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2014-07-26

〔いのちのフクシマ〕 ◆ フクイチから70キロの山林に生息する野性のニホンザルの血液異常 フクイチ放射性降下物と「連関」(Wild monkeys in the Fukushima region of Japan have blood abnormalities linked to the radioactive fall-out )―― 世界的に読まれている英紙ガーディアンが日本人チームの研究結果を世界拡散報道!/ 幼く若いサルに強い被曝の影響 / 冬の間、放射能が蓄積した木の芽・皮を食べたのが原因

 ★ これは重大な警報である! サルではなく……フクイチ被曝地に生きる人間――わたしたち人間の血液検査を徹底して行わなければならない!

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 ★ ガーディアンのレポートは、国際的学術誌、「サイエンティフィック・レポート」(電子版)の載った日本獣医生命科学大学の羽山伸一氏らのチームの研究結果を紹介したもの。

 羽山氏らのチームはフクイチから70キロ離れた福島市に生息する野性のニホンザル(wild Japanese monkey (Macaca fuscata) populations inhabiting Fukushima City, the eastern part of Fukushima Prefecture, located 70 km from the NPP  ――この部分の英文は羽山氏らの論文より)の群れ(61匹)の血液と、400キロ離れた下北半島のニホンザルの群れ(31匹)の血液を調べた。

 その結果、福島のニホンザルは血球数が少なく、生息地域の土壌の放射能汚染レベルに関係のある放射性セシウムを体内に蓄積していた。下北のニホンザルからはセシウムは検出されたなかった。
  *  The Fukushima monkeys had low blood counts and radioactive caesium in their bodies, related to caesium levels in the soils where they lived. No caesium was detected in the Shimokita troop.

 とくに福島の若い(未熟な)ニホンザルは白血球の数が最低で、セシウムの体内蓄積は逆に最大だった。これは、幼く、若いニホンザルほど放射能被曝汚染の影響を受けやすいことを示すものだ。 
  * White blood cell counts were lowest for immature monkeys with the highest caesium concentrations, suggesting younger monkeys may be more vulnerable to radioactive contamination.

 ガーディアンの取材に対して羽山氏(教授)は、「人類の最も近い霊長類から得られた、この最初のデータは、人間の放射線被曝による健康への影響を将来的に研究する上で、特筆すべき貢献をなすものだ」と述べた。
 羽山氏らの研究は、病気や栄養不良による血球数の減少の可能性について否定している。

  * “This first data from non-human primates — the closest taxonomic relatives of humans — should make a notable contribution to future research on the health effects of radiation exposure in humans,” he said. The work, which ruled out disease or malnutrition as a cause of the low blood counts, is published in the peer-reviewed journal Scientific Reports

 羽山氏は、福島のニホンザルも冬の間、木の芽や皮を食べるが、それは放射能が蓄積する部位であることがわかっている、と述べた。
  * Professor Shin-ichi Hayama, at the Nippon Veterinary and Life Science University in Tokyo, told the Guardian that during Japan’s snowy winters the monkeys feed on tree buds and bark, where caesium has been shown to accumulate at high concentrations.

 羽山氏はさらに、「血球数の減少などの異常は、低線量被曝による長期的な効果として、チェルノブイリの汚染地域に住む人々間で報告されている」と指摘している。
  * Hayama noted: “Abnormalities such as a decreased blood cell count in people living in contaminated areas have been reported from Chernobyl as a long-term effect of low-dose radiation exposure.”

 これに対して、ガーディアンの記事は、「健康に対する影響で最もダメージを与えるもののひとつは被曝そのものではなく、被曝の恐怖」などとする英国人科学者2人の批判も載せている。

 ★ (これは大沼の疑問だが) 被曝の恐怖が健康を最も健康を損なうもののひとつであるというこの批判に関して――福島のニホンザルも、日本政府の「ただちに影響はない」や「美味しんぼ・鼻血・風評被害」を聞き及んで「恐怖」を感じているのだろうか???

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 ★は大沼 ◎ 写真と記事 : Japanese monkeys' abnormal blood linked to Fukushima disaster – studyPrimates in Fukushima region found to have low white and red blood cell levels and radioactive caesium
 (24日付け) ⇒ http://www.theguardian.com/environment/2014/jul/24/japanese-monkeys-abnormal-blood-linked-to-fukushima-disaster-study

 ◎ 「サイエンティフィック・レポート」〔ネーチャー・アジア(日本語)〕: 福島第一原発の近くに生息するサルの血球数が少ない
  (24日付け)⇒ http://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/9370

  * 福島市の森林地域に生息する野生のニホンザルの血球数が、青森県のサルと比べて少ないことを報告する論文が掲載される。この結果は、ニホンザルの血球数の変化の一因が、福島第一原子力発電所事故後の放射性物質の被曝であった可能性を示唆しているが、正確な原因は証明されていない。

  今回、羽山伸一(はやま・しんいち)たちは、福島第一原子力発電所から70 kmの地点に生息している61匹のサルと同発電所から約400 km離れた下北半島に生息している31匹のサルを比較した。

  今回の研究では、福島のサルの赤血球数、白血球数、ヘモグロビン値、ヘマトクリット値が、いずれも下北半島のサルより有意に少ないことが判明した。また、福島のサルの筋中放射性セシウム濃度(放射線被曝の指標の1つ)は、生息地の土壌汚染レベルと関係していたが、下北半島のサルの筋中放射性セシウム濃度は、いずれも検出限界以下だった。

  福島のサルの場合、未熟なサルの白血球数が筋中放射性セシウム濃度と負の相関関係にあったが、成熟したサルには、そのような関係は見られなかった。この点について、羽山たちは、若いサルの方が放射性物質に脆弱である可能性が示されていると考えている。

   また、血球数の少ないことについては、免疫不全の徴候であるとし、そのためにサルが流行性感染症にかかりやすくなる可能性があるという見方を示している。

    羽山たちは、福島のサルの血球数が少ない原因が、感染症や栄養不良ではないとするが、放射線障害が原因であることを確認するためには、さらなる研究が必要なことも指摘している。

 ◎ サイエンティフィック・レポート」〔ネーチャー・コム(英語)〕: Low blood cell counts in wild Japanese monkeys after the Fukushima Daiichi nuclear disaster

   ⇒ http://www.nature.com/srep/2014/140724/srep05793/full/srep05793.html

Posted by 大沼安史 at 05:20 午後 |