〔梶村太一郎さんのベルリン通信〕 ベルリンでの米朝非公式会談(追加あり)と上杉隆氏Takashi Uesugiのフクシマ講演会/ プラス 大沼 〔フクシマ・ノート〕 野田政権 北朝鮮「衛星」ミサイル フクイチ・ターゲット外しに躍起
〔フクシマ・ノート〕 野田政権 北朝鮮「衛星」ミサイル フクイチ・ターゲット外しに躍起
北朝鮮のミサイル(人工衛星)発射威嚇は「ソウル核安保サミット」の機会をとらえた、「北」による「対日ゆさぶり」(ひいては対米ゆさぶり)でもあった――ある、ような気がする。
日本の自衛隊が、沖縄に迎撃展開しているのは、テポドンが以前、米軍三沢基地を狙ったように、衛星打ち上げには好都合なはずの(地球自転方向)北日本方面――すなわち下北・核リサイクル基地――あるいはフクイチを狙わないで、どうか、こっちに発射してください、との陳情アピールのように思われる。
フクイチ近くの洋上でも狙われた日には、原発がターゲットとして常時、存在する恐ろしさが際立つ。それをなんとしても避けたくて、日本の政権はピョンヤンに秋波を送っている。
制裁解除、極秘ウラ支援のエサをちらつかせて!
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日本はフクイチ後、ここまで譲歩せざるを得ない立場に追い込まれたのだ。
野田首相がソウル核安保サミットで、事前に決まったプロトコル破りを敢えてしてまでも、「北」の「衛星」ミサイル(フクイチ・ターゲット)発射を、演説で「論難」したのも、それだけはやめてくれ、という必死の「お願い」を「北」に伝えたかったからだ。
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ベルリンで北朝鮮「フクイチ」方向衛星発射を回避する(???)米中秘密交渉が始まった。
米国代表はいま、北に対して、日本にこっそり援助の上積みをさせるから、なんとか日本列島上空通過だけは避けてくれ、と頼み込んでいるのではないか?!
(あるいは「北」は、発射方向の「本土外し」について、話によっては応じても構わない、という考えを米国を通じ、野田政権に伝えているのかも知れない。だから、日本の防衛省はなぜか自信をもって、沖縄方面に飛来想定、と言い、迎撃部隊の展開を始めた……)
そのベルリンへ上杉隆さんが出かけ、日独連帯を呼びかける。
ポスト・フクイチの極東情勢はいま、ベルリンを中心に動こうとしているのかもしれない。
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ところで、1998年の北のテポドン発射が米軍三沢基地(近隣海面)を狙ったものであり、正確に「着弾」していたは、日本ではあまり知られていないが、事実である。
これについては、以下の東奥日報の記事(社説)を参照。
→ http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2011/sha20110904.html
北はつまり、フクイチでも柏崎でも福井の原発銀座でも、どこへでも正確にミサイルを撃ちこみ、原子炉・核燃プールを破壊する――核爆発・核溶融を引き起こす、恐るべき実力を備えているわけだ。
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北朝鮮がもしも「衛星」ミサイルの、切り離し第2段をフクイチの近海に「着弾」させたら、日本の原発列島の脆さは鮮明なものになる。
それを恐れて野田政権は米国に頼み込み、沖縄向け発射を「北」にお願いすることで、「原発国体」の延命を図ろうとしている。
「北」に支払わなければならない代償は相当なものになるだろう。「北」はすでに、フクイチ日本の足元を見切っているわけだから。
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フクイチで、極東の力関係も、変わった。
オバマが韓国を最も頑強な(stauchest)同盟国と持ち上げ(日本を切り捨て)、ソウル核安保サミットで、野田首相と「正式会談」を持たなかった理由はここにある。
Posted by 大沼安史 at 05:57 午後 | Permalink