〔フクシマ・NEWS〕 六ヶ所村の再処理工場 「一時貯蔵」プルトニウム 抽出済み すでに2.3トン プルサーマル頓挫、行き先失い滞留
原子力政策見直しの議論が進む中、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)に一時貯蔵されているプルトニウムが工場内にたまり続ける懸念が生じている。
プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料に加工し、再び原発で燃やすプルサーマル計画で消費されるが、福島第1原発事故の影響により計画が不透明になっているからだ。
プルトニウムは核兵器の原料になるため、「平和利用目的がなくなれば大ごとだ」(電力関係者)との声が漏れる。
工場にある抽出済みのプルトニウムは約2.3トン。国際的に扱いが厳しく監視されるためウランと混ぜた状態で保管される。国際原子力機関(IAEA)の査察官2~4人が常駐し目を光らせる。
核燃料サイクルの概念は図の通りで、高速増殖炉サイクルと一般原発(軽水炉)によるサイクルで構成する。六ケ所の再処理工場は軽水炉サイクルに属し、プルサーマル発電の核になる。
現行のプルサーマル計画では、原燃のMOX燃料加工工場(六ケ所村)が2016年3月に完成後、MOX燃料に加工し、16~18基の原発に装荷される。
12年度の政府予算案で高速増殖炉「もんじゅ」の試験運転費の計上が見送られるなど展望が見えない中、プルサーマルは事実上、唯一のプルトニウムの利用方法。だが、原発事故で原子力政策をめぐる環境は一変し、現行計画の通りに進む可能性は低くなっている。
プルサーマルの対象原発だった福島第1原発3号機は、今回の事故で廃炉が確定。政府要請で全面停止した中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)も4号機が対象だった。他の対象原発も原発事故の影響で継続できるか厳しい状況だ。
現行計画は、電力各社でつくる電気事業連合会が09年6月に示した。それまで「10年度まで」としていた導入期限が5年先送りされ、利用目的のないプルトニウム発生を嫌う三村申吾青森県知事が当時、「だらけては困る」と激怒した経緯がある。
六ケ所村の古川健治村長はプルトニウムの蓄積に以前から懸念を抱く1人。「安全性への村民の不安もある。国際問題にならないよう適切に対応してほしい」と困惑した様子で話している。
Posted by 大沼安史 at 11:00 午前 | Permalink

















