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2015-05-11

〔コラム フクシマの歌〕 ♪ I'd Trade All Of My Tomorrows

 このところ、時間軸(タイムライン)の、意識(言葉・思考)による‘逆転(リバース)’(?)ということを、ずっと考えている。

 今日は――すこし時間があるので(台風で雨が降るので、畑の水やりをサボれるので)、アメリカのカントリーシンガー、マール・ハガード(Merle Haggard)さんをユーチューブで聴きながら、残務読書(?)で机に向かっていたら、この曲が流れて来た。
 ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=0Fqc-VMkbiQ&list=RDEzmlwQP-AzY&index=6

 なんども聴いていた歌だが、きょうばかりは、なぜか強烈に迫ってきた。

 胸にぐっと来た。

  ♪ I'd trade all of my tomorrow's for just one yesterday

    For my life's no good if I can't have your love……

  ♪ 明日という日を、昨日に交換したい気持ちだ

  だって、昨日がそうだったように、君の愛情を、これからのつかむことができないなら、明日からの人生に意味はない……

          *

 なぜ、ぐっと来たか?

 わたしにもまた、人並みに好きな女性がいるが、それ(と同等に、あるいはそれ)以上に、「フクイチ」のことが――「フクイチ核惨事」を生きてゆく「わたしたち(の子孫)」のことが気になっている。

 なので、この歌を聴いているうち、わたしたちは、あの、<3・11以降>の「昨日の日々」と、これからのわたしたちの「明日」を交換する覚悟で生きていかねばならない(のではないか)――とナニゲに気づかされた。

 もちろん、わたしたちは、「明日」と「昨日」を物理的に交換することはできない。

 しかし、「昨日」に起きたことを認め、それを今後において対処・克服してゆくには、わたしたちの「明日」を、「昨日」の「現実」と(前向きに――過去の出来事を水に流さず、自分たちの生存の問題として前向きに)向き合う、そういうものにしていかねばならない……

 「フクイチ後」を生きるわたしたちの世界は(あるいは時間は)、「明日」を「昨日」を‘交換’しなければならない――または「昨日」を「明日」のなかで克服して行かねばならない――ものに変わってしまったのではないか……

 しかし、だからといって「昨日」と「明日」の‘交換’は、決して「後ろ向き」のことではない!

 「フクイチ核惨事」を乗り越えて行くために、昨日を振り返る明日は、わたしたちにとって、(おそらくはただひとつの)希望の道である…………

 ――そんな思いにとらわれ、愕然としたのである。

          *

 マール・ハガードさんは、若いころ、犯罪に走った人だ。Th
 あるとき、刑務所の房で、死刑囚と一緒になり、諭されたことから、改心する。

 そうして、人の心をゆさぶるカントリーを歌い始める。

 わたしたちにも、脱原発という「改心」が必要ではないか!

          *

 ついでに、もう一言!

 わたしは、安倍首相が直面することを避けている歴史(過去)の事実についても、「フクイチ核惨事の後始末」と同じことが言えるような気がしているが、それだけでなく、「昨日」の「事実」を直視することで、その歴史的な事実の意味が、これから明ける「明日」において、遡行して変わり得るのではないか――とさえ思っている。

 「昨日」を「新しい明日」とバクる(交換)することで、「昨日」の事実が、すくなくとも意味的には変わりうるとさえ思っている。

 安倍首相は、「従軍慰安婦」のみなさんの「昨日(までの怒り・悲しみ・絶望)」を、心から謝罪が受け入れられた「明日」と‘交換’することで、日本現代史の「昨日」を変えなければならない。

 日本政府の責任者が(心底)謝罪することで、彼女たちの「昨日」が変わることを、安倍首相は知らねばならない。

 そのことによって、わたしたちの日本の子どもたちの「明日」も変わることを――「歴史の闇」から解放された「明日」が来ることを知らねばならない。
 
 そこに、わたしたちの子孫がアジアで生きることができる、たぶん、唯一の希望の道がある。

          * 

 ◎ 歌詞は ⇒ http://www.lyricsmode.com/lyrics/m/merle_haggard/id_trade_all_of_my_tomorrows.html

 ◎ マール・ハガードさん ウィキ ⇒ http://merlehaggard.com/

 ◎ マール・ハガードさん、公式サイト ⇒ http://merlehaggard.com/

Posted by 大沼安史 at 02:27 午後 |