〔東京新聞〕 中間貯蔵施設設置 最終処分の“行方”条件 町議会要望書
福島県双葉町議会は九日、福島第一原発事故で町が役場機能ごと避難する加須市の旧騎西高校で、町民との懇談会を通じてまとめた要望書を井戸川克隆町長に提出した。
原発事故による汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設設置交渉に応じる条件や、役場機能の福島県内への移転など六項目が盛り込まれており、井戸川町長は「新年度中に結論を出したい」と語った。
町議会は一月十七~二十五日、町民が避難する同校や福島県内の仮設住宅、茨城県つくば市など十カ所で懇談会を実施。町民の意見や要望を受け、全員協議会で要望書に集約した。
内容は▽町民の賠償や健康被害への対応と、最終処分場などの長期的ビジョンを国が示してから、中間貯蔵施設の設置交渉に応じる▽役場機能は福島県内に▽集団再移転先はどこにするのか示すこと▽避難先による町民間の(生活などでの)不公平感をなくすこと▽双葉町への一時立ち入りの頻度を増やすよう国に要望を▽子どもの将来と健康に責任を持つよう国、県に要望を-の六項目。各懇談会の議事録も提出した。
要望書を手渡した佐々木清一議長は「避難が始まってもうすぐ一年。町民は精神的につらい状態になっており、実現できなければ(議員の)バッジを外す覚悟」と述べた。
井戸川町長は「きちんと議論し、県や国にどんどん要望していく」と語った。町長も今月十七日~三月三日、同校や福島県内など九カ所で町民との懇談会を予定している。 (増田紗苗記者)
Posted by 大沼安史 at 04:06 午後 | Permalink

















