〔安保法制 自公協議が決着〕◆東京新聞 / 他国を武力で守る集団的自衛権の行使は事後承認も容認! / 安全保障法制の制定により、自衛隊はどこへでも派遣され、他国軍の防護はもちろん、海外における武力行使まで可能になる。憲法改正を抜きにした「国防軍」の誕生である。その結果、改憲の動きは加速されるだろう。それこそが安倍晋三政権の真の狙いかもしれない。
◆ 東京新聞 本記: 「例外なく事前承認」は一部 国際貢献の他国軍支援のみ
⇒ http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015042290070836.html
・ 自民、公明両党は二十一日、安全保障法制に関する与党協議を国会内で開き、他国軍の支援に自衛隊を随時派遣できるようにする恒久法「国際平和支援法(仮称)」に基づく自衛隊派遣には、例外なく国会の事前承認を必要とする規定を条文に盛り込む方針で一致した。安保法制のうち、例外のない事前承認を定めるのは国際平和支援法だけ。他国を武力で守る集団的自衛権の行使は事後承認も容認した。
新たに制定する国際平和支援法は、国際社会の平和を脅かす国に対して軍事行動する他国を、自衛隊が物資輸送などで随時支援できるようにする内容。公明党は協議で、他国軍を支援するには慎重な検討が必要だとして例外のない事前承認を求め、緊急時の事後承認を認めるよう主張していた自民党も最終的に受け入れた。
一方、日本の安全確保を目的とする二つの法改正では、「原則、事前承認」として自衛隊が緊急事態に対応できるように、例外的な事後承認を認めた。日本の存立が脅かされる事態と政府が認定した場合、武力により他国を守る集団的自衛権の行使を可能とする武力攻撃事態法改正、周辺事態法を改正して設ける「重要影響事態安全確保法(仮称)」に基づく派遣は、緊急の場合は事後承認でも可能とする。確保法は、放置すれば日本の平和に重要な影響があると政府が認定すれば、軍事行動する米軍などを弾薬提供などで支援する。
◆ 東京新聞 社説:
⇒ http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015042202000159.html
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一連の安全保障法制の制定により、武力行使のハードルは限りなく下がる。今後は共同訓練中の米軍や他国の軍隊であっても自衛隊が防護するというのだ。
防護できる法的根拠について、政府は「自衛官は自衛隊の武器を守るため武器使用できる」という自衛隊法第九五条を当てはめる。
この条文は「日本の防衛力を構成する自衛隊の武器を防護する行為」(政府見解)とされる。米軍や他国の軍隊の武器は「米国や他国の防衛力」であって「日本の防衛力」であるはずがない。この時点で相当な無理がある。
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◆ 朝日新聞社説 : 安全保障法制―抜け道だらけの決着だ
⇒ http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=com_gnavi
・ 国際社会に寄与するのが恒久法で、日本の平和に関わるのが重要影響事態法。これが政府の説明だが、どちらも活動の中身は後方支援で重なる。
これでは、国連決議が出なかったり、国会承認が得られなかったりした場合でも、政府が重要影響事態と認定すれば済むことにならないか。
この法案については、日米安保条約の効果的な運用に寄与することを「中核とする」と規定する方向だ。そういう表現をとることで、条約に縛られない支援が可能になる。原則は事前、緊急時は事後の国会承認が求められるが、政府には使い勝手のいい法律となりそうだ。
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◆ 朝日新聞(22日朝刊2面より)
・ この日の与党協議で事実上合意した方針では、戦争中の他国軍を後方支援する恒久法「国際平和支援法」に基づいて自衛隊を派遣するときは、例学なく事前承認が必要となった。
しかし、国会には「7日以内に各議院が議決するよう努めなければならない」という努力規定が付けられた。衆参で計14日以内に承認することを求めたものだ。
特定秘密保護法で国会に提出される情報が制限される恐れがあるなか、十分な審議ができるか不透明だ。
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◆ 公明党の北側副代表は、「事前承認」で「歯止め」をかけた――(朝日新聞によれば)「公明の主張が認められたと理解している」と与党協議後の会見で胸を張ったそうだ。
胸のはれる「与党合意」を、公明新聞はどう伝えているか?
「公明党」HPでチェックしたら、「地方創生原動力は公明党」といった記事の見出し(リンク)はあっても、肝心の世紀の大ニュースについては、一言もない!
⇒ https://www.komei.or.jp/news/
⇒ https://www.komei.or.jp/news/detail/20150422_16765
なんとも不可解なことだが、それでは創価学会の「聖教新聞」はどうかと思ってみてみたら、すくなくとも、ネットで閲覧できる、22日付けの1面には、ない!
⇒ http://www.seikyoonline.jp/news/top/1217679_2118.html
いったい、どうしたことか?
Posted by 大沼安史 at 01:16 午後 | Permalink