〔野坂昭如さんが「遺言」で警鐘鳴らす 《「この国に戦前がひたひたと迫っていることは確かだろう》〕 ★ 亡くなる6時間前、最後の雑誌原稿を送る!
★ 写真は野坂さんの公式HPより。
⇒ http://nosakaakiyuki.com/
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★ 野坂さんに、 「乱離骨灰鬼治草」 という短編小説がある。1980年の作。
日本海に臨む「卵塔(らんとう)村」を舞台とした「原発小説」だ。
こういう結びに――終わり方に、なっている。(続く……)
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原発を見下ろす山の、段丘となったあたりに、底知れぬ細長い穴がいくつかある。
「成仏しいや」 小さな棺が投げこまれた。
穴の様子を、もし地震学者がみたら、怖気をふるったろう、まぎれもない、活断層異変のしるしだから。
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日本の原発は僻地の漁村を「卵塔村」に変えまくった。
それにしても、なぜ「卵塔」なのか?
(フランス通の野坂さんだから?……)原発は人間のいちのの卵をゆであげるものだというイメージがあったかも知れない。
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〔★は大沼〕 ◎ 東京新聞 : 9日に心不全のため八十五歳で亡くなった作家で元参院議員の野坂昭如(のさかあきゆき)さんが、亡くなる直前の九日午後四時ごろ、担当する雑誌連載の最後の原稿を新潮社に送っていたことが分かった。末尾の一文は「この国に、戦前がひたひたと迫っていることは確かだろう」……だった。
⇒ http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015121102000134.html
◎ 朝日新聞 : 「反戦・平和」最後まで 作家・野坂昭如さん死去
⇒ http://digital.asahi.com/articles/ASHDB6G9THDBUCVL02P.html?rm=773
・ 関係者によると9日午後9時半ごろ、自宅で横になっていた野坂さんの意識がなくなっているのを家族が見つけ、救急車を呼んだ。病院に搬送したが、午後10時半ごろ、肺炎からくる心不全のため死去したことが確認されたという。
Posted by 大沼安史 at 10:25 午前 | Permalink