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2012-06-29

〔6・29 現場 ネット・ルポルタージュ〕 紫陽花の夜、広場は人びとの足元に生まれた

 6時25分。ニコ生。画面に紫陽花の花が見える。

 若い女性の声だ。「再稼働反対」……「いますぐ、やめろ」

 繰り返している。商店街やモールの、制服を来た宣伝のバイト嬢の声とは――違う。明らかに。

 この一途な声は何だ! 貫くように繰り返す、この一途さは!

          #

 太鼓の声が聴こえる。

 南アフリカの、あの人たちのような。

          #

 ユースト。6時30分。女性がオレンジのメガホンで叫んでいる。

 海賊党?の旗も。

 交差点の赤信号が映し出される。その向こうに官庁の建物。

 官僚の人たちは、いま、どんな思いでいるのだろう。

          #

 抽象画のような、手製のプラカードを持って歩いている人がいる。

 官邸に向けている。いや、国会に。

 誰に向けて、何を教えようとしているのか?

 たぶん――その抽象にこそ、未来の希望の具体的な意味があることを。

          #

 6時40分、暮れ方の官邸前。

 晴れ!

 スイス気象台の「みえない雲」予報では、フクイチの放射能雲は、東京には来ない。

 思う存分に叫べる。

 マスクをかけた人はほとんどいない。

          #

 いや、マスクをかけた男の子がいた!

 ニコ生。

 共産党の志位さんがいた。

 前衛? 書記局? それって何だ?

         #

 
 川田龍平さんがマイクを握っている。

 いのちを、叫んでいる。

 人の海の中で!

 「再稼働反対」――フツーの人の「声」がかぶる! 

        #

 6時46分。通り過ぎる、黄色のTシャツの若い女性の口が動いていた。

 サイカドーハンタイ!

 あなたの人生に幸あれ!

        #

 車いすの男性。車道側を歩く人以外は、動かない。その場を占拠している。

 オキュパイ、官邸前。

 カメラは国会議事堂を写しだす。

 これも、動かない、死んだ、廃墟のような、白い議事堂!

        #

 6時54分。

 女性の紫陽花の髪飾り。

 その近くで、福島みずほさんが、こぶしを振って、マイクで叫んでいる。

 いつもの、幼稚園の先生のような口調。

 「再稼働反対」の音頭を取っている。

         #

 6時58分、まだ暮れない。

 街路樹の緑が、なぜか新鮮に見える。

 警察の警備の装甲バスまでが、風景に溶け込んでいる。

 これは――この感覚は、いったい何なんだ!

        #

 ドイツ人が叫んでいる。

 日本語で。ドイツ語でも。

 「彼らは民主主義の敵だ」

 「彼らは悪の権力だ」

        #

 続いて 藤波心さん。

 「いつ爆発するかわからいの原発と一緒に暮らすことは、私はいやです」
 
 「いまわたしたちがいる場所はわたしたちのものではなく先祖から受け継ぎ、未来から預かっているものだと思います」

 そう、その通り、これ以上、日本を、死の灰で汚してはならない。

 現在の「欲」のために、過去を無にし、未来を失ってはならない。

        #

 7時10分。まだ明るい。

 紫陽花の花を手に、男性が、野田首相に呼びかけた。

 私たちは「国民」です。私たちは「反対派」ではありません。

 私たちは「福島」を忘れられないんです。

         #

 7時14分。ニコ生の画面に、書き込みが流れる。

 NHKは報道なし

 NHKは重症やな

        #

 背広・ネクタイで「再稼働反対」の音頭をとる若い男性。

 「道の駅」でスイカを売っているような、真っすぐな啖呵。

        #

 7時18分。車道を封鎖!

        #

 高円寺の松本哉さん。祭りの夜店の、たこ焼き売りのお兄さん!

        #

 7時22分。

 一気に暮れた!

 警察の赤い回転灯が、タクシーのリア・ランプが鮮やかだ。

 右手を挙げて、マイクで音頭をとっている女性。

 「レッドウルフ」さんじゃないか!

        #

 男性がDJののりで音頭をとりだした。

 夜はわれらのもの! 時間よ、止まれ!

        #

 ユースト。

 空にヘリ!

 7時27分。

 地上を写せ! 地の民を写せ!

        #

 官邸に向かって、日の丸のプラカードを掲げている人がいる。

 白地に赤く。

 日の丸が官邸に抗議している。

 一枚の日の丸が!

 午後7時半。

        #

 夜のサングラス。男性。

 きっと照れ屋だ。

 マイクを握った。

 野田さん!、再稼働、いますぐやめれば、あんたのファンになれるんだよ!

        #

 霞が関の官庁街の窓。あかりがともる窓。

 それが、球場のナイターの照明のようだ。

        #

 7時37分。官邸前の道路(車道)、抗議の人で埋まる。

        #

 7時45分。

 日の丸の小旗をふる人。ゲバラのプラカード。

 猿の惑星のような(そう見えるから不思議だ)「ゲバラ」が、なんだか、歴史博物館のオリから飛び出して来たように見える(ゲバラが好きなのに、この疎遠さは、何だ!)。

 人群れ。ここに集まっているのは、まぎれもなく、われらが同世代の人間だ。日本人だ。

 ゲバラのプラカードのそばで、警察の指揮車が叫んでいる。(まだ、「絵」になってる……)

 「みなさん、いったん落ち着いてください。警備線まで下がってください」
 

        #

 解散、定刻10分前。7時50分。

 参加者から、自然発生でシュプレヒコールが上がる! 

 女性のマイクの声が聴こえる。

 流れ解散でお願いします。

 「官邸に背を向けて」

 「土下座してお願いします」

        #

 7時56分。

 立ち去らない人たち。

 「戦いは続くんです」と、女性のマイクの声!

 「速やかに退去をお願いします」「また来週……」

          #

 8時7分。帰る人、残る人。

 警備の装甲バスの赤色灯が輝いている。舞台の照明のように。信号のように。

 主催者のマイクが必死に叫ぶ。

 「ここで残って抗議したい気持ちは分かりますけど、お帰りください」

 その声の必死さ。

 「再稼働反対」を叫ぶ声の必死さと、同じような切迫感。

 生まれつつあるものを守るように。

          #

 定刻でやめる――みんな「花金」の夜に戻ってゆく。

 松本哉さんの店ではそろそろ「デモ割」かな……。

 不完全燃焼ではなく、2時間の燃焼時間を使いきって、次のラウンドに備える。

 この満ちと引き。掛けと引き。

 呼吸のような。

          #

 街路灯の日の丸。

 脱原発を機に、この国は変わろうとしているのかも知れない。

 この官邸前の「秩序」は、参加者によって維持されたものだ。 

 そう、この国では、秩序だった「紫陽花革命」が――たしかに、いま、進行している。

 街頭での体験をかみしめる、それぞれの金曜の夜が始まる。

          #

 主催者の願いは、参加者に伝わったようだ……。

 人波が薄らいでゆく。

 8時10分。 

          #

 8時13分。

 人波が引いて、道路の路面がのぞいた。

 「広場」の石畳を観たような気がした。

 首相官邸前の路上は、人びとの足元で「広場」になった。

 「広場」に、なってしまった。

 たぶん、日本史上、初めて……。

          #

 街路灯の日の丸。

 脱原発を機に、この国は変わろうとしているのかも知れない。

 この官邸前の「秩序」は、参加者によって維持されたものだ。 

         #

 8時22分のツイート

 # しずみん ‏@shizumin_gerbil
スタッフの抗議行動終了の案内を、サラリーマンのお兄さんが伝言ゲームみたいに引き継いで「次回のために早く帰ろうねー」と広めてた。男子たちよ、ああいうのが、かっこいいんだぜ  

 集合して秩序立つ、紫陽花の美学!

         #

 参加者、8万人とも、20万人とも。

 どうやら、10万人――らしい。

         #

 # 首都圏反原発連合 ‏@MCANjp  8時42分のツイッター。

 官邸前、ほぼ人がハケました。すみやかな解散ありがとうございます。まったくスマートな群衆だぜ!!

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    Posted by 大沼安史 at 06:32 午後 |

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