« 〔南相馬・黒い粉〕 危機管理能力のなくなった組織よ 目を覚まさないか! | トップページ | 〔フクイチ・報道公開〕 収束 程遠い実態 高線量、撤去阻む ◎ 河北新報 「不収束」を宣言! »

2012-02-21

〔フクイチ・報道公開〕 河北新報ルポ 1~3号機近づけず 建屋囲むタンクの森/「地面に立って間近に見た原発は、巨大な高レベル放射性廃棄物そのものだった」

 → http://www.kahoku.co.jp/news/2012/02/20120221t63014.htm

 大量の放射性物質を外部に放出した世界最大級の原子力事故から間もなく1年となる20日、福島第1原発で屋外取材が初めて行われた。

 昨年末に「冷温停止状態」を達成し、所内に事故直後のような緊迫感はない。

 しかし、その「安定」を支える冷却設備はいまだに仮設で、1~3号機には近づけない状態が続く。地面に立って間近に見た原発は、巨大な高レベル放射性廃棄物そのものだった。

<最高1500マイクロシーベルト>

 4号機の南約300メートルの高台で約40人の報道陣がバスから下りた。滞在時間は約15分。昨年11月12日の報道機関に対する初公開では、屋外取材が認められなかった地点だ。

 奥からカバーで覆われた1号機、建屋が残る2号機、屋根がぐちゃぐちゃに壊れた3号機がよく見える。

 前回の公開時の姿と違うのは4号機。爆発で損傷した壁や建屋内のがれきが一部撤去された。建屋内には足場を作る作業員の姿が見える。東電によると、現場付近の線量は毎時100マイクロシーベルトと比較的低い。しかし3号機側に近づくと1000マイクロシーベルトを超えるという。

 1~3号機は前回と様子が変わらない。線量が高く、無線重機を使うため作業がはかどらない。所内には所々、線量が極めて高い場所がある。今回の取材で最も高かったのは3号機と4号機の海側で、1500マイクロシーベルトを記録した。

<急ごしらえ>

 原子炉内に水を注入し、冷温停止状態を支えているのは津波の再来に備え海抜33メートルに設置した原子炉高台注水ポンプ。東電の言う「一番大切な心臓部」は中型トラックの荷台に載っていた。

 1~3号機の原子炉に伸びるホースは地面に敷設されている。拍子抜けするような簡略さだ。

 建屋を取り囲むように茂っていた所内の森は伐採され、放射能汚染水をためるタンクの森が広がっていた。

 容量は16万5000トンで、汚染水の増加とともに11月から5万トン以上増えた。4月までにさらに4万トン追加する予定で、送電線の敷地の活用も考えているという。日本中からタンクをかき集めてきただけに種類はいろいろ。全てが急ごしらえ、という印象を受けた。

(中島 剛記者)

◎「安全確保に苦心」下請け企業

 福島第1原発内で働く東京電力の下請け企業の社員3人が20日、報道機関の取材に答え、これまで経験のない高線量という環境で未知の作業に取り組む苦労を語った。

 「何が出てくるか分からない。作業員の安全確保に苦心している」と話したのは、3号機のがれき撤去をしている鹿島東電福島土木工事事務所の日比康生所長。

 遠隔操作の重機を使うが、現場は線量が毎時3ミリシーベルトに達する場所もあり、1人の作業時間は3時間以内にとどめている。

 東電工業福島原子力事業所の坂本和博副長は作業員の手配や資材調達を担当する。事故直後、メーカーに依頼する余裕のない緊急の仕事が数回あり、150ミリシーベルト前後の現場に2分交代で自社の社員を派遣したという。「全面マスクを付けた作業は大変な負担だが、現在の線量では仕方がない」と話した。

 車両の除染などを行う東電環境エンジニアリング福島原子力総合事業所の志田弘幸グループ長は「外の作業が中心なので夏場は熱中症対策に追われた。水を扱うので現在は凍結防止に気を使う。事故前にはなかった作業なので大変だ」と説明した。

Posted by 大沼安史 at 11:23 午前 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 〔フクイチ・報道公開〕 河北新報ルポ 1~3号機近づけず 建屋囲むタンクの森/「地面に立って間近に見た原発は、巨大な高レベル放射性廃棄物そのものだった」: