〔死の灰ガレキ・許すまじ〕桐生市議会議員・庭山(にわやま)由紀さん 「岩手県宮古市長への手紙」
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平成24年5月26日
岩手県宮古市長 山本正徳様
ご存知の通り、桐生市には5月26日から、貴市から46トンの震災がれきが送り込まれて来ました。震災がれきには低レベルとはいえ、放射性物質が含まれています。廃棄物処理法では、その二条で、放射性物質あるいは放射性物質に汚染されたものを排除しており、他市では元より、御地でも一般の廃棄物として処理することは禁止されています。これを特措法の「読み替え」で実行しようとしても、環境汚染防止の法律が未成立な今、廃棄物を拡散する焼却という方式は絶対受け入れられません。
また、市町村の廃棄物処理は自治事務であり、必ず市民の意見を反映させなければなりません。自治事務の委託については、本来なら、貴市と本市の間で、議会決議を含む法的手続きが必要ですが、両市とも、廃棄物処理を県に委託することで、中途半端な立場のまま、住民への説明責任もまったく果たしていません。
このまま廃棄物処理法違法の、放射性物質を含むがれき焼却を実施すれば、ただでさえ、「放射能汚染状況重点調査地域」に指定されている本市は、福島県並の汚染地になることは避けられず、強い怒りを覚えます。
私たちは、これらの違法性を指摘し、桐生市長にがれき受け入れ中止を求めていますが、市長は、「絆」を口実に、十分な説明もないまま、試験焼却のために貴市のがれきを受け入れてしまいました。また、この事業に関し、貴市の配慮も全く伝わってこず、桐生市民は、国や県と貴市に危害を加えられているという思いを抱いています。
そこで、貴市にお伺いします。
(1)貴市のがれきを桐生市で処理する必要性、緊急性があるのか。
(2)なぜ本市を選んだのか、どこでどのように決定されたのか。
(3)がれき広域処理が違法であることを認識しておられるのか、適法であるとお考えなら、具体的に法令条文を示してお答えいただきたい。
(4)将来、がれき広域処理による汚染拡大、健康被害が出た場合、どのような形で責任を取るおつもりなのか。ちなみに、私たちは健康被害などの問題が出た場合、貴市の排出者責任を追及し、提訴も辞さない覚悟でいることをお伝えしておきます。
以上について、6月8日までに、文書でお答えください。なお、私たちは6月中にも貴市と本市、そして桐生市民、群馬県民が一同に集まってのシンポジウムを考えておりますので、ぜひご出席ください。
桐生市議会議員 庭山 由紀
Posted by 大沼安史 at 02:14 午後 | Permalink