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2016-03-26

〔フクイチ核惨事 6年目入り〕◇ 米NRC(原子力規制委員会)電気技術部のロイ・マシューズ部長代理ら7人の電気技師が、「民間人」の立場で、米国内ほぼ全ての原発(対策済みの1機を除く)の非常時冷却用電気系統の改修、もしくは運転停止を求め、異例の「請願(ペティション)」に踏み切る! / 「非常用交流電源のシングル・フェーズ(単相= single phase)の状態をモニターし、危機を回避する態勢になっていない」/ 冷却ポンプを動かせず、メルトダウンの恐れ!

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 ★ 日本の再稼働原発、再稼働予定原発もまた、米国の原発のデザインを下敷きにしている。

 日本の原子力規制委員会は、NRC電気技術部「7人のサムライ」たちによるアピールを、どうとらえているのか?

 たとえば川内原発も同じ問題を抱えているなら、ただちに再稼働を中止すべきではないか?

 伊方は、高浜は、どうなのだ?

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 ★ 「フクイチ核惨事」でも、この「シングル・フェーズ」(単相、一相、Cライン)異常が発生し、危機の深刻化が一気に進んでいたのではないか?

 検証が必要だ。

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 〔★は大沼〕 ◎ 米国のエネルギー・核問題専門家、ロジャー・ウィザースプーンさん「Energy Matters」ブログ : Dangerous Flaw Threatens to Close Nation’s Nuclear Fleet(「危険な欠陥、米国の原発艦隊に閉鎖を威嚇」)
 (3月6日付け) ⇒ https://spoonsenergymatters.wordpress.com/2016/03/04/dangerous-flaw-threatens-to-close-nations-nuclear-fleet

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 ★ 本ブログでは、NRC「7人のエンジニア」の異例の――おそらくは職を賭けた「対NRC請願」を今月7日付けで、ロイター電をもとに、かんたんに紹介していた( ⇒ こちら )。

 今回(遅まきながら)、米国のエネルギー・核問題専門家である、ロジャー・ウィザースプーンさんが「ブログ」で、この問題をかなり詳しく報じているので、ことの重大性に鑑み、あらためて紹介したい。

 なお、わたし(大沼)は電気の専門家でもなんでもない。

 専門家の分析、訂正、および解説を乞う!

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 ★ ロイ・マシューズさんら米NRC電気技術部のエンジニアたちが、

 原発の非常用交流電源の「シングル・フェーズ(単相、一相、Cライン)」の状態がモニターされておらず
(ポジティブとネガティブのフェーズ、すなわちAとBの2つのラインはモニターされており、異変が起きたときブレーカーが作動する仕組みになっている)

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 非常時の冷却システムの発電機が電圧低下でモーターが焼き切れ、炉心の冷却ができない状態になることに(そうして設計になっていることに)気づいたのは、2012年1月30日、米イリノイ州で起きたバイロン原発2号機での運転停止事故がきっかけだった。

 最初は「なんらかの不幸な出来事の偶然の重なり」で起きた緊急シャットダウンと考えられていたが、同じバイロン原発で、翌月、同年2月28日、こんどは1号機が緊急シャットダウンを起こしたこともあり、マシューズさんらNRC電気技術部が原因究明に乗り出した。

 マシューズさんらが他の原発でも同じような「原因不明」の緊急シャットダウンが起きていないか、調べたところ、ペンシルバニア州のビーバー・バレー原発1号機でも2007年11月に、ニューヨーク州の(同じサブ発電所から非常電源を受けている)ジェームズ・フィッツパトリック、およびナイン・マイルの両原発でも発生していたことが分かった。

 マシューズさんらが突き止めた「原因」は、「シングル・フェース(Cライン)」での異常による、非常用交流電源の「不同調」。

 この「シングル・フェース(Cライン)」には、設計段階から状態をモニターするシステムが除外されており、異常が起きた部分についてブレーカーで遮断・迂回する態勢になっておらず、「シングル・フェーズ」全体の「喪失」が起きていたことが判明した。

 このため、マシューズさんらNRC電気技術部は同年(2012年)7月、全米の原発オペレーター(電力会社)に非常電源系統をチェックし、「シングル・フェーズ」の異常をモニターできる状態になっているか、90日以内に報告するよう求めた。

 その結果、わかったのは、なんと――全米100機の原発のうち、「シングル・フェーズ」での異常を検知できる態勢になっているのは、たったの1機。それも、別の理由の改修で、検知が可能になっていただけ、ということがわかった。

 こうした事情は、ジョージア州とサウスカロライナ州の2つの原発で建設中(計4機)の新型原発「AP1000」についても(新設計、シミュレーション結果にもかかわらず)あてはまるもので、マシューズさんらの解析の結果、2013年2月、電気系統はなお完璧ではないことが明らかになった。
 Not only does this situation affect the 99 operating reactors, it also applies to the four AP1000 plants under construction at the Vogtle Plant in Georgia and the Sumner plant in South Carolina. That is because these plants are a new design, and while their safety systems appeared sound on paper and in simulations, they do not work as planned when actually built and require design modifications to meet actual operational needs. As a result, a Feb. 26, 2013 staff analysis found that the electrical systems are incomplete and are still being designed.

 〔マシューズさんらNRC電気技術部はさらに米国内、および海外での同じような「緊急シャットダウン事例」を調べたそうだ。その結果、サウスカロライナ州のオコネー原発では14年間になんと13回もの同様事態が発生していた。なお、マシューズさんが調査した海外の事例の中に日本の原発が含まれているか、は不明

 マシューズさんら電気技術部の調査結果を受け、NRCは2013年2月に、全米の原発オペレーター(電力会社)に対して、「シングル・フェーズ」問題に関する「新たな規制基準」ができるまで、自主的に改善するよう求める通知を出した。

 そしてマシューズさんらは2015年7月、新規制基準の第1回草案をNRC上層部に提出――。

 と、ここまでは、なんとか進んだものの、NRCは「既存原発への新基準適用ルール」に該当しないものとして、マシューズさんらの草案を却下。

 これに対して、マシューズさんらは第2草案を提出したものの、これもNRC部内で再度却下されたため、「7人の一般市民」として「請願」に踏み切った。

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 ★ 以上が、ウィザースプーンさんのブログの中身の(わたしなりにまとめた)概要だが、わたしは米国民をフクイチのような原発事故から守ろうとする、マシューズさんら7人の技術者の行為は、技術者としての良心から出たもので、称賛に価すると思う。

 日本の原子力規制委員会、あるいは東電、関電、九電、四国電などの電気技術部の技術者のみなさんにも、マシューズさんのアピールを真正面から受け止め、日本の再稼働原発にも同じような「欠陥」がありはしないか調べ直し、公表してもらいたいと切に願う。

 みなさんの専門知識は、営利のためにではなく、国民の安全のために使うべきものではないか!

 川内原発の関係者のみなさん、高浜原発の関係者のみなさん、伊方原発の関係者のみなさん、マシューズさんたちNRC「7人のサムライ」の決起を、どうお思いになりますか?

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 ★ 関連 本ブログ既報 ◎ 2016-03-07 〔フクイチ核惨事 5周年〕◇ 米国のNRC(原子力規制委)の7人のエンジニアが米国内のほぼ全ての原発の改善を求め、NRCに訴え! 電気のショートなどで「冷却システム」無能化の恐れ 修理しなければ廃炉に! ★ 日本の原発は米国式だから、川内・高浜など「再稼働原発」も同じような「設計上の欠陥( design flaw)」を抱えている可能性
 ⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2016/03/design-flaw-d9f.html

Posted by 大沼安史 at 01:09 午後 |