〔さあ あじさいの星へ〕 米国の「社会・環境統合センター(SESYNC)」が「気象」など5つのリスク・ファクターによる「HANDY(人類・自然ダイナミカル)モデル」を使って、わたしたちの文明の行方を予測 ⇒ 結論は、このまま続けてゆくと、「数十年以内に( in coming decades )文明は崩壊する!」 / エコロジー持続キャパを超えた「資源枯渇」と「経済の階層化」(貧富拡大)が主因
★ おまけに――(わたしたちの)「現代文明」では、目下進行中の「フクイチ核惨事」が端的に示しているように、 「原発(核)被曝ファクター」 が、新たな、人類初(未)経験の重大な脅威として猛威をふるっている。
このままでは、「文明崩壊」どころか「人類絶滅」の時期も早まってしまいそうだ!
★は大沼 ◎ 英紙 ガーディアン(14日付け): Nasa-funded study: industrial civilisation eaded for 'irreversible collapse'?
⇒ http://www.theguardian.com/environment/earth-insight/2014/mar/14/nasa-civilisation-irreversible-collapse-study-scientists
★ メリーランド大学に拠点をおく 「社会・環境統合センター 〔The National Socio-Environmental ynthesis Center (SESYNC)〕」は、全米科学財団が支援している研究組織。
今回の「現文明の崩壊」予測研究は、同センターの応用数学者、サファ・モテシャレイ氏率いるチームが、NASA(米航空宇宙局)ゴダード宇宙飛行センターの研究費支援で行なった。
チームが開発し、予測に使った「HANDY(人類・自然ダイナミカル)モデル」は、過去5000年に勃興(滅亡)した人類文明を、人口・気象・水・農業・エネルギーの5つのリスク・ファクターで分析、崩壊要因を抽出し、現(世界)文明にあてはめ、将来を占った。
過去の文明崩壊に共通する原因は、上記、5つのリクス・ファクターの収斂でもって生起した、以下の2つの社会現象。
ひとつは、生態系の維持能力を超えた資源の枯渇で、もうひとつは、経済の階層化による、特権層(エリート)による富の独占。
この2つの要因は現在の文明にもあてはまるもので、「HANDYモデル」でのシミュレーションの結果、このままでは、たとえ、こんご長期にわたり、最適の資源消費を続けて行こうとも、それが「エリート」によるものである限り、結局は「エリート」の過剰消費でもって「民衆」が飢餓に瀕し、労働力の消失という「L字形」の激変を招くので、「文明崩壊の回避は困難」――とわかった。
(資源搾取をさらに強行するシナリオでは、「民衆」の没落はさらに速まり、ついには「エリート」の没落を招く)
いまの状態を、大なり小なり続けて行くことを、ガーディアン紙の記事は、「ビジネス・アズ・ユージャル」と呼んでいるが、この従来の「軌道」を走り続けた場合、文明の崩壊は――「数十年以内」に起きる、というのが、研究チームの結論だ。
あのローマ文明やマヤ文明のように、わたしたちの現文明も、こんご数十年以内に滅びてしまう!
が――ただし、「文明崩壊の回避は困難」だが、不可能ではない。
では、どうすれば、文明崩壊を避けることができるか?
人類1人あたりの資源消費を維持可能なレベルに下げ、資源(富)分配を適正・公平なものに変えてゆけば、わたしたちの文明は生きのびることができる!
生きのびるためには、これまでとは違う方向へ軌道修正する必要がある、というわけだが、それは、わたしたちがいま、直感的に感じていることでもある。
ただし、ここでひとつ、付け加えれば、この予測には、「核(原発)」というリスク・ファクターが含まれていない。
このことに、とりわけ「フクイチ核惨事」の当事国である日本の私たちは、注意しなければならない。
「フクイチ核惨事」が示したように、「原発」は将来的なリスク・ファクターであるだけでなく、「いま・ここ」にあり、ここから、全世界へ、半永久的に被曝被害を広げる、文明破滅要因である。
過去の文明崩壊にはなかった「原発(核)」という恐るべき脅威が、わたしたちの文明を、いま滅亡の瀬戸際まで追い込んでいる。
Posted by 大沼安史 at 10:35 午前 | Permalink