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2013-12-15

〔コラム 机の上の空〕 「満州」と「原発」、「靖国」と「福島」

 「電事連の言ってること、ウソじゃん」

 そう、「ハマ言葉」で言い切ったのは、かの小泉純一郎氏、である。

 朝日新聞の編集委員、大久保真紀さんの「目を見据えて」そう、言い切った。
 (15日付け・朝日新聞、「ザ・コラム」より。以下同じ)

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   「……何年もオレたちにウソを言ってきた……(原発が)あれほど制御しがたいものとは知らなかった」
 
   だまされたと思ったんですか。あえてそう聞くと、「そうだよ。思ったよ」

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 わたし(大久保ではなく、大沼)個人の思い出にのこる「小泉純一郎」は、ふたつ、だ。

 ひとつは、小泉さんが首相になる前、東京のホテルの大宴会場でのこと。

 そのころ、わたしは、東京の短大の教員をしながら、自民党の衆議院議員、保岡興治(おきはる)先生の、教育問題に関する私的アドバイザーを務めていた。

 まともな食事をしてなそうな短大の男子学生グループを引き連れ、保岡先生のパーティー会場へ、「屋台のうまいものを、タダで、たらふく食わせに」(もちろん、保岡先生の了解の下)出かけて行った。

 そのとき、「先生(わたしのこと)の髪の毛と、良く似た人、いますよ」と言われて、ふりかえって見たのが、ナマの小泉さん(のライオン・ヘア)だった。

 大宴会場のすみに、ひとりで、ちょこんと。

 政治家のわりには、安そうな背広姿。

 気軽に、あいさつできた。

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 小泉さんの盟友の保岡さんは、いま話題の徳田毅さんの御父上、徳田虎雄氏と、奄美を舞台に、かの有名な「ヘビとマングースの死闘」を繰り広げた人だ。

 裁判官出身の元弁護士。

 現職の代議士としては最多の、議員立法を通してもいる。(戦後歴代2位。1位はかの田中角栄氏。この点は、以下の「ウィキ」にも書かれていない。なお、保岡先生は、田中角栄氏の裁判で、弁護団を率いた)

  ○ 「ウィキ(Wiki)」 ⇒ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%9D%E5%B2%A1%E8%88%88%E6%B2%BB

 「ウィキ」には国家戦略本部の事務総長として党側から(小泉首相の)改革路線を支えた、と書かれているが、これはその通りである。

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 小泉さんの思い出の二つ目は、首相として、靖国神社を公式参拝した際に出した、あの「談話」である。

 小泉さんは、あの時、こう言ったのである。

 「私は、二度とわが国が戦争への道を歩むことがあってはならないと考えています。私は、あの困難な時代に祖国の未来を信じて戦陣に散っていった方々の御霊(みたま)の前で、今日の日本の平和と繁栄が、その尊い犠牲の上に築かれていることに改めて思いをいたし、年ごとに平和への誓いを新たにしてまいりました……」
  ⇒ http://www.jsdi.or.jp/~y_ide/010813yasu_danwa.htm

 そう――「戦陣に散った御霊の前で……年ごとに平和への誓いを新たにしてまいりました」と。

 わたしは、この談話を知って、日本の首相の靖国参拝の意味が変わった!――と思ったことを、いまでも憶えている。
 小泉さんが、「靖国」を「平和への近いを新たに」する「祈りの場」に変えた、と。

 (いま、手元に記録がないので、たしかなことは言えないが、小泉さんはこのとき、参拝後、千鳥が淵戦没者墓苑で、記者団に対して口頭で、「英霊たちと平和への祈りをともにした」と語ったような?記憶が、わたしには、ある……)

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 小泉さんは、今朝の「朝日」の載った、大久保真紀さんのインタビュー記事(コラム)の中で、さらに、こう言葉を続けている。

 「昭和の戦争だって、満州から撤退すればいいのに、できなかった。『原発を失ったら経済成長はできない』と経済界は言うけど、そんなことはないね。昔も『満州は日本の生命線』と言ったけど、満州を失ったって日本は発展したじゃないか」

 「満州」による「戦争」、そしてそれによって「戦陣に散った」人々の御霊の前へ出て、「平和の誓い」を新たにすることと――いま「福島」に惨禍をもたらした「原発」を止めよ、ということは、小泉さんの中では、同じことなのだ。

 「満州」と「原発」は、同じ……なるほど、その通りである。

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 大久保真紀さんのコラムはまた、昭和氏に詳しい作家の半藤一利さんの、以下のような感想をも、紹介している。

 「近代史の中での意味を考えると、原発と満州国は同じかもしれない。かつては満州があって国を滅ぼしたが、これからは原発をもつことで国を滅ぼすことになるのではないか」

 「亡国」の要因としての「満州」と「原発」。

 たしかに……その通りである。

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 そう、わたしたちの日本は、「戦争(生命線=満州)」と「経済発展(安価なクリーン・エネルギー源=原発)」による、「惨禍」の繰り返しを経験したのだ。

 もう、これ以上、ウソをうのみにしてはならない。

 何よりも尊いのは、人のいのち。

 そして、平和である。

 もう、二度と、だまされまい。

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 そう、小泉さんにならって「ハマ言葉」で言えば、こうだ。

 「原発再稼働? バカじゃん!」

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 三度目の惨禍を避けようとするならば――。

 フクシマで原発廃絶を誓うのと、ヤスクニで平和を祈るのは、同じことである。

Posted by 大沼安史 at 11:56 午前 |

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