〔東京新聞〕 5年超す避難者の不動産 東電「事故前価値で賠償」
東京電力の広瀬直己常務は九日の原子力損害賠償紛争審査会で、福島第一原発事故で今後五年以上の長期避難が避けられない住民の不動産の賠償について「全損扱いで考えたい」と述べ、事故発生前の価値の全額を支払う方針を表明した。審査会も同日の会合で、全額賠償が妥当との認識で一致した。
全額賠償の対象となるのは、政府が年間被ばく放射線量に基づき避難区域を見直した際に「帰還困難区域」となる地域の土地や家屋。
審査会は、年間被ばく線量が二〇ミリシーベルト以下となるのが確実で住民の早期帰還を目指す「避難指示解除準備区域」、引き続き五年程度の避難を求める「居住制限区域」についても賠償の目安となる指針の策定に向け、不動産価値の評価方法など詳細を引き続き検討する。
東電が不動産価値の全額を賠償すると、民法上は所有権が住民から東電に移転することになり、将来、除染が進んで住民が再び使用したい場合に支障が出る恐れがある。
このため広瀬常務は、所有権を住民に残したまま賠償する方法を検討する一方、所有権者の住民に発生する固定資産税の免除措置を政府に求める意向を示した。
Posted by 大沼安史 at 04:43 午後 | Permalink

















