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2011-11-22

〔フクシマ・河北新報社説〕 廃炉/数十年もの険しい道のりだ(22日付)

 → http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2011/11/20111122s01.htm

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 国の原子力委員会の専門部会がまとめた案によると、1~4号機の廃炉のためにはまず、それぞれの使用済み核燃料プールから燃料棒を撤去しなければならない。合わせて約3100体の燃料集合体がそのまま残っている。そのうち約2700体は原子炉で燃やした後の使用済み核燃料であり、中には膨大な量の放射性物質が詰まっている。

 1、3、4号機は水素爆発によって建屋が壊れ、がれきが散乱しているため、その撤去がまず必要だ。その後、全体を覆うカバーやクレーンを設け、核燃料を外部に運び出すという手順を想定している。がれきには放射性物質が付着し、かなり高い線量になっている。作業の安全に加え、周辺に放射性物質が拡散しないよう細心の注意を払わなければならない。

 プールから核燃料を撤去するだけでも容易ではないが、1~3号機の原子炉から核燃料を回収することはさらに難しい。廃炉への最重要ステップだが、炉心溶融を起こして核燃料が溶け、原子炉の本体である圧力容器の外に漏れ出している。

 それを取り出すのはとてつもない作業になる。放射線量は確実に原発内で最も高い。原子力委員会は取りあえず、圧力容器の外側にある格納容器ごと水で満たし、完全に水中で作業することを想定している。1979年に炉心溶融事故を起こした米国スリーマイルアイランド(TMI)原発と同じ方法になる。

 ただ、TMI原発は圧力容器も格納容器も壊れていなかったが、福島第1原発は破損している。そのために格納容器内を水で満たすこと自体、既に相当な困難が予想されている。全力を注いでもなお漏水を止められない場合どうするのか、代替案はまだ示されていない。

 事故から核燃料取り出しまで、TMI原発は11年かかった。福島第1原発はさらに困難な道のりをたどるしかない。原子力事故の重大さを、あらためて思い知らされるばかりだ。

Posted by 大沼安史 at 11:02 午前 |

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