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2011-12-17

〔フクシマ・東京新聞〕 買い物目線で放射線解説 「茨城大学有志の会」准教授3人 各地で講演

 → http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20111217/CK2011121702000068.html

 子育て中という茨城大(水戸市)の准教授三人が、親の立場で放射線への対処方法を市民に伝えている。「やっかいな放射線と向き合う」と題した講演会は「お母さんたちがスーパーで楽しく買い物できるように」が基本コンセプト。生活者の視点で共感を広げている。 (井上靖史)

 主催しているのは、いずれも四十歳前後の准教授で理学部の中川尚子、人文学部の蓮井誠一郎、原口弥生の三氏でつくる「茨城大学有志の会」。六月に結成し、月一度、県内各地へ出向いている。

 中川氏は普段、物理学に携わるが「原子力や核物理とは無縁」だった。本県に隣接する福島県の福島第一原発事故直後、一般の人と同様に「自分の家族を守るためにどうしたらいいか。とても戸惑った」と振り返る。

 同じ水戸市の保育園に子どもを通わせる原口氏や同僚の蓮井氏らも迷いを抱えていると分かり意気投合。研究者の人脈を生かし、データを分析して自分たちで判断基準の資料を作ろうと活動をスタートさせた。一般の親にも知識を備えてもらえば、行政と話し合ったり地域全体を守ったりする能力が上がると判断。講演を通じて伝えることにした。

 先月下旬に水戸市の「生活クラブ生協」に招かれた講演会では、放射性物質のストロンチウム90について「骨に沈着するので、骨を作っている最中の妊婦や乳幼児などは注意」「貝殻にもたまりやすい。飼料やサプリメントに貝殻カルシウムが使われていないか気にした方が良い」などと子育てする親の目線で解説した。

 「子どもがドングリを拾ってくる。大丈夫か」など日常の子育てでありそうな質問にも答えた。母親たち約四十人が参加し「こういう話をもっと多くの人に聞いてほしい」と好評だった。講演会はこれまで六回実施。各方面から問い合わせが増えており、十七日にも開く。

 中川氏らは「現状では行政に頼るだけでは身を守れない。自分の行動基準を持つ必要がある。その一助になれば」と話す。講演活動は有志の会のホームページ「やっかいな放射線と向き合う」などで紹介している。

Posted by 大沼安史 at 10:35 午前 |

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