〔フクシマ・東京新聞〕 冬本番 福島第一 冷却ホース凍る恐れ /濃度汚染水ホース 人が近づけないほど放射線が強く作業困難
本格的な冬の訪れで、福島第一原発の「冷温停止状態」を保つのに不可欠な塩化ビニールホースに、凍結やそれに伴う破裂などトラブルへの懸念が出ている。タービン建屋から高濃度汚染水を移送して浄化、その水を原子炉の冷却に使用-。水の循環に使われているホースは全長十数キロに及び、破裂すれば汚染水が漏れることになるため、東電も対策を検討している。 (志村彰太記者)
東電によると、循環式の冷却には、一部は鋼管が使われているものの、大半は塩ビ製のホース。ほぼ全てが野ざらしで地面に置かれている。
原子炉に注水している部分は、常に水を流しているので凍る危険性は低い。しかし、汚染水を浄化システムまで運んだり、浄化した水をタンクに運んだりする部分は、処理の進み具合に応じて水の流れを止める。
この時期、福島第一近辺では、ほとんどの日で気温が氷点下にまで下がる。もし、ホース内の水が凍れば、汚染水を移送する際に詰まった箇所に圧力がかかってホースが破裂し、放射性物質を含む水が漏れたり、移送できずに一時保管する建屋で水があふれたりする恐れがある。
東電は凍結対策として、低濃度汚染水のホースでは「必要に応じて断熱材を巻く」としているが、具体的な箇所や時期は未定。高濃度汚染水を流すホースは人が近づけないほど放射線が強く、作業は困難だ。
ホースは一般的に販売されている製品。東電は「通常の気象条件なら大丈夫」と説明するが、メーカーの説明書には、耐えられる温度の下限は零度かマイナス五度までと書かれている。
福島地方気象台によると、福島第一に近い浪江町の観測所で今年一~二月、最低気温が零度を上回ったのは五日間しかなく、マイナス五度以下の日は十五日間もあった。
東電の担当者は「状況を見ながら順次、対策を進めたい」としているが、凍った場所を特定するのは容易ではない。異常があった際は、見回りで見つけるしか方法がなく、装置の安定稼働にはまだ課題が残っている。
Posted by 大沼安史 at 09:21 午前 | Permalink

















