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2011-07-22

〔フクシマ・ノート〕 テストレス八百長テスト

 経産省の原子力安全・保安院が21日、原発ストレステストの実施内容の修正版を原子力安全委員会に報告、了承された。保安院は電力会社にテストの実施を求める。
 朝日新聞 ⇒ http://www.asahi.com/national/update/0721/TKY201107210694.html

 死の灰をまきちらし、水と空気と食べ物を――ひいては地球環境を放射能で汚染し続ける「フクシマ」原発大災害が目下、進行中にもかかわらず、その「フクシマ」を引き起こした張本人の「保安院」「原子力安全委」「電力会社」の「3共犯」が「ストレステスト」なるものを実施する……。

 それも「電力会社が調べ保安院が評価、安全委が確認する」形で。

 これは「テスト」ではない。

 受験生(電力会社)とつるんだ試験官(保安院)が、受験生に都合のいい「試験問題」(1次・2次試験)をつくって、あろうことか予め受験生に見せ、そのうえで回答をつくらせて「採点」し、あげくの果ては「監督官」(安全委)が現場で試験監督もしないで「合格」のめくらばんを押す……。
 これは「八百長テスト」だ。

 テストでないテスト……「裏口合格(?)」を前提としたテスト。英語風にいえばテストレス・テスト!

 テストをするならするで、日本政府はIAEAに報告した通り、試験官である保安院を独立機関に組織替えしてから行うべきだろう。

 おまけに政府の「フクシマ事故調」は現在、事故原因の調べを進めている段階で、結論はまだ出ていない。調べがついていないということは、「問題」が何なのか、何を「問題」にすべきか分かっていない段階にあるということである。「問題」が何なのか特定できないうちに、試験官である保安院はどうして試験問題をつくることができるのだろう?

 保安院の安全委に対するこの日の修正報告で、停止原発に対して実施する「1次評価」の内容に、「大地震と津波の複合事故対策」と「シビアアクシデント(過酷事故)対策」の2項目が追加された。
 つまり保安院は当初、こうした当たり前のことを「1次テスト」に盛り込んでいなかったわけだ。

 これひとつとってみても、保安院が試験官として失格であることが分かる。

 「国技」である大相撲の八百長なら土俵になかで済むことだが、「フクシマ」が示したように「原発」はたったひとつの原発の、たった1回の事故が、日本という国を滅ぼしかねない、とてつもなく凶暴な絶対悪である。瑞穂の国の水田を――「日の丸」の旗を、「死の灰」まじりの「黒い雨」で穢した絶対悪である。

 政府がどうしても「テスト」を実施して原発の運転を再開したいのであれば、自らを「テスト」の試練にかけることが先決だ。

 「原発問題」は、国民投票という、きびしい国民審査(テスト)の洗礼を受けなければならない。
 

  
  ★ ドイツ気象局「フクシマ放射能雲拡散予報( 日本時間は9時間プラス)
 ⇒ http://www.dwd.de/wundk/spezial/Sonderbericht_loop.gif

  ★ 「フクイチ」風向きマップ
 ⇒ http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/weather/gpv/wind/

Posted by 大沼安史 at 08:34 午前 |

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