« 〔新しい年 あじさいの国へ〕 ああ、まるで北朝鮮の「よろこび組」!  | トップページ | 〔いのちのフクシマ NEWS〕 米連邦政府(HHS=保健福祉省)が急性被曝症対策で、この秋から、白血球成長因子剤(leukocyte growth factors)の備蓄を開始! 2004年施行のバイオシールド法で初の市販薬剤購入 ★ 米国は何を恐れているのか? »

2013-12-16

〔新しい年 あじさいの国へ〕 「日本政府に小児甲状腺がんの子どもたちを救うことを求める声明」

 ◎ 内部被ばくを考える市民研究会 12月4日に発表 ⇒ http://radiationexposure.blog.fc2.com/blog-entry-43.html

・ 日本政府は福島の小児甲状腺がんの子どもたちのスクリーニング検査を国の責任を持って行え。

・ 福島県のみならず東日本の子どもたちの甲状腺超音波検査を行え。

・ 手術を受けた子どもたちと保護者に将来のリスクを説明し、子どもたちの心理面でのサポート体制を構築し、生涯にわたる医療保障を行え。

・ 医師だけでなく、疫学者、児童心理学者、公害問題を追求する環境学者も含めた専門家の調査・研究組織を設立し、現在起きている事態の分析と今後起きうる健康被害の予想を行わせ、提言を行わせよ。

           # ↓

  以下の声明を12月4日福島集団疎開裁判の席上で発表します。野呂美加さんと川根がまとめました。賛同される方はお名前と肩書き、居住地(市町村名まで)を以下の賛同登録フォームでお寄せ下さい。肩書きは市民で結構です。医師、弁護士、医療関係者、児童心理学者、統計学者、ジャーナリスト、教育者などの方がたはぜひ、その肩書きをご案内下さい。

 井戸川克隆元双葉町町長、ふくしま集団疎開裁判の会、津田敏秀さん、広瀬隆さん、藤波心ちゃん、小野俊一さん、森住卓さん、鎌仲ひとみさん、肥田舜太郎さんにも賛同いただきました。

              ◎

日本政府に小児甲状腺がんの子どもたちを救うことを求める声明

・日本政府は福島の小児甲状腺がんの子どもたちのスクリーニング検査を国の責任を持って行え。
・福島県のみならず東日本の子どもたちの甲状腺超音波検査を行え。
・手術を受けた子どもたちと保護者に将来のリスクを説明し、子どもたちの心理面でのサポート体制を構築し、生涯にわたる医療保障を行え。
・医師だけでなく、疫学者、児童心理学者、公害問題を追求する環境学者も含めた専門家の調査・研究組織を設立し、現在起きている事態の分析と今後起きうる健康被害の予想を行わせ、提言を行わせよ。

1.福島で小児甲状腺がんおよびがん疑い58人……通常の145倍
 2013年11月12日、福島県の第13回県民健康管理調査検討委員会は、福島県の子どもたち58名が小児甲状腺がんおよび疑いであると発表しました。原発から20km圏内および計画的避難準備区域の子どもたちのみならず、福島市で小児甲状腺がんおよびがん疑いが12人、郡山市で16人など、空間線量が1~2マイクロシーベルト/時と高かった地域での発症が明らかになっています。
 もし、2次検査対象者の子どもたちが全員2次検査を受けたとして、小児甲状腺がんおよびがん疑いの発生がそれぞれの2次検査対象者に対する小児甲状腺がんおよびがん疑いの割合が同じだとすると、今回11月12日の発表での小児甲状腺がんおよびがん疑いの発症率は10万人あたり28.9人になります。<参考1 参照>福島県立医大の鈴木眞一教授はこれまで日本の小児甲状腺がんの発症率は10万人あたり0.1人か0.2人であると語ってきました。これから比べると、現時点での福島の子どもたちの小児甲状腺がんの発症率は145倍にもなります。
 鈴木眞一氏や山下俊一氏はこれまで、福島の子どもたちの小児甲状腺がんは大規模なスクリーニング検査の結果、わかった潜在がんを先取りしたものであり、放射性物質の影響とは考えにくいと主張してきました。しかし、小児甲状腺がんの有病期間を考慮しても、今回の福島の子どもたちの小児甲状腺がんの発症率は全国発生率を100万人に5人とした場合の7.97倍~61.95倍です。(参考3 津田敏秀氏 2013年11月12日福島県県民健康管理調査検討委員会発表分データ-甲状腺検診分のまとめ-)
 ベラルーシと比べて福島県などの人口密度の高さを考えると、100人、200人の規模ではなく、1000人の規模で小児甲状腺がんの子どもたちが出る危険性もあります。現在の医療体制では手術すら受けられない子どもたちが出る可能性があります。
 福島県の第13回 県民健康管理調査検討委員会の「『甲状腺検査』の実施状況について 2013年11月12日」を丁寧に分析すると、平成23年度の子どもたちからは10万人あたり38.6人の甲状腺がん、平成24年度の子どもたちからは10万あたり44.7人の甲状腺がんの子どもたちが出る可能性があります。(参考4 一次検査結果判定数および一次検査対象数、二次検査結果確定数および二次検査対象数から考えた推定発症数と10万人あたりの推定有病率 2013年11月12日段階)1999~2008年までの10年間の日本の0~24歳までの甲状腺がんの10万人あたりの発症率は0.58人です。平成23年度の子どもたちの推定有病率10万人あたり38.6人は、原発事故以前の10万人あたり0.58人の実に67倍、平成24年度の子どもたちの推定有病率10万人あたり44.7人は、原発事故以前の10万人あたり0.58人の実に77倍になります。(参考5 国立がん研究センターがん対策情報センター 甲状腺がん罹患率データより)

2.放射性ヨウ素を呼吸で摂取した可能性のある、東日本全域の子どもたちの甲状腺検査の実施を!
 ヨウ素131などの放射性ヨウ素が襲ったのは、何も福島県だけでありません。ヨウ素131の湿性および乾性沈着量が福島県に次いで多かったのは茨城県です。以下、栃木県、宮城県、埼玉県、東京都、群馬県、山形県、千葉県、神奈川県、静岡県、岩手県、山梨県、新潟県、長野県、秋田県です。(参考2 国立環境研究所 シュミレーションデータより 2011年8月11日)福島県だけでなく、広く東日本全域に甲状腺がんを発症する子どもたちがでる危険性があります。日本政府の責任で東日本の子どもたちの甲状腺スクリーニング検査を実施し、甲状腺がんと甲状腺機能異常の診断を行うべきです。

3.がんを切ったら「治った」のではない。将来にわたる健康リスクのていねいな説明と子どもの心理面でのサポートを!
 第13回の県民健康管理調査検討委員会の記者会見の席上で、「甲状腺がんがリンパ節に転移をしていた子どもはいるのか」の記者からの質問に対して、福島県立医大の鈴木眞一氏は明確な説明を避けていました。しかし、福島の子どもたちには、甲状腺がんがリンパ節に転移し、半分または全部のリンパ節を摘出した子どもたちが複数います。ベラルーシの医師に「甲状腺がんが肺に転移をした場合はどうなるのか?」と質問したところ、ある医師の1人は「がんが肺に転移し、血を吐いた場合は助からない」と教えてくれました。
 その一方で、福島県立医大の医師たちは、小児甲状腺がんの手術を受けた子どもたちに、どのくらいの大きさの結節がどこにあったのか、再発の危険性はあるのか、など患者として当然知らされるべきことを一切伝えていません。「がんを取ったら治った」などと医師が無責任な説明をするケースもあります。甲状腺の郭清を行った人は甲状腺の機能を薬物により一生おぎなわなければなりません。また、甲状腺がんが遠隔転移した場合、手術で取りきれない甲状腺の細胞を殺すための放射性ヨウ素治療も受けなくてはなりません。
 また、甲状腺超音波検査でA2判定(5.0mm以下の結節または20.0mm以下ののう胞)などの子どもが他の病院にセカンドオピニオンを求めようにも、福島県立医大以外の病院での診断を認めない通達が出ており、福島県外に出ないと甲状腺検査を受けられない事態となっています。これらは医師の倫理規定違反ではないでしょうか。

4.国が責任をもって健康管理調査を行え!医師だけではなく、疫学者、児童心理学者、公害問題を追及してきた環境学者などの総力を集めた調査・研究組織を作り、スクリーニング検査や診断と治療体制について提言を!
 そもそも、この県民健康管理調査は福島県立医大の委託事業となっており、日本政府が責任を持っていません。一医大に責任をまかせるのではなく、日本政府が責任を持って、子どもたちの甲状腺のスクリーニングおよび甲状腺機能異常の検査を行うべきです。生涯にわたる定期的な健康診断を無償で行うべきです。
 また、今回のような原発事故による大量の放射性物質を内部被ばくしたことによる、健康被害は、日本ではいまだかつて起きたことがない事例であり、これまでの日本の医学の常識では到底通用しない症例が次々と出てくることが考えられます。医師だけで検討委員会を作るのではなく、疫学者、児童心理学者、公害問題を追及してきた環境学者などの総力を集めた調査・研究組織を作り、甲状腺および諸器官の超音波検査、血液検査、心電図検査などによる各器官の機能異常の診断と治療体制について提言させるべきです。
 ベラルーシでは、病状を示す子どもたちが多発した場合に、その地域の土壌や事故当時の環境がどうであったかを調べ、場合によってはその村を閉鎖する決定を行っています。
 今回11月12日に発表された小児甲状腺がんおよびがん疑いの人数を市町村別に10万人あたりの罹患率を出した場合、人数が少ないため信頼性が低い数値とは言え、異常に多発している市町村があります。川内村10万人あたり370人、大玉村10万人あたり150人、川俣村10万人あたり90人、二本松市10万人あたり60人、本宮市10万人あたり60人、田村市10万人あたり50人、大熊町10万人あたり50人、富岡町10万人あたり50人です。こうした異常に多発している市町村や、小児甲状腺がんの患者が出た小中高等学校の周辺の土壌や事故当時の環境を早急に調べるべきです。

5.小児甲状腺がんを罹患した子どもたちの生涯にわたる医療保障と心理面でのサポートを!
 また、がんを切ってリンパ節を郭清してお終いではなく、子どもの心理面でのケアを十分する必要があります。小児甲状腺がんに罹った子どもたちは、将来にわたる不安を抱え、就職差別や結婚差別と闘っていかなくてはならないのです。周囲の理解とサポート体制を早急に構築することが必要です。子どもたちを孤立させ、自死に追いやるようなことがあってはなりません。また、福島県では18歳までは医療費が無料となりましたが、19歳になれば、自費で甲状腺ホルモン剤を買わなくてはなりません。毎年1回の健診も是非とも必要です。こうした将来にわたる医療費は全額、国が負担すべきです。
 手術を受けた子どもたちと保護者に将来のリスクを説明し、子どもたちの心理面でのサポート体制を構築し、生涯にわたる医療保障を行うことを強く求めます。

<参考1> 甲状腺の結節が5.1mm以上またはのう胞が20.1mm以上のB判定、甲状腺が明らかに異常であるC判定の子どもたちが2次検査対象者となります。2013年9月30日現在、その2次検査対象者すべての検査が終わったわけではありません。

① 大熊町、双葉町、飯舘村、南相馬市など原発から20km圏内および計画的避難準備区域の子どもたち41,493人中、2次検査対象者は216人、2次検査実施者は188人で、あと28人はまだ2次検査を受けていません。

② 福島市や郡山市など先の区域以外の子どもたち138,865人中、2次検査対象者は971人、2次検査実施者は839人と、あと132人は2次検査を受けていません。

③ 平成25年度からの検査を受けているいわき市、須賀川市、相馬市などの市町村の子どもたち58,427人中、2次検査対象者372人、2次検査実施者121人、あと251人は2次検査を受けていません。

 それぞれ

 ① 原発から20km圏内および計画的避難準備区域の子どもたち からは小児甲状腺がんおよびがん疑いが13人、

  ② 先の区域以外の子どもたち からは小児甲状腺がんおよびがん疑いが44人、③ 平成25年度からの検査を受けている子どもたち からは小児甲状腺がんおよびがん疑いが1人でています。

 もし、2次検査対象者の子どもたちが全員2次検査を受けたとして、小児甲状腺がんおよびがん疑いの発生がそれぞれの2次検査対象者に対する小児甲状腺がんおよびがん疑いが割合と同じと仮定すると、

  それぞれの小児甲状腺がんおよびがん疑いの推定人数は、

  ① 原発から20km圏内および計画的避難準備区域の子どもたち 14.9人 

  ② 先の区域以外の子どもたち 50.9人 

  ③ 平成25年度からの検査を受けている子どもたち 3.1人、

  合計68.9人です。

  ①~③の1次検査を受けた子どもたちの人数が23万8785人ですから、今回11月12日の発表での小児甲状腺がんおよびがん疑いの発症率は10万人あたり28.9人になります。

  福島県立医大の鈴木眞一教授はこれまで日本の小児甲状腺がんの発症率は10万人あたり0.1人か0.2人であると語ってきました。

  これから比べると、福島の子どもたちの小児甲状腺がんの発症率は145倍にもなります。

 (以下は、上記サイトで)

Posted by 大沼安史 at 12:00 午後 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 〔新しい年 あじさいの国へ〕 「日本政府に小児甲状腺がんの子どもたちを救うことを求める声明」: