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2015-04-10

〔ドイツの保守派最有力紙、フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)紙のカーステン・ガーミス東京特派員が、5年間の任期を終えるにあたり、日本外国特派員協会のホームページで、日本外務省・安倍政権を徹底批判!〕 ◆ ≪日本の総領事がフランクフルトのFAZ本社に乗り込み、「中国から金をもらっているから、中国のビザを取りたいから、安倍首相の歴史修正主義を批判する反日記事を書いているんだろう」と、まるでスパイ呼ばわりの暴言!≫ / ≪日本外務省当局者に昼食に呼ばれ、「歴史の漂白」という言葉を使うなと批判される≫ 

 ★ 報道の自由・言論の自由をわきまえない、安倍政権のまるで、ヤクザのような恫喝ぶりが、ドイツを代表する名門新聞の特派員によって、暴露された!

 それも、日本外国特派員協会(FCCJ)のホームページで!

 それにしても、フランクフルトの総領事のFAZ側への「抗議」は(事実とするなら)、冷静な申し入れというより、恫喝であり、侮辱である。

 この問題を報じた、ハフィントン・ポストに対して、日本外務省は、「事実関係を確認するとしている。

 事実がFAZの言う通りだったら、岸田外相は辞任しなければならない。

 外交官はあくまで本国(外務省)の指示によって動くからだ。

 岸田外相の指示がなければ、そこまで「暴言」は吐かない!

 ガーミスさんは、ドイツ語ではなく(世界語の)英語で、安倍政権批判を行ない、帰国して行った。

 ガーミスさんの英語による告発で、安倍政権の愚かしさが、国際社会の知るところとなった。

 恥ずかしいかぎりである。

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 ◎ Confessions of a foreign correspondent after a half-decade of reporting from Tokyo to his German readers (ドイツ特派員の告白)
 by Carsten Germis
 〔★は大沼〕(2日付け) ⇒ http://www.fccj.or.jp/number-1-shimbun/item/576-on-my-watch.html

 ◎ ハフィントン・ポスト : 「え?私が中国のスパイだって?」 ドイツ紙の東京特派員が安倍政権から圧力を受けたと告白
 (10日付け)⇒ http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/10/carsten-germis-confession_n_7038596.html

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 ★ ガーミスさんの英語による安倍政権批判のポイントは以下の通り。

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 ・ わたしのスタンスをまず、はっきりさせてほしい。〔東京に赴任してから〕5年経った今も(間もなく離任する今も)、わたしの日本に対する愛は、愛情は壊れてはいない。いや、実際のところ、わたしが会った多くの人びとのおかげで、わたしのこの国を愛する感情は、これまでになく高まっている。わたしの友人の日本人のほとんどが、ドイツでわたしの記事を読んでくれた日本人の大半が、わたしの記事に、わたしの愛情を感じると言った。とくに、あの2011年の3月11日以降の記事については。
  Let me make my own stance clear. After five years, my love and affection for this country are unbroken. In fact, thanks to the many fine people I’ve met, my feelings are stronger than ever. Most of my Japanese friends and Japanese readers in Germany have told me they feel my love in my writing, especially following the events of March 11, 2011.

 ・ (民主党政権時代には)、たとえば岡田克也副総理には、外国人ジャーナリストらはしばしば招待され、意見を交換した。会合は首相官邸で週に一度、行なわれて、日本の政府当局者らは、多かれ少なかれオープンに、時事問題をすすんで議論しようとした。わたしたちは特定の問題に関し、日本政府への批判を躊躇しなかった。当局者は自分たちの立場を、わたしたちに理解させようと努力し続けた。
 Foreign journalists were often invited by then Deputy Prime Minister Katsuya Okada, for example, to exchange views. There were weekly meetings in the Kantei, the PM’s residence, and officials were willing to discuss – more or less openly – current issues. We didn’t hesitate to criticize the government’s stance on certain issues, but officials continued to try to make their positions understood.

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 ・ 2012年12月の総選挙後まもなく、巻き戻しが起きた。安倍新首相はたとえば「フェースブック」など新しいメディアに関心を抱いていたが、彼の政権のどこにも、オープンさの重要性を認めている証拠は見出せなかった。麻生太郎・財政相は、外人ジャーナリトと一度たりとも話をしなかったし、膨大な財政赤字に関する質問に応えることもなかった。
 The rollback came soon after the December 2012 elections. Despite the prime minister’s embrace of new media like Facebook, for example, there is no evidence of an appreciation for openness anywhere in his administration. Finance Minister Taro Aso has never tried to talk to foreign journalists or to provide a response to questions about the massive government debt.

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 ・ 外国の特派員たちには、政府の公式見解を聞きただす長い質問項目のリストがあった。エネルギー政策、アベノミクスのリスク、憲法改正、若い世代への機会の確保、地方の人口減問題……。しかし、これらの問題について、政府代表者がすすんで外国プレスに対して話をしようとする態度は、ほとんどゼロに近かった。首相が提唱する「素晴らしき新しい世界」を批判する者は誰でも、「ジャパン・バッシャー(日本叩き人)」と呼ばれた。
 In fact, there is a long list of issues that foreign correspondents want to hear officialdom address: energy policy, the risks of Abenomics, constitutional revision, opportunities for the younger generation, the depopulation of rural regions. But the willingness of government representatives to talk with the foreign press has been almost zero. Yet, at the same time, anyone who criticizes the brave new world being called for by the prime minister is called a Japan basher.

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 ・ 5年前には考えられなかった新しい事態は、日本の外務省からの攻撃にさらされることだった。それはわたしへの直接な攻撃であるばかりか、ドイツの(フランクフルター・アルゲマイネ=FAZ)本社の、編集幹部スタッフに対しても向けられた。安倍政権の歴史修正主義に批判的な私の記事が紙面に出たあと、フランクフルトの日本総領事が、FAZ本社の上級外交エディターを訪ね、「東京」からの異議申し立てを伝えた。日本総領事は言った。わたしの書いた記事を、中国が反日プロパガンダに使っていると。
 What is new, and what seems unthinkable compared to five years ago, is being subjected to attacks from the Ministry of Foreign Affairs – not only direct ones, but ones directed at the paper’s editorial staff in Germany. After the appearance of an article I had written that was critical of the Abe administration’s historical revisionism, the paper’s senior foreign policy editor was visited by the Japanese consul general of Frankfurt, who passed on objections from “Tokyo.” The Chinese, he complained, had used it for anti-Japanese propaganda.

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 ・ 事態はさらに悪化した。90分に及んだ会談の終わりの方で、FAZの編集幹部は日本の総領事に、わたしの記事に書かれた事実関係のどこかが間違っている情報を提示するよう求めたが、提示されなかった。日本の総領事は、「金の問題が絡んでいると、疑い始めなければならないよう思わざるを得ない」と言って、わたし個人を、編集幹部を、フランクフルター・アルゲマイネ紙全体を侮辱した。総領事は、わたしの記事をまとめたフォルダーを取り出すと、中国への入国ビザを得るためには、中国のためのプロパガンダ記事を書かねばならないのですねと哀れんだ。
 It got worse. Later on in the frosty, 90-minute meeting, the editor asked the consul general for information that would prove the facts in the article wrong, but to no avail. “I am forced to begin to suspect that money is involved,” said the diplomat, insulting me, the editor and the entire paper. Pulling out a folder of my clippings, he extended condolences for my need to write pro-China propaganda, since he understood that it was probably necessary for me to get my visa application approved.

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 ・ このわたしが? 金で自分を売り渡した北京のスパイ? わたしは北京に一度も行ったことがなければ、ビザを中国政府に申請したこともなかった。これがもし、日本の新政権(安倍政権)の、日本の目標を理解させようとするアプローチの仕方であるならば、こんごの困難は目に見えている。もちろん、こうした反中国非難は、わたしの上司である編集幹部を説得できなかった。わたしは、報道を続けるよう励ましを受けた。わたしの東京発の報道への編集の扱いは、より鋭いものになった。
 Me? A paid spy for Beijing? Not only have I never been there, but I’ve never even applied for a visa. If this is the approach of the new administration’s drive to make Japan’s goals understood, there’s a lot of work ahead. Of course, the pro-China accusations did not go over well with my editor, and I received the backing to continue with my reporting. If anything, the editing of my reports became sharper.

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 ・ 2014年になって、状況は一変したようだ。日本の外務省の当局者は批判的な報道に対して公然と攻撃を仕掛けているようだった。わたしは、安倍首相のナショナリズムが日本の対中貿易にどのような影響があるか、という記事を書いた。するとわたしは外務省から呼び出された。わたしは外務省の当局者らに、政府の統計を引用したまでだと言った。彼は統計数字が違っていると言い張った。
 But things seem to have changed in 2014, and MoFA officials now seem to openly attack critical reporting. I was called in after a story on the effect the prime minister’s nationalism is having on trade with China. I told them that I had only quoted official statistics, and their rebuttal was that the numbers were wrong.

 ・ 日本のフランクルト総領事と、わたしの新聞エディターの記録に残る会談の2週間前のことだった。わたしは日本外務省の当局者と昼食をともにした。そこで外務省の当局者は、わたしの使った「歴史の漂白」という言葉づかいに対して、さらにはまた、安倍首相のナショナリスティックナな方向性が「日本を、東アジアの中で孤立させかねない」という、わたしの見方に対して、わたしに抗議した。日本の立場を説明するのでもなく、説得するのでもなく、氷のような冷たさだけが増したような口調だった。ドイツのメディアはとりわけ歴史修正主義には敏感だというわたしの説明に耳を傾けようとする日本外務省の当局者はいなかった。
 Two weeks before the epic meeting between the Consul general and my editor, I had another lunch with MoFA officials, in which protests were made of my use of words like “whitewash history,” and the idea that Abe’s nationalistic direction might “isolate Japan, not only in East Asia.” The tone was frostier and, rather than trying to explain and convince, their attitude was angrier. No one was listening to my attempts to explain why German media are especially sensitive about historical revisionism.

 ・ わたしは同僚らに、自民党の広報担当部局に、英語を話せたり、外国人ジャーナリトに対して情報を提供する者が一人もいないということを聞かされても、(そんなバカなと)面白がりはしない。外遊していることを豪語している安倍首相は、東京の外国人記者クラブへの短い旅行を拒絶していることを知っても、驚きはしない。わたしは日本の安倍政権が、外国のプレスばかりか、日本の国民に対して秘密主義になっていることを、ただただ悲しむばかりだ。
 It doesn’t strike me as funny any more when colleagues tell me that the LDP doesn’t have anyone in the press affairs department who will speak English or provide information to a foreign journalist. Nor does the fact that the present prime minister, who claims to be well traveled, has declined to make the short trip to speak to us at the Foreign Correspondents’ Club. In fact, I can only be saddened at how the government is not only secretive with the foreign press, but with its own citizens.

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 ・ わたしは日本にいる外国人ジャーナリストたち――そして、より重要な日本の人びとが、自分の思いを口に出し続けることができるよう希望している。圧政や無知からは、調和は生まれないと、わたしは信じている。そして、真に開かれた、健康的なデモクラシーこそ、わたしが、この素晴らしき5年間を過ごした(日本という)ホームにふさわしい、価値ある目標だと信じている。
 My hope is that foreign journalists – and even more importantly, the Japanese public – can continue to speak their minds. I believe that harmony should not come from repression or ignorance; and that a truly open and healthy democracy is a goal worthy of my home of the last five great years.

Posted by 大沼安史 at 07:20 午後 |