〔フクイチ現場報告〕◆ 「2013年後半、何と1Fからカバーオールの代名詞〝タイベック〟が消えてしまった」 / 「一日に休憩ごとに何度も使い捨てするものに、一着千円以上もかけていられない東電の台所事情」 / 「三着に一着はジッパーが不良でテープ養生が必要になる中国製カバーオールは何と五百円以下」/ 写真家の釣崎清隆さんがレポート!
◎ 【東京から二〇〇キロの最前線(ゾーン)/福島第一原発戦記 連載第1回】 ⇒ http://tocana.jp/2015/02/post_5723_entry_4.html
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・ だが2013年後半、何と1Fからカバーオールの代名詞〝タイベック〟が消えてしまったのだ。
タイベックは素材他二種が透湿性、伸縮性が高いといわれるスパンボンド不織布なのに対し、防水性に優れ、軽く、保温効果もある独自開発の高密度ポリエチレン不織布だった。
その質感はこれぞタイベックというべきもので、シルエットもまたタイベックならではの節度があった。
しかし、汎用品より割高に違いない1F仕様で、一日に休憩ごとに何度も使い捨てするものに、一着千円以上もかけていられない東電の台所事情であった。
三着に一着はジッパーが不良でテープ養生が必要になる中国製カバーオールは何と五百円以下である。墨汁をぶっかけられた時に中の下着が真っ黒に塗れてしまった経験がある。何よりもシルエットがぐたぐたで形状も一定でない。あんなかっこ悪いものを作業員に着せるのは酷い拷問だ。
Posted by 大沼安史 at 11:59 午前 | Permalink