〔フクイチ核惨事 「原子力災害の第2段階」を前にして〕◆ 「2016年中には、内外の惨状がある種の「閾値」に達し、原発事故直後に起こったと同様 の社会的変動が起こると見通せる」 ◆ 「具体的には、数千万人の規模での人々の移動が起こるだろう」………… 川上直哉・牧師(仙台キリスト教連合被災支援ネットワーク ・NPO法人「東北ヘルプ事務局長、神学博士)が、フクイチ核惨事が5回目の冬に向かう現状を――「今、起りつつある」状況を、「原子力災害の第二段階」と定義し、こんごを見通す文書をまとめる。 11月11日付
〔★は大沼〕 ◎ 全文は ⇒ http://kurionet.web.fc2.com/kawakamironbun20151105.html
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【要旨】
1.定義
2011年3月11日に起こった地震と津波によって、東京電力福島第一原子力発電所が爆発事故を起こした。この際起こった被害は、徐々に明らかになった。避難時の不手際などに よる悲劇を含めて、これを「原子力災害の第一段階」と呼ぶ。
「原子力災害の第一段階」において、たとえば予防原則に基づいて適切な措置が取られていれば起り得なかった災害が、今、起りつつある。それを「原子力災害の第二段階」と呼ぶ。
2.転機
「原子力災害の第二段階」が始まる転機は、2015年秋に認められる。
3.社会的状況
この2015年秋には、「福島安全宣言」に類する動きが活発化してきている。これは、震災以後続いた体制の行き詰まりを示すものとも見える。
4.見通し
2016年中には、内外の惨状がある種の「閾値」に達し、原発事故直後に起こったと同様 の社会的変動が起こると見通せる。
5.結論
キリスト教支援団体である我々は、上記の見通しの中で、自らの役割を果たす努力を更に具体的に進める。それは、宗教の領域において可能な努力を尽くすこ とで、政治・経済・法・ 報道・学問の各領域で同様の努力が進められることへの刺激となることを志してのことである。
〔★は大沼〕 ◎ 全文は ⇒ http://kurionet.web.fc2.com/kawakamironbun20151105.html
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★ フクイチ核惨事は、なぜ新たな「段階」に進もうとしているか?
それについて川上直哉・牧師は、事故後の最初の段階において「たとえば予防原則に基づいて適切な措置が取られていれば」回避できた災害が起きつつあるからだという。
日本政府の隠蔽・矮小化が、災害の第2ステージを招いた……。
いまの日本で起きているのは、安倍首相の言う「アベノミクス」の第2ステージではなく、フクイチ原子力災害の、「アウトオブコントロール第2章」であるのだ。
川上牧師のいうフクイチの「第二段階」とは、具体的には何か?
それは――《「チェルノブイリ基準」に従えば、「移住の義務」を課せられる土壌汚染が無数確認される福島県中通地区においてすら、公的な除染の際に土壌の汚染状況を計測することは、2015年現在、全く検討されていない。その不作為の結果起こってくる悲劇》のことだ。
それでは、こんご「閾値」を越えて、何が顕在化してくるか?
川上牧師は、「今後、大きな社会変動が起こることが予想される。具体的には、数千万人の規模での人々の移動が起こるだろう」と明言している。
なぜ、そういうことが言い切れるか?
これはキリスト者の、宗教的なインスピレーションによるものではない。
それは、川上牧師自身、自身のNPO「東北ヘルプ」の、フクイチ被災者に対する「支援の現場」、「5年が限度」と感じている母親たちの多くいることを見聞きしている、からだ(562回の面談を行い、126世帯(大人299人、子ども307人)の状況を定期的に聞き取って得られた情報による)。
「5年が限度」とは、これ以上、被曝地にとどまっていても、プラスへの展望が持てない、放射能のえじきになってしまう、という意味を指すのだろう。
牧師は「数千万人の規模での人々の移動が起こるだろう」と明言しているが、これは福島や宮城などはもちろん、関東や首都圏でも被曝地脱出の動きが一気に顕在化することを予想しての言明だろう。
川上牧師は「結論」として、文書の最後に、こう書いている。
《 我々はキリスト教に基づく支援団体である。以上の見通しは、我々の支援のためにあえて獲得するものである。
以上のような見通しの中で痛む魂への配慮こそ、我々の課題である。…………「魂」の語をもって、「精神(霊)」と「肉体」の総合を指す。全人的な支援を担うために、上記の見通しに従って……支援を行う》――と。
具体的な支援策としては、たとえば――《キリスト教のネットワーク(YMCA、YWCA、「友の会(羽仁もと子の系統)」等)に、避難者を保護するための各地の市民活動を、つなげる。このネッ トワークを活用し、米国黒人奴隷解放運動のために作られた「地下鉄道」の故事に倣い、避難したくてもできない人々のために可能な奉仕を行う。》
フクイチ被災地から西日本、あるいは北海道への「避難」は、あの米国南部の黒人らちの北部脱出行にも似た、歴史的な「エクソダス」として推進されねばならないと、川上牧師らは決意されているのである。
フクイチ原子力災害、第二段階 ――
川上牧師は、こう言って、わたしたちを励ましている。
《 各自が「持ち分」を誠実に引き受け始めることによっ てのみ、未曽有の事態に茫然自失しているこの国の再生が始まると信じている。》
第二段階とはつまり、わたしたちの希望の決断と行動が始まる時だ!
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〔★は大沼〕 ◎ 全文は ⇒ http://kurionet.web.fc2.com/kawakamironbun20151105.html
◎ 「東北ヘルプ」 ⇒ http://tohokuhelp.com/secretariat/
Posted by 大沼安史 at 08:31 午後 | Permalink

















