〔フクシマ・NEWS〕 沖縄タイムス 「更迭」を装ったパフォーマンスに国民はだまされたのだ
コラム「大弦小弦」 ⇒ http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-08-14_22085/
原発事故への対応や原発シンポジウムでの「やらせ問題」などの責任を問われ更迭された経済産業省の3首脳に、通常より2割前後高い退職金が支払われる(12日付毎日新聞)
▼身内に甘いのが霞が関の「文化」だと知ってはいても、さすがにわが目を疑った。その退職金は税金から出ているのだから、ますます腹が立つ
▼松永和夫前事務次官ら3人は自ら願い出て辞める「自己都合退職」ではなく、定年前の「勧奨退職」に当たる、が経産省の言い分。勧奨の場合、上積みの制度があるため、通常より1千万円ほどプラスされ、事務次官で8千万円くらいになる
▼結局、3人の人事は、ちょっと早い定期異動ということなのだろう。誰も責任をとらず、けじめもつけないのだから。「更迭」を装ったパフォーマンスに国民はだまされたのだ
▼6月に福島県に住む酪農家の男性が「原発さえなければ」と無念の思いを書き残し、命を絶った。出荷制限を受け、搾った原乳を捨てる日々が続いていたのだという
▼原発事故では、今なお多くの人たちが避難先で不自由な生活を強いられている。何の責任もない住民がこんなに苦しんでいるのに、指導的立場の人たちが責任を果たそうとしないのは、道理にもとる。それでも「規定だから」と退職金を受け取るのだろうか。(森田美奈子)
Posted by 大沼安史 at 09:42 午前 | Permalink