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2012-03-27

〔福井新聞〕 社説 「原発事故と核防護 世界の先頭に立てるのか」(27日)/☆「原発襲撃に何もミサイルや爆弾は必要ない。内部潜入し電源を遮断することで、原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能を停止すればいいからだ。事故は原発の安全を図る原子力安全と、核セキュリティーが表裏一体の関係にあることを示した」

 → http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/editorial/33829.html

 核物質の防護・保全を図る核安全保障サミットがソウルで始まった。2001年の米中枢同時テロを契機として、核テロを未然に防ぐ核セキュリティー対策は国際社会の共通課題だ。 

 オバマ米大統領の肝いりで初開催した2年前のワシントン・サミットに比べ、世界はどれほど安全になったか。大統領は初日の演説で成果を誇示したが、ロシアとの戦術核削減交渉は手つかず、北朝鮮やイランの核問題も解決の糸口すら見えない。

 北朝鮮は「衛星」と称して長距離弾道ミサイルの発射実験を強行しようとしている。50カ国以上が参加した今回のサミットは、発射撤回を求める絶好の機会になるが、容易ではない。

 もう一つ、重要なテーマになるのが、東京電力福島第1原発事故の教訓である。野田佳彦首相はきょうの会議で演説し、事故を踏まえ、原子力施設の防護措置や緊急時の体制強化に取り組む日本の姿勢を表明する。

 福島第1原発事故は、原発がいかにテロ攻撃にもろいかを露呈したといえる。原発襲撃に何もミサイルや爆弾は必要ない。内部潜入し電源を遮断することで、原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能を停止すればいいからだ。事故は原発の安全を図る原子力安全と、核セキュリティーが表裏一体の関係にあることを示した。

 米中枢同時テロを体験した米国は、原子力規制委員会(NRC)の指導力の下、原発テロを想定し、爆発や火災の後も冷却機能を維持、復旧できる具体策を着実に進めてきた。作業員として施設内に忍び込む「内部脅威者」をいかに排除するかにも注意を払ってきた。

 しかし経済産業省原子力安全・保安院はNRCの態度を見習うことなく、原発テロを「対岸の火事」とみなし続けてきたのではなかったか。テロに備えた多重電源の確保などは原発事故にも応用でき、米国並みの対策を取っていれば、被害を低減できた可能性もある。第1原発では多数の作業員の身元が確認できない事案が昨年発覚したが、考えられない重大ミスだ。

 使用済み燃料の再処理路線を取ってきた日本が40トン以上のプルトニウムを保有していることも、核防護上の問題になる。これまでプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料として当面消費することを想定していたが、今回の事故で視界不良になった。核セキュリティーの観点からも従来路線をしっかり見直す必要があろう。

 原発事故に言及したオバマ大統領は「福島の後に各国が核施設の安全強化対策を取ったことは正しい措置だ」と評価した。日本は核燃料輸送には随分神経を使ってきたが、核による破壊テロは「人ごと」ではなかったか。原発の過酷事故を体験した日本には特別の責任と役割がある。核セキュリティー分野でも国際社会の先頭に立たなくてはならない。野田首相は明快なビジョンと具体策を示すべきだ。

Posted by 大沼安史 at 05:06 午後 |

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