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2011-11-25

〔NEWSまとめ&小出裕章さんの分析〕 1号機 非常用復水器 問題

 ◇ 毎日新聞 「非常用復水器が十分機能せず 電源喪失後」 
   → http://mainichi.jp/select/today/news/20111123k0000m040083000c.html

 東京電力は22日、福島第1原発1号機の原子炉内を冷却する非常用復水器(IC)について、3月の東日本大地震の際、津波が到来して全電源を喪失した後、十分に機能していなかった可能性があると発表した。

 ICは、緊急時に原子炉内の蒸気を冷やすための装置で、A系とB系の2系統ある。東電によると、10月18日に社員が現地調査を行った際、熱交換の際に蒸発する冷却水が、A系で65%、B系は85%残っていた。冷却水は震災後は補給されておらず、「一定程度か短期間しか機能していなかったと考えられる」としている。燃料損傷で生じた水素ガスが配管の中に滞留し、除熱効果が下がったことなどが考えられるという。

 同じ日に行った目視による点検では、設備の損傷は確認されなかったという。松本純一原子力・立地本部長代理は「ICが機能していたとしても、炉心損傷までの時間に少し余裕ができる程度で本質的な解決にはならなかったと考えられる」としている。

 ICは地震発生時に自動起動したが、運転員が手動で停止と再起動を行ったとされている。政府の事故調査・検証委員会は、ICが適切に操作され、作動したか検証している。

 ◇ 共同通信  非常用復水器、機能不十分 第1原発、津波到達後 
   → http://www.47news.jp/47topics/e/222800.php

 東京電力は22日、……1号機で、緊急時に原子炉を冷却する「非常用復水器」(IC)が津波到達後に十分機能していなかった可能性があるとの調査結果をまとめた。

 ICは原子炉の蒸気を外に引き出して、水に変えて炉に戻して冷やすための装置。東電によると、熱交換で蒸発するIC内の冷却水が、津波発生後でも約60%も残っていたため、冷却機能が不十分だったと結論付けた。

 燃料の被覆管が水と反応して発生した水素がICに入り込んで除熱機能が低下した可能性があるとしている。

 松本純一(まつもと・じゅんいち)原子力・立地本部長代理は「ICがずっと動いていたとしても最終的には炉心損傷に至ったと判断している」と説明している。

 ◇ 電気新聞 1号・復水器、現場が停止判断 
   → http://www.shimbun.denki.or.jp/news/main/20111124_04.html

 東京電力は22日、東日本大震災発生後の福島第一原子力発電所1号機の非常用復水器(IC)の動作状況について、「一時的に作動していたものの、機能は限定的だった」との評価結果をまとめた。10月18日に実施した現場調査と運転員への聞き取り調査の結果から、ICの冷却水が蒸発して空だき状態となる可能性を懸念し、伝熱管が破損して原子炉内の蒸気と放射性物質を直接大気に放出させる事態を防ぐため、現場の判断でICを停止させる操作が行われていたことが明らかになった。

 3月11日の地震発生後、1号機ICは原子炉内の圧力上昇を検知し自動起動。その後、マニュアルに従ってICのA系とB系を手動で停止し、津波が到達するまでA系を手動操作しながら炉内の圧力と温度を制御していたことがわかっている。

 ICの冷却水温度は、自動起動してから津波が到達するまでの断続的な運転でA系では約100度まで上昇。B系は手動停止した後は操作を行っていないため、約70度で一定となっている。ICが自動起動してから津波が到達するまでは水位の変化を伴う冷却水の蒸発は少なかったとみられ、この時点ではA系、B系ともに冷却水の水位は80%程度あったと推測される。

 津波が到達する頃にはA系の冷却水温度は飽和温度に達していたため、A系の冷却水は地震到達後に蒸発して水位が低下したものと考えられる。聞き取り調査によると、直流電源が一時的に復活した午後6時18分頃に運転員が格納容器外側弁を開く操作を行い、蒸気の発生を確認している。直流電源の喪失に伴うインターロックによりA系の格納容器内側弁には全閉の信号が出ていたが、実際には開いており、蒸気が出ていたとみられる。

 しかしその後、蒸気が見えなくなったため、運転員は格納容器内側弁が閉じている可能性やICの冷却水がなくなっている可能性を懸念し、格納容器外側弁を再び閉じる操作を実施。ICの機能を停止させていた。

 午後9時30分には再び格納容器外側弁の開操作を実施してICを起動しているが、10月に実施した現場調査の結果、A系の冷却水は約65%残っており、ICの機能は限定的だったとみられる。東電は「除熱性能が低下し、ICは十分に機能を果たせなかったのではないか。仮に運転を続けていたとしても、時間の余裕ができる程度で、炉心溶融は避けられなかった」と説明している。

 ◇ 小出裕章さんの分析 「地震によってその非常用復水器の実はやられていたのではないか」

 ・非公式まとめ → http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/11/25/tanemaki-nov24/?utm_medium=twitter&utm_source=twitterfeed

 ・文字起こし → http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65777227.html

 ……

 千葉「はい。それからこういうニュースも入っております。東京電力はおととい、福島第一原発1号機で、緊急時に原子炉を冷やす、非常用復水器が、津波が到達した後に十分機能していなかった可能性があるとの調査結果をまとめたということなんです。まずこの、非常用復水器というのは小出先生、なんですか?」

 小出「はい。えー……、原子炉ってのは常に冷やしておかなければ壊れてしまうというそういう機械なのです。ただし今回の事故の場合には、地震と津波によってすべての電源が奪われてしまいましたので、ポンプを動かすことができなくなった、のですね。で、そういう時に備えて、この非常用復水器というのがありまして。電気がなくてもいい、ポンプが動かなくてもいい、とにかく原子炉の中で蒸気が発生したその蒸気の力で、えー原子炉を冷やせるようにしようという、かなり特殊な機械だった、のです。えーそれが全く動かなかったということはもう事故の当初からわかっていまして、え、なぜそれが動かなかったということをきちっと解明しなければいけない課題、でした。」

 千葉「はい。で今回ですね。東京電力は熱交換で発生する冷却水が60%残っていたため、冷却機能が不十分だったと正式に認めたということなんですが。」

 小出「はい」

 千葉「本来ならこの機械がこんな状態ではだめなんですよねえ」

 小出「そうです。はい。あの、沢山の蒸気を冷やすために、その冷却水の方もどんどん減ってくはずだった、空っぽになるまでむしろやらなければいけなかったわけですけれども。途中の段階で、本来まだ働く力が残っているのにとめてしまったという状態、になっているわけですね」

 千葉「ふー……。この非常用復水器は地震が起きたときに自動で動き出したのに、運転員が手動でとめて再起動させたと伝えられているんですけれども」

 小出「はい」

 千葉「これは適切なやり方なんですか?」

 小出「えー、まあ色々なマニュアルがあるのですけれども。今回のような大変な非常事態ですから、とにかく原子炉を冷やすということを最優先にしなければならないはずでしたし。多分運転員もそのことは十分知っているはずだと、思います。え、それでも非常用復水器を止めてしまったということには、なにか別の原因があったのではないかと、私は思います。えーその1番、考えられるというか、重要な原因というのは、どこか配管が破れてしまっていて、その非常用復水器を動かそうとするとむしろ冷却材が流れていってしまうので、仕方がなくてその、回路を閉じたということではないかなと私は推測しています

 千葉「うーん。藤田さんいかがですか」

 藤田「そうですね。あの、この発表がですね。もうその、事故の発生から8ヶ月以上も立ってるわけでしょ」

 小出「はい」

 藤田「で、それだけの期間が立たないと、こういうことがわからないものなのですか」

 小出「そんなことはありません。もう当初から分かっていたはずですし。なんでこんな今頃になって、言い出したのかなと私はむしろ不思議に思いました」

 藤田「うーん。やっぱりなにかその、人災的な、その都合の悪い問題があってですね、今まで公にしなかったの、ではないかと、そう勘ぐられても仕方のないようなですね、あの、時期だと思うんですが」

 小出そうです。私は今、その、うん、運転員がそれを止めたのはどこか配管が破れていたせいではないかと思っているとお伝えしたわけですけれども。その配管が破れているということの、また1番大きな原因は、多分地震、だと思います。え……これまで政府と東京電力は、地震では壊れなかったけれども津波によって電源が奪われたから壊れてしまったのだと、地震の方は問題ないというその1点張りで来たわけですけれども。実は、そうではなくて、地震によってその非常用冷却、復水器のほうも実はやられていたと、いうこと、なのではないかと私は疑っています

 藤田「なるほど……。しかしもし、その地震によってそういう被害が出たとすれば、これは非常に大きな問題ということになりますよね」

 小出「そうです。そうです。そういう事を解明しなければ本当はいけない、し、もっと東京電力が早くにそのことを公表して、今日までに検討を続けてこなければいけなかったと思うのですが。もう8ヶ月以上もたって、ようやくにしてそういう事が出てくると、いう状態……になっているわけですね」

 千葉「あの小出先生、もう1つですね。東京電力の原子力立地本部長代理は、この非常用復水器がずっと動いていたとしても最終的には炉心損傷に至ったと判断していると説明しているんですけれども。」

 小出「(笑)」

 千葉「これはどう思われますか」

 小出「それはそうだと思います。えー、非常用復水器が仮に全部動いたとしても、え、今回のようにですね。1週間も10日もわたって、電源がないという状態であれば、いずれにしても炉心は融けてしまっただろうと、そのことは私はそう思います。ただし、えー、非常用復水器という系統が、地震でもし壊れていたということであれば、それはそれで重要な問題ですので、きちっと解明しておかなければいけません」

 千葉「はい。分かりました。小出先生どうもありがとうございました」

Posted by 大沼安史 at 10:37 午前 |

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