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2011-07-02

〔ロスアラモス・NEWS〕 先住民族の暮らしの森を焼失 「母なる自然」の怒りに泣く ロスアラモス研究所は「老朽核爆弾」の延命研究再開の構え クレージーなアメリカの核の基地よ!

 AP通信(1日付)によると、ロスアラモスの山火事は出火以来、わずか6日間で419.6平方キロを焼失する、ニューメキシコ州史上最悪の大規模森林火災となった。

 これまでの記録は、2003年の「ドライ・レークス(乾いた湖)・火災」の380.4平方キロ。
 この8年前の森林火災の場合、それだけの面積を焼失するのに5ヵ月かかっており、今回のロスアラモス火災の勢いがどれだけ激しいものか分かる。

 森林火災の火の手は今のところ北へ向かっており、ロスアラモス研究所では森林火災が「差し迫った脅威ではなくなった」としている。

 ロスアラモス研究所では1960年代のB61型核爆弾を延命する研究が進められていたそうだ。チャールズ・マクミラン所長は「安全に責任を持ったかたちで研究を再開できる」と語った。
 (風向き次第では、怒りの森の炎が研究所を直撃するかも知れないのに……)

 北の向かう森林火災で危機に瀕しているのが、サンタ・クララのプエブロ族(インディアン)たちだ。
 火の手はまだ、2800人が暮らす居留区には到達していないが、消火作業の前線から、森や植物、動物たちが失われたとの知らせが届いている。

 サンタ・クララ・プエブロの長、ウォルター・ダシェノさんは言った。「私たちがこれまで見たこともない火です。私たちの峡谷に対する、私たちの母なる自然の行いを見て、私たちは泣いたのです」
 (今回の森林火災の激しさは、異常気象の旱魃によるものだ)

 プエブロ族の峡谷――「サンタ・クララ峡谷」には、あの「マンハッタン計画」の研究所(集落)跡地や、1940年代の低レベル放射性廃棄物の投棄場所(除去作業はいま終わりかけようとしている。そこにこの山火事)、2003年に廃炉にされた原子炉があるという。
 (米政府はプエブロの聖なる大地を核の実験場、廃投棄の場所にしていた!)

 森が燃えれば山は裸になる。保水能力が失われ、水源として機能しなくなる。このため、ロスアラモスの町当局では雨が降ったときの洪水に備えようと、早くも対策を考え始めたそうだが、それはプエブロの人たちも同じ。

 南に住むコチティ・プエブロ族も水源がどうなるか心配しているという。
 (今回の森林火災はたとえ消火に成功しても、それで終わるわけではない。甚大な後遺症被害が予想されている……)

Posted by 大沼安史 at 10:55 午前 |

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