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2012-02-28

〔毎日新聞〕 南相馬 「人・仕事、消える」

 → http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120227ddm003040092000c.html

 福島第1原発事故は周辺地域の企業や住民の流出を招き、地元経済に深刻な打撃を与えている。市の約3分の1が警戒区域に指定されている福島県南相馬市を取材した。

 警戒区域の境界付近。人通りの絶えた幹線道路沿いに枠組みだけの家屋や折れ曲がったガードレールなど津波の爪痕が生々しく残る。震災前の市の人口は約7万1000人だったが、2月23日時点の市内居住者は4万3484人に激減した。市中心部の大型商業施設「南相馬ジャスモール」は入居する27店のうち2店が閉店した。イオンスーパーセンター南相馬店の辻政之店長(59)は「人が減り、子ども服の売り上げが落ち込んだ」と嘆く。

 原発から約16キロの地点で通信機器などの部品を生産してきたセイコーエプソン子会社「エプソントヨコム」の福島事業所(約320人)は、長野県の工場に生産を移管し、昨年10月に閉鎖した。工業用ゴムメーカー大手の藤倉ゴム工業は、原発から約11キロの地点で10年11月に開設した小高工場(約100人)での生産を福島県田村市の他社の空き工場にいったん移転。警戒区域の解除を待ったが、めどが立たず、今春に埼玉県の新工場に転出する。同社社員は「本格的に生産を始めたばかりだったのに」と悔しさを隠さない。

 一方、移転が困難で市内に残った中小企業には厳しい現実がのしかかる。原発から約27キロの地点で機械部品を製造する「落合工機」は震災1カ月後に操業を再開したが、取引先の大半が警戒区域にあったため、取引先が震災前の20社から5社に激減した。斉藤秀美社長(52)は「復興関連の受注があり、経営は何とか維持できているが、新しい取引先を見つけないと将来的に厳しい」と打ち明ける。

 警戒区域内に工場がある金属部品の加工会社「小浜製作所」は、市が建設した仮設工業団地に入り、昨年10月に仕事を再開した。だが、従業員8人のうち3人が県外に避難したままだ。川岸利夫社長(62)は「人口が減って、従業員を募っても集まらず、仕事を十分こなせない」と語る。

 地元商工会などによると、警戒区域内には小さな店舗も含めて約350の事業所があったが、区域外で事業再開を確認できたのは110事業所。残りの大半は事業停止や廃業に追い込まれた可能性が高い。【浜中慎哉記者】

Posted by 大沼安史 at 05:41 午後 |

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