〔シリア入りしたジャーナリスト、安田純平さんがアルカイダ系武装組織「ヌスラ戦線」に拘束 身代金を要求 「国境なき記者団(RSF)」が22日に声明を発表 日本政府に「すぐに動いて(act quickly)」救出するよう要求〕◆ 「ヌスラ戦線」、期限を切って「カウントダウン」を開始! 安倍政権が身代金を支払わなければ処刑、もしくは「他のテロ組織」へ身柄売り渡し――と脅迫
★ パリに本部を置く「国境なき記者団(RSF)」が、安田さんが拘束されている事実を確認したのは、声明を発表した前日、21日のこと。
この素早い動きは、ことの重大性と緊急性を見てとってのことだろう。
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★ 安倍政権の岸田外相はことし7月10日の記者会見で、「安田氏の安否についての情報には接していないと述べた」と報じられている。( ⇒ こちら)
安田さんが6月23日、トルコからの電話を最後に消息を絶ってから、3週間後のこと。
それから5ヵ月――。
アベ政権は、いったい何をしていたのだろう?
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★ RSFの声明によると、「ヌスラ戦線」はすでに期限を切ったカウントダウンを始めている。
その期限がいつまでかは明らかにしていないが、それほど先のことではあるまい。
「ヌスラ戦線」は日本政府が身代金を支払わない場合、処刑もしくは「他のテロ組織」へ身柄を売り渡すとしているが、「ヌスラ戦線」は「イスラム国」と敵対関係にあるとはいえ、もともとは同じアルカイダ系。
「イスラム国」側に対し、安田さんの身柄売り渡し交渉をしていても不思議ない。(中東の「テロ組織」とは、そういうものだ)
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★ RSFは日本政府に対して、ジュネーブ条約、ジャーナリストの安全に関する国連決議(第1738号)、国連総会決議(2013年)によって、安田さんを救出する国際法的義務を負っているとしている。
安倍政権は後藤さんのときと同じような、無能・無責任ぶりを繰り返してはならない。
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〔★は大沼〕 ◎ 国境なき記者団 声明(22日) Japanese journalist in danger, RSF calls for his immediate release
⇒ http://en.rsf.org/syria-japanese-journalist-in-danger-rsf-22-12-2015,48687.htm
・ “We are very concerned about Jumpei Yasuda’s fate and we call on the Japanese government to do what is needed to save this journalist,” said Benjamin Ismaïl, the head of RSF’s Asia-Pacific desk.
・ RSF urges the Japanese government to act quickly. According to their obligations under international law – the Geneva Conventions and their additional protocols, UN Security Council Resolution 1738 on the safety of journalists (adopted in 2006) and a UN General Assembly resolution in 2013 – governments are responsible for the safety of journalists and must take active measures to protect and free them.
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◎ 東京新聞 ⇒ http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201512/CK2015122402000120.html
Posted by 大沼安史 at 09:15 午前 | Permalink