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2012-04-20

〔再掲 フクシマ・ノート〕 3・12 双葉町 「白い雪」のミステリー

 → http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2012/04/post-0b5b.html

 フクイチ由来とみられる「黒い粉」、あるいは「黒い物質」が各地で確認されている。南相馬市で最初に見つかったのと同じ(ような)ものが、福島市やいわき市、さらには遠く離れた東京都内などでも発見されている。

 高濃度の放射能を含んだそれが――少なくともその一部は、黒い藻、藍藻であることも、すでに確認済みのことである。

 環境省は死の灰ガレキの全国拡散には熱心に取り組んでいるが、この「黒い物質(藍藻)」の広域拡散問題についてはすっとぼけ続けており、実態調査さえ始めていないありさまだ。

 警鐘を鳴らしている南相馬市の大山こういち市議は、大気中に浮遊した胞子を子どもたちが吸いこむようなことはあってはならないと、政府・当局の無責任な態度をきびしく批判している。

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 この「黒い物質」とともに、忘れてはならないのが、昨年3月12日、双葉町に降り注いだ「白い物質」だ。まるで雪のように降った、あの白いものは一体、何だったのか?

 ジャーナリストの烏賀陽弘道さんのインタビューに応え、井戸川克隆町長は、その白いものが降り注ぐありさまを「それはそれは不思議な光景だった」と振り返っている。 →  http://togetter.com/li/256190

  ・ 12日「ズン」という鈍い音がした。「ああ、とうとう起きてしまった」と町長は思った。数分して、断熱材(グラスファイバー)のような破片がぼたん雪のように降ってきた。「大きなものはこれぐらいあった」と町長は親指と人差し指でマルをつくった。……

  ・ そうした「福島第1原発からのチリ」を浴びた町長に「それは危険なものだという認識はあったのですか」と問う

と「今でも『もう終わった』と思っている」と応えた。「それはどういう意味ですか」と問い返すと「鼻血がとまらない」と言った。

  ・ 「胸から下、すね毛まで毛が抜けてつるつるになった」「銭湯で隣に座ったじいさんが『おい、女みたいにすべすべになっているぞ』というので気づいた」「陰毛だけは大丈夫だった」「体毛がないと肌着がくっついて気持ちが悪い」――

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 井戸川町長に鼻血と脱毛症状を引き起こした「白いもの」とは、いったい何だったのだろう?

 断熱材(グラスファイバー)のように見えたというその「白い雪」は、ほんとうに、爆発で吹き飛んだフクイチ建屋の断熱材だったのか?

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 わたしがこの、まるで「映画にでも出てきそうな光景」で双葉町に降り注いだ「白い雪」にこだわる(注目する)のは、もちろん、あの、第五福竜丸に、雪のように降り注いだ「死の灰」のことを想起しているからだ。

 1954年3月1日のビキニ水爆実験。

 「死の灰」は160キロ離れたロンゲラップ島にも降り積もり、島の子どもたちはそれを「雪」だと思い込んで遊び、被曝した。

 この時、降った「白いもの」について私たちは、それが爆発で吹き飛んだサンゴの破片――蒸発したサンゴのカルシウムだという説を吹き込まれている。
 (たとえば →  http://www.fdungan.com/duke.htm /The white powder was primarily calcium precipitated from vaporized coral. )

 つまり「死の灰」(放射性降下物)ではなく、あくまで「サンゴのカルシウム」だと。

 ほんとうに、そうなのだろうか?

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 核物理学者でもなんでもない、ど素人のわたしが、ビキニの「サンゴ」に疑問を持ち、双葉町の「断熱剤」に首をかしげるのは、最近、かじった米ノートルダム大学のピーター・バーンズ氏らの研究論文、「原子炉事故における核燃料(Nuclear Fuel in a Reactor Accident)」のリード部分に、こんな記述があるからだ。

 「水」と接触したときの核物質放出に関する知見は限られている。
 Currently, accurate fundamental models for the prediction of release rates of radionuclides from fuel, especially in contact with water, after an accident remain limited.

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 このくだりが、わたしの「妄想」を刺激したのだ。「妄想」はやがて、こんなかたちに。

 、昨年3月12日午後3時36分、1号機が爆発した時の「白煙」は――つまり「白いもの」が混じった爆煙(?)は――ビキニ環礁での水爆実験と同様(?)、なんらかのかたちで「水と接触」した結果、生まれたものではないか、と。
 
 もしも万が一に、この「妄想」通りのことが起きていたとしたら、「雪のような死の灰」とは水との接触による核爆発によって生まれるものかも知れない――と(少なくとも)言うことができるだろう。

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 米原子力規制委員会(NRC)のフクイチ議事録によると、昨年3月12日にNRCエンジニア部の次長は、1号機の爆発が「水蒸気爆発(steam explosion )」であると断言している。
 → http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2012/02/steam-explosion.html

 原子炉の水蒸気爆発は、燃料被覆管に用いられているジルコニウム合金の溶融体が冷却水中に落下して――つまり「水と接触」して起きるもの。

 となると、双葉町に降った「雪のような白いもの」は、断熱材でもなんでもなく、1号機の水蒸気爆発による「死の灰」以外のなにものでもない――ということになる。

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 井戸川町長はつまり、フクイチ発の「死の灰」を浴びたのだ。だから、鼻血を出し、脱毛したのだ。

 第五福竜丸の乗組員たちやロンゲラップ島の子どもたちと同じように。

 双葉町に、まるで映画にように降り注いだ「白いもの」とは何であったか、国会や政府事故調は、「黒い物質」問題とともに真実を究明しなければならない。

Posted by 大沼安史 at 03:35 午後 |

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