政権はサミットで、 「汚染水の処理(dump=投棄ではなく、トリートメント)」 を「オープン、かつ透明なかたちでのグローバル理解」を得ながら進めるよう釘を刺されていた!

  もはや、トリチウム「未処理」垂れ流しは不可能に!

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  アベ政権がこの「サミット宣言」を、あの「TPP公約」のように踏み躙って、「トリチウム未処理・放流」を始めたとき、日本に対する世界のバッシッグは一気に高まり、東京オリンピックの返上を迫られる事態が生まれることになるだろう。

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 ★ 「首脳宣言」は、

 ・「廃炉と汚染水処理(トリートメントであって、処分=dumpとは書かれていない!)」の「着実な進展を歓迎」するとしたあと、続けて「日本の、フクシマにおける状況に関する正確なグローバル理解に向けた、開かれ〔オープンな〕、かつ透明性のあるかたちでの、国際社会との密接なコミュニケーションを推進する努力を歓迎する」

 ・ We welcome the steady progress on decommissioning and treatment of contaminated water at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, and Japan’s efforts to proceed in an open and transparent manner in close communication with the international community, towards developing accurate global understanding of the situation in Fukushima.

 ―― と、明確なメッセージを国際社会に提示した。

 この部分の主語は「われわれ(We)」――、その「われわれ」には安倍首相もは含まれることは言うまでもない。

 この「宣言」により、フクイチの放射能汚染水の「処理(トリートメント)」の実施は、アベ政権の国際社会に対する「履行義務」となった。

 言い換えれば、「トリチウム」を「未処理」で、太平洋に投棄することは、この「履行義務」に照らせば、実施できないことになったわけである。

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 ★ しかし(だからこそ、なのか……)NHKをはじめとする国内マスコミは、この「首脳宣言」のキモ(の部分のひとつ)を総シカトし、総沈黙を守った!

 これはいったい、どういうわけか?

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 ★ わたしは先に、英紙ガーディアンが「サミット・ライブ」に掲載した以下の写真を

Screenshot1307 ――安倍首相がオバマ大統領の横で、泣きそうな顔をしている写真を紹介したが、もしかしら、安倍首相は他のG7首脳から「トリチウム未処理・汚染水放流は認められない。それでも強行したら、国際社会はそれなりの懲罰を下す」と(事前のシェルパ会合で)最後通牒を受けていたのかも知れない。

 
 アベ政権は、「首脳宣言」で全世界に対して「公約」したからには、フクイチ・トリチウム汚染水処理に全力で取り組まねばならない。

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 ◆ 「廃炉と汚染水処理(トリートメントであって、処分=dumpとは書かれていない!)」の「着実な進展を歓迎」するとしたあと、続けて「日本の、フクシマにおける状況に関する正確なグローバル理解に向けた、開かれ〔オープンな〕、かつ透明性のあるかたちでの、国際社会との密接なコミュニケーションを推進する努力を歓迎する」(拙訳)

 ・ We welcome the steady progress on decommissioning and treatment of contaminated water at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, and Japan’s efforts to proceed in an open and transparent manner in close communication with the international community, towards developing accurate global understanding of the situation in Fukushima.

 ◆ 「5年後のいま、われわれは全世界で、最高レベルの原子力の安全を達成し、維持する、われわれのコミットメントを再確認する」(同)
 Five years after the Fukushima Daiichi accident, we reaffirm our commitment to achieving and maintaining the highest levels of nuclear safety worldwide……

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 ◎ 首脳宣言(英文正文・全文)⇒ http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000160266.pdf

  同 同仮訳(日本語) ⇒ http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000160267.pdf

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【関連・参考】

 ◎ NHK 「G7伊勢志摩首脳宣言」の主な内容 / 世界経済「各国が状況に応じ政策総動員」/ 貿易「市場をわい曲する補助金など懸念」/ テロ対策 「平和的共存、包摂的な対話を促進」/ 海洋安全保障「東シナ海や南シナ海を懸念」/ 北朝鮮「最も強い表現で非難する」/ ウクライナ情勢「ロシアのクリミア併合を改めて非難」
  (27日付け)⇒ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160527/k10010537211000.html

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 ◎ NHK 「伊勢志摩サミット 首脳宣言発表し閉幕」
  (27日付け)⇒ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160527/k10010537381000.html

 ・ 8年ぶりに日本で開催された伊勢志摩サミットは、G7各国が、世界経済を支えるため、状況に応じて、財政出動など、政策を総動員していくなどとした首脳宣言を発表して、すべての日程を終え、閉幕しました。

 G7サミット=主要7か国の首脳会議「伊勢志摩サミット」は最終日の27日、「気候変動、エネルギー」をテーマにした討議や、東南アジアなどの7か国の首脳と5つの国際機関の代表が参加した「拡大会合」が行われました。
また、首脳宣言を発表し、G7各国が、不透明感が増している世界経済を支えるため、状況に応じて、財政出動など、政策を総動員していくことなどを打ち出しました。……

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 ◎ 毎日新聞 サミット首脳宣言 要旨
  ⇒ http://mainichi.jp/articles/20160527/dde/007/010/057000c

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 ◎ 「首脳宣言」の福島「汚染水問題」関係部分

  ★ (英語正文) We welcome the steady progress on decommissioning and treatment of contaminated water at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, and Japan’s efforts to proceed in an open and transparent manner in close communication with the international community, towards developing accurateglobal understanding of the situation in Fukushima.

  (外務省仮訳) 我々は,福島第一原子力発電所における廃炉及び汚染水対策の着実な進展,並びに福島の状況に関する国際社会の正確な理解の形成に向けて,国際社会と緊密なコミュニケーションの下でオープンかつ透明性をもって日本の取組が進められていることを歓迎する。

Posted by 大沼安史 at 11:02 午前 |