〔ナガサキ、忘れられた街〕◆ 「戦争を終結させるために原爆を投下したという米政府のオフィシャル・ストーリーの中で、ナガサキは記憶の中から消えようとしている。わたしたちはそれを許してはならない」――『ナガサキ:核戦争のあとのいのち(Nagasaki: Life After Nuclear War)』の著者、米国人・女流ノンフィクション作家、スーザン・サザードさんがニューヨーク・タイムズに寄稿
★ サザードさんは、ナガサキの被爆者たちがなぜ語り続けているか、その理由を、ニューヨーク・タイムズの読者に、こう告げている。
ヒバクシャたちは、日本が犠牲になったことを言いたてようとしているのではない。
真珠湾攻撃を矮小化しようというのでもない。
残虐な日本兵の手にかかった、アジアの人びとや連合軍の兵士たちの苦しみや死をごまかそうというのもない。
核戦争という現実への無知をなくし、世界中の蓄積された核兵器をなくそうと語り続けているのだ。
*
★ サザードさんの寄稿文を読んで、気づかされたことが、ひとつ。
それはナガサキへの(ヒロシマへも含め)原爆投下は 「核戦争( nuclear war )」 そのものだった――「核戦争」がナガサキで(も)行われたという事実の痛烈な指摘である!
ナガサキもヒロシマも、「核戦争の戦場」だったわけである。
つまり、対日戦とは、人類史上初の「核戦争」だった!
そして、ナガサキ・ヒロシマのヒバクシャは、「核戦争の犠牲者」!
――このことを、わたしたちはいま、安倍政権という戦争ゾンビ政権を持つわたしたちは、70年の節目にあって、このことの重大な意味をかみしめねばならない。
「核戦争」力で威嚇し、その核の傘に入り込んで、集団的自衛権を行使する「戦争国家」に成り果てようとしているアベノジャパン!
ヒロシマ・ナガサキへの「核攻撃」で犠牲になった人びとは、死してなお、無念の思いで、安部政権の戦争法案の行方を見守っていることだろう。
だから、許してはならないのだ。
わたしたちは、ヒバクシャとともに、核戦争犠牲者とともに、「アベ政治を許さない!」――
わたしたちは、この一点で連帯し、日本の平和主義を守りぬいてゆかねばならない!
*
〔★は大沼〕◎ Nagasaki, the Forgotten City By SUSAN SOUTHARD AUG. 7, 2015
⇒ http://www.nytimes.com/2015/08/08/opinion/nagasaki-the-forgotten-city.html?ref=opinion
・ The official narrative remains the dominant opinion of most Americans. In that story, Nagasaki fades in memory; we should not let it. Our time to understand the survivors’ experience of nuclear war is running out.
・ They do not tell their stories to promote Japan’s victimization, or to minimize the attack on Pearl Harbor, or the suffering and deaths of Asian civilians and Allied military personnel at the hands of brutal Japanese soldiers. Rather, they speak to eliminate ignorance about the realities of nuclear war and to eradicate nuclear stockpiles across the globe.
Posted by 大沼安史 at 04:51 午後 | Permalink