〔被曝地NEWS〕 除染後、再び線量上昇 やむなく移転を決意 福島市渡利地区 私立幼稚園「こどものいえ・そらまめ」 /郡山市・薫小学校 「作業を業者に委託する予算なし。結局、保護者たちが週末作業。2月までに通学路、わずか3分の1。汚泥、側溝に放置」
東洋経済 「混乱する除染現場、放射性物質汚染地域に募るむなしさと不安」(3月7日)→ http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/5b594a3d6955bc93bb376669644ebb58/
◇ 私立幼稚園「こどものいえ・そらまめ」
……門真園長は子どもたちの健康を考え、早くから自主的に除染を進めてきた。線量計を片手に、園庭の表土除去から屋根や門扉の洗浄など、あらゆる除染方法を実践。線量は一時、毎時0・4マイクロシーベルト以下に下がった。
ところが、昨年9月になると、必死に下げたはずの線量が、長雨や台風により再び0・6マイクロシーベルトまで上昇した。「もう限界」、門真園長はそう感じたという。……
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◇ 薫小学校
除染作業を開始したのは昨年5月。自主避難する児童が後を絶たず、薫小学校の全校生徒数は震災前より150名少ない約490名にまで落ち込んだ。残った児童や保護者の不安を取り除くため、学校は、校庭の表土除去など自主的な除染を開始した。
8月には、県の線量低減化活動支援事業として補助金給付が始まった。そこで学校は通学路の除染作業に取り組み始めたが、予算は1団体につきわずか50万円と、高圧洗浄機1台分にしかならない金額。みかねた洗浄機メーカー側が、「子どもたちの健康のためならば」と利益を度外視した価格で提供してくれたことで、ようやく20台までそろえることができた。
ただ、作業を業者に委託する予算はもうない。結局、保護者たちが週末作業に当たることになった。
2月までに除染作業が終了した通学路は全体のわずか3分の1。週末だけの作業であり、洗浄機1台が1日に除染できるのは20~30メートルに限られる。しかも、1月以降は積雪のため作業が休止に追い込まれた。汚泥の仮置き場もなく、周辺の側溝に放置したままだ。
森山校長は、「放射能の健康影響に敏感な保護者はすでに移住し、今いる児童や保護者はここで頑張っていこう、と決めた人たち。だからこそ最善を尽くしたいが、現状の方法では限界がある」と語る。
Posted by 大沼安史 at 07:58 午後 | Permalink