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2012-12-15

〔フクシマ・ダイアリー〕 福島市の新興住宅街「南向台地区」 1戸あたり1.5トンの汚染土

 → http://fukushima-diary.com/2012/12/decontamination-produces-1-5-tones-of-contaminated-soil-at-a-household-kept-in-the-garden-for-3-years-interim-storage-for-30-years/

 ◎ ソース FNN 15日 「福島では大量の汚染された土をめぐり大きく揺れています」
 → http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00236915.html

 FNNは以下のように報じている。

 福島では、除染によって出る大量の汚染された土をめぐって、大きく揺れています。
伊達市のある仮置き場の巨大な青いバッグの中身は、すべて除染作業で出された、放射性物質で汚染された土や草木です。
詩人の和合亮一さんに話を聞きました。

 (和合さんは最近、ツイッターでも詩を発表している。最近はどのようなテーマが多い?)
 ずっと、ふるさとをテーマに、福島をテーマに詩を書いてきたんですけれども、最近は、失われた何かということの中に、土や緑や風、水などをテーマに書くことが多くて、その中にキーワードとして、除染という言葉が入ってきています。

 (どうしてこの時期、除染?)
 暮らしている中で、やっぱり、その目線の先に、除染の作業をされている姿が見えて、その中でいろんなことを、思いを重ねていることが多くなってきています。

 除染というと、復興・復旧へ向けての次のステップというふうに、漠然ととらえがちだが、実際は、そんなに単純なものではないようす。

 福島市の新興住宅街「南向台地区」。
 放射線量が高いため、優先的に除染作業が行われている。
 住宅地の除染で鍵を握るのが、庭の土。
 年間1ミリシーベルト(mSv)を目標に、放射線量を測定しながら、削る深さを調整していく。
 この住宅街では、1戸あたり、およそ1.5トンの汚染された土が出るが、大半が、それぞれの敷地内に埋めて保管していた。
 土を30cmかぶせることで、98%の放射線が遮蔽(しゃへい)されるといわれているが、住民の思いは複雑なようす。
 福島市南向台の住民は「やっぱり、なんか埋めてあるとかってなると、これを見ると、やっぱり気持ちとかは重くなります」と話した。
 一方、福島市の大波地区では、巨大な仮置き場に汚染された土が集められていた。
 福島市危機管理室の草野利明防災専門官は「あれに全部、汚染された土が入ってるんです」、「470戸から、約8,000トンの土砂が出る」と語った。
 汚染された土を1カ所に集中させると、高い放射線量が出るのではという不安が、一部住民に広がっている。
 そこで、実際に放射線量を計測した。
 福島市危機管理室の草野利明防災専門官は「こんなにあると、さも、もう30~40マイクロ(μSv)、100マイクロになってしまうんじゃないかって、みんな思いますよね」、「これ1.6(マイクロ)ぐらいですね」、「これが、仮置き場の実態です」と語った。
 福島市によると、汚染された土を集めても、土の遮蔽効果で、放射線量は大きく上昇しないことがわかったという。
 国の計画では、除染で出た汚染された土などを、仮置き場や各自の庭などで3年程度保管。
 大熊町、双葉町、楢葉町に中間貯蔵施設を建設後、そこへ汚染された土を移動させて、30年間ほど保管したのち、福島県外で最終処分するとしている。
 11月、福島県と大熊町らは、中間貯蔵施設の調査受け入れを表明したが、双葉町は現在も調査に同意していない。
 双葉町の住民は「(双葉町に)帰れないのはわかってて、言わないでしょう、結局。それ(中間貯蔵施設)だけ言われても。はい、賛成ですとか、反対ですと言うこともできないしね」と話した。
 放射能の現実と向き合い始めた人々。
 その一方で、警戒区域の人々の将来は、描かれていない。

 (除染は必要なことである一方、傷をつけるというような印象もあったと思うが)
 ふるさとの土や緑がですね、削られていくというのは、これはもう、とても大切な、この作業をされているというのは、十分わかるんですけれども。
 でもなんか、自分が傷をつけられていくというか、そがれていくというか、その思いも、どこかやっぱりありますね。
 そんな慣れ親しんだ土地が削られていく様子、やっぱり悲しく見つめていることも多いです。

 (見えなくなることについては、どういうふうに感じている?)
 このありのまま、そのままの現実が、土として、形としてあって、それが埋められていくということで、その意味がふたをされてしまうような、そんな印象もどこかあって、それが風化になっていってしまうんじゃないかという、そういう少し不安も、どこか気持ちの中にありますね。

 (それに対して、伊達市のある地区では、人目につく所に土が置かれている。理由は、埋めてしまうと放射能に汚染された土の存在が忘れられてしまう気がすると。この気持ちはやっぱり?)

 これも、すごく難しいこともいっぱいあると思うんですが、ただ、あらわになった現実を、それを受け止めて、受け止めたことから、わたしたちは、やっぱり考えていかなくてはいけない。
 そういうことにおいては、こういうふうな形でそれを示していくということも、1つの方法なんだなというふうに教えられた気もいたします。
 ただ、いろんな問題がありますよね。
 だから、これが1つが正しいということが、なかなか見いだせない。
 それは、福島のわたしたちが暮らしている中でも、常に感じていることなんですよね。

 (住民の行動、例えば子どもたちなど見ていてどうか?)
 やっぱり、自分が小さい時って、幼い時っていうのは、本当に土や緑の中で遊んだ経験がありますので、その中で、例えばお父さんやお母さんが、すごく神経質になって、土で遊んだり、触ったりする時に、どうしてもためらっちゃうんですよね。
 それが僕は、とても悲しいし、子どもたちにかわいそうだなという、そういう気持ちが拭えずにいつもあります。

 (一方で、なかなか福島が衆院選の争点になってこない。そんな中で、和合さんが伝えたい「約束」という言葉。この意味は?)
 これは、除染の現場で今、除染作業が大変きちんとした形で、丹念に進められています。
 しかし、その除染の作業の先にですね、この土というのが、ずっと福島の土の中に埋められたままで、そのままで終わってしまうんではないかという、そういう不安もまたあります。
 その除染作業の先にどんな約束が、わたしたち大人ができるのか。
 それが、例えば福島の子どもたちは、今、100年先を見据えて、自分たちの代では解決できないことを、自分たちの子ども、あるいは孫の代まで伝えて解決していきたい、だから勉強していきたいという子どもたちが、今、実はたくさんいるんですよ。
 その子どもたちに、わたしたち大人が約束できること、それは、ふるさとの風と土と水と緑、そして今、目の前にある、その土の問題ですね。
 この土の問題を約束して、必ず取り戻す。
 100年先でも、何年かかっても取り戻す。
 そういう約束を、ぜひ大人たちが、子どもたちにしてもらいたいというふうに願っています。
 

Posted by 大沼安史 at 09:00 午後 |

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