〔アベノシンゾ返り〕◆ 祖父の故・岸信介元首相(元・A級戦犯、ただし釈放される)は、「歴史はその時代の政治権力者の軌跡」と言った。あくまで政治権力者の歴史 ★ そして岸氏の孫の安倍晋三氏は、国民そっちのけで、最高権力者として、この国を「戦争のできる国」に戻そうとしている。ドイツの「シュピーゲル」誌が1昨年1月に警告した「隔世遺伝(祖父-孫)の危険」が現実のものに――同時代史の脅威となった。
〔★は大沼〕
★ 岸信介氏は、その『回顧録』(廣済堂出版)の「序」に以下のように書いている。
「歴史とはその時代に政治権力を握った人たちの願望、信念、情熱、見識、勇気などの総合的な軌跡である」(『岸信介回顧録』、4頁)
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★ 岸氏にとっても、おそらく安倍首相にとっても、歴史とは政治権力者である自分たちの歴史であるのだ。
そうでしかないのだ。
だから、戦争法案を閣議決定するような、デモクラシーを侮った真似ができる。
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★ 安倍首相は政府専用機で、3日午後3時3分、羽田に着くと、自宅に直行、そのまま富士吉田市の中華料理店で、母親の――岸氏の愛娘の洋子さんと食事をし、鳴沢村の別荘に入った。
・ 首相動静 ⇒ http://digital.asahi.com/articles/ASH536FY0H53ULFA007.html
3日はもちろん、「わたしたちの美しい国」である、この国、日本の「憲法記念日」。
「平和」の誓いから、あれだけの犠牲の山を築いて、ようやく手にした「9条」の光から逃れるような、一目散ぶりだった。
安倍首相は母親に、「わたし、やりましたよ」とでも言ったのだろうか?
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★ 岸氏は「歴史とはその時代に政治権力を握った人たちの願望、信念、情熱、見識、勇気などの総合的な軌跡である」と言ったが、国民はそうは思っていない。
(すくなくとも日本の現代の)「歴史」とは、この世をば我が世とぞ思う「政治権力者たち」による略取であり、搾取であり、暴走であり、傲慢と欺瞞であり、民衆のいのちの安売り、国民に対する裏切りことである。
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◎ 参考 : ◎ シュピーゲル国際版(英語): Atavistic Abe : Japan's PM Courts Old Dangers( アベノ隔世遺伝 : 日本の首相、昔の危険を招く)/ 「岸信介とは、ヒトラーの軍需相、アルベルト・シュペーアの日本版だった男だ」
(2013年1月17日付け)⇒ http://www.spiegel.de/international/world/new-nationalist-government-of-japan-stokes-tensions-with-china-a-877691.html
・ The premier wants to return Japan to its former position as a "beautiful country," which is also the title of a book in which he describes his vision for the nation's future. He wants this new Japan to re-embrace the values promoted by his father, former Foreign Minister Shintaro Abe (1924-1991), and practiced by his grandfather Nobusuke Kishi (1896-1987), whom he admires.
Kishi was the Japanese version of Albert Speer, Hitler's minister of armaments and war production. He expedited the subjugation of China in occupied Manchuria in the 1930s, and he later managed Japan's war machine against the Allies
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◎ 参考 : 2007-08-09 〔重要NEWS〕 巣鴨釈放:「いまや、われわれは民主主義者だ」、「復活」のお披露目はCIA高官との歌舞伎座そろい踏み、エージェントの情報で国会での「反乱」を阻止 CIAに「恒久支援」を求める CIAに金で買われた岸信介首相 賀屋興宣氏も手先に ニューヨーク・タイムズ紙のティム・ワイナー記者(ピュリッツアー賞受賞記者)の近著、『灰の遺産 CIAの歴史』で暴露
⇒ http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2007/08/post_4ac3.html
Posted by 大沼安史 at 05:05 午前 | Permalink