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2013-01-07

〔フクシマ・ノート〕 安倍政権の課題は脱原発・廃炉のための日本経済の体力維持だ! 4号機核燃プールの保全などフクイチ事故対策に全力を挙げ、米国・近隣諸国・国際社会の信頼を獲得せよ! 歴史の「修正」にかまけている場合ではない!

 それにしても、ニューヨーク・タイムズの新年社説(2日付け)は手厳しかった。

 国際社会の天気図も読めず、能天気に漕ぎだした、日本の「ネオ・ファッショ・ナブル(?)」安倍・新政権。

 世界の世論をリードするタイムズが貼り付けたレッテルは、侮蔑のこもった「恥知らず(shameful)」だった。従軍慰安婦問題をめぐる政府見解を「前向きに」変えようとする安倍首相の歴史修正主義に対する、鉄槌の痛打だった。
 → http://www.nytimes.com/2013/01/03/opinion/another-attempt-to-deny-japans-history.html?_r=1&

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 このタイムズの社説、実はオバマ政権の意向に沿ったものだった。
 7日付けの朝日新聞(デジタル)に「安倍首相 1月訪米困難に 米側、成果重視で慎重姿勢」という記事が載った。

 「外務省の河相周夫事務次官は7日にも訪米し、米政府高官らに安倍内閣の外交方針を説明したうえで、改めて会談日程を調整する」

 米側が安倍政権に「顔を洗って出直してこい(まともな外交政策を持ってこい。それまでは、オバマ大統領は会わない」と、露骨な拒否姿勢を示していることが、わかった。
 → http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130107-00000004-asahi-pol 

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 ワシントンなんかチョロイ、オスプレイを買いますといえば、「首相訪米・日米首脳が会談」など、すぐにでも実現できる、とタカをくくっていたのだ。

 「反中国」の対決路線をエスカレートさせれば、アメリカは喜ぶ、などと、愚かにも思い込んでいたのだ。

 「美しい国(日本)」をめぐる国際情勢は、もう、そんな単純な構図ではなくなっていた。

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 安倍首相は、何をどう勘違いしていたのか? 米国として、安倍氏の何が問題なのか?
 この点に関するタイムズ社説の説明はこうだ。

 「安倍氏の恥知らずな衝動は、北朝鮮の核兵器開発など諸問題に対する、アジア地域の死活的に重要な協力関係を脅かしかねない。そうした歴史修正主義は、過去を漂白洗浄するのではなく、長期にわたって停滞してきた経済の復興策に焦点を合わせなければならない国にあっては、困惑でしかない」
  Mr. Abe’s shameful impulses could threaten critical cooperation in the region on issues like North Korea’s nuclear weapons program. Such revisionism is an embarrassment to a country that should be focused on improving its long-stagnant economy, not whitewashing the past.

 タイムズは――つまり米国は、安倍政権を、アジアにおける協力関係にとっての(潜在的な)脅威になる、なるうる、とみている。

 だから、タイムズは「恥知らず」という手厳しい表現を用い、オバマ政権は早期訪米にNOを突き付けた。
 
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 安倍政権の歴史修正主義への傾斜に対する手厳しい指摘は、なにもニューヨーク・タイムズに限らない。

 これまた世界的な影響力を持つ、英国のエコノミスト誌は、5日付けの日本の新政権の外交政策に関する分析記事に、「Down-turn Abe(急落する安倍)」という主見出しをつけた。
 → http://www.economist.com/news/leaders/21569030-countrys-dangerously-nationalistic-new-cabinet-last-thing-asia-needs-down-turn-abe

 内容は、この記事のサブタイトルを見れば、さらに明白だ。

 「日本の危険なまでに国家主義的な新内閣は、アジアにとって最も必要のないものである(The country’s dangerously nationalistic new cabinet is the last thing Asia needs)」

 エコノミスト誌はこの中で、「安倍内閣を保守と呼ぶと、その歴史修正主義の妄想を見失うことになる」と述べ、安倍首相の祖父(岸信介氏)が「1930年代の満州開発を監督」した事実にも触れながら、中韓との関係悪化に懸念を表明。

 さらに、安倍政権が対米関係においても、(米国から押し付けられた)平和憲法に反対しながら、中国と対抗するため米国にすり寄ろうとしていることで、米国を厄介な立場(awkward spot)に追いこんでいる指摘し、「この内閣はダメなスタートを切った(This cabinet is a bad start.)」と結論づけている。
 
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 もちろん、安倍首相もこうした国際社会からの風あたりの強さを知らないわけではない。だからこそ、額賀氏をソウルに派遣し、関係改善に努めたわけだが、それでも足らないから、米国は「安倍訪米」にNOを言い続けているのだ。
 
 コトは、東アジアの「歴史」にかかわる、圧倒的な戦勝国、米国が築き上げた戦後体制の「構造」にかかわる重大問題である。

 その「修正」を高らかに宣言しながら、反発の声があがると、特使を派遣してその場しのぎで乗り切ろうとする……。

 こうしたやり方に、米国もまた、安倍内閣の政権としての当事者能力に疑問を持っているのではないか?

 上記のエコノミスト誌の記事などは、安倍内閣の閣僚の半数は(実力主義で這い上がったものではない)二代目、三代目だとして、その統治能力を疑っている。
 
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 言うまでもなく、米国は「エシェロン」その他、あらゆる手段を使って、徹底した諜報活動を同盟国に対しても――つまり日本に対しても、行なっている。

 安倍内閣の統治能力についても、すでに評価を終えているはずだ。原発担当大臣になった二代目、石原伸晃氏の、あの「サティアン」発言などを見て、これは民主党の菅・野田内閣以下、と判断を下しているかもしれない。

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 野田政権以下かどうかはともかく、米政府が安倍新政権に厳しい見方をしているのは最早、明らかだが、それが果たして、「歴史修正主義」のウルトラ・ナショナリズム的傾斜だけのせいか、といえば、そうではない。
 
 それは冒頭に引いた、ニューヨーク・タイムズの社説の引用文に再度、注目すれば分かる。関係個所だけ再引用しよう。 

 「そうした歴史修正主義は、過去を漂白洗浄するのではなく、長期にわたって停滞してきた経済の復興策に焦点を合わせなければならない国にあっては、困惑でしかない」
  Such revisionism is an embarrassment to a country that should be focused on improving its long-stagnant economy, not whitewashing the past.

 タイムズは(あるいは米国は)、「歴史を漂白する」暇があったら、日本「経済」をきちんと立て直せ、と釘をさしているのだ。

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 経済の復興・改善に焦点を絞れ!――言わずとも、言わずもがな、のことである。にもかかわらず、タイムズは社説の結びで、言わずもがなのことを書いた! これは何故か?

 わたしはここに、米国の、あぶなっかしい安倍政権に対する、もうひとつの――あるいは「歴史修正主義」以上に深刻な、より決定的な危惧を感じざるを得ない。

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 タイムズが(あるいは、タイムズ論説陣にブリーフィングしたとみられる米政府当局者が)、日本経済を復興・改善(improve)せよと、いまここで敢えて注文をつけた理由は、日本の経済が底の底へと落ち込み、財政が破綻に至れば、世界経済のカオス的連鎖とともに、米国および国際社会にとって、絶対にあってはならない、ある、とてつもなく重大な事態の到来が予期されるからだ。

 しかも、その絶対にあってはならない事態は、時限爆弾の秒読み状態として認識されている。

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 言わずもがな、を言ってしまえば、米国は(そして国際社会は)、日本経済がさらに落ち込めば、「東電福島第一原子力発電所・核の大惨事」に対する、日本政府の対処能力も税収減その他で、完全に失われてしまう、と見ているのだ。

 「フクイチ廃炉の戦い」は、日中戦争や太平洋戦争が霞んでしまうほど困難で巨大な、シジフォス的長期戦、消耗戦である。

 ほとんど、永久的な。

 にもかかわらず、かりに安倍政権が「輪転機で万札を刷りまくって」ハイパーインフレを引き起こし、日本経済を地獄のどん底に突き落としでもしたら、日本政府の「体力」は完全に失われてしまう。

 そうなると、もう「フクイチ」は持たない。持たせることができない。4号機の核燃プールはいずれ倒壊し、「フクイチ」全体が手のつけられない状態に陥り、福島第二原発、東海第二原発の放棄・爆発を招き、少なくとも東日本は壊滅する。

 そして、放出される膨大な放射能で地球環境が汚染し尽くされ、人類生存の危機が到来する……。

 かりに「フクイチ」が持ったとしても、よりによって活断層列島・日本に林立する原発や核施設が次々に老朽化し、寿命に達するので、その廃炉作業も進めなければならない。

 一言でいうなら、こんご日本は、否が応でも、脱原発の長期消耗戦を戦い続けなければならないのだ。

 経済と財政のじり貧がこのまま続いていけば、早晩、限界に達し、廃炉作業もままならない。

 列島各地で原発の核爆発が続く地獄図……

 これは決してSFの世界ではない。いま、この足下にあり、この足もとから遠い未来へと続く、現実の危機なのだ。

 米国(そして国際社会)は、それを知っているから、経済政策で軽々しい選択をするな、経済・財政を改善せよ、もっと真剣に、フクイチ対策、廃炉政策を進めろ、と注文をつけているのではないか?

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 安倍首相が訪米したいというのなら、太平洋の対岸の国、米国に対する――ひいては国際社会、地球環境全体に対する、フクイチ発放射能雲・放射能流による「ステルス死の灰攻撃」を早期に打ち止めにする具体的な計画をまとめてから、にするべきだ。

 米政府が懸念する「4号機核燃プール」問題をどう処理するか、その計画をまとめてからにするべきだ。

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 安倍新政権がなすべきは、過去の歴史の修正ではなく、国内・国外、日本とアジア、世界の人びとの未来に対する責任の自覚と、そのための安全保障に向けた、意を決した努力である。

 安倍首相は、日本とアジアと米国を含む国際社会の行方が、自分の決断にかかっていることを、いまこそ深く認識しなければならない。

 野田政権が「冷温停止状態」といって抜本対策を放棄した「フクイチ」に真正面から取り組む。

 日本経済を安定的に改善(improve)しながら、基礎体力を維持し、フクイチを含む、核施設の処理に、粘り強く取り組む。

 そこに、近隣諸国、米国を含む国際社会からの信頼獲得の道がある。

Posted by 大沼安史 at 05:08 午後 |

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