〔☆ フクシマ・NEWS〕 「フクイチ」は日本国内で最悪 世界的にも最悪クラスの「危険な原発」だった! ロイター電が特報 東電の内部文書自身が評価 「今回の人災の背景にある根本原因」(米専門家)
ロイター通信は26日のスペシャル・レポート、東電の福島第一原発(フクイチ)が2004年から2008年の5年間において、作業員の被曝対策の面で「国内最悪の原発」と、東電自身が内部文書で評価していたと報じた。 ⇒ http://uk.reuters.com/article/2011/07/26/us-fukushima-hazardous-idUKTRE76P73920110726?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter
また海外の原発との比較では、フクイチは2003年から2005年において、インドのタラプール原発、米国・エリー湖岸のペリー原発に続き、世界で3番目に危険な原発だった、と東電地自身が評価していた。
米国の同じ型の炉(GE社製、沸騰水炉)との比較では、フクイチの各炉は2001年において、米国平均の2.5倍もの被曝を作業員に強いていた。その差は2009年までに、1.7倍に縮まった。
ロイター通信はさらに経産省のデータを検証した結果、「フクイチ」の非正規作業員らは過去10年間において、国内の他の原発の作業員の平均より73%も多く被曝していたことが分かったと報じた。
これは東電正社員(作業員)の3倍。それを平均した「フクイチ」作業員の被曝量は、、米国の同型炉の平均被曝量を3分の1近く上回る。
このため、「フクイチ」の各炉(各号機)は過去5年間において、それぞれ300人近くの作業員太を10~20ミリシーベルト、被曝させていた。それだけの被曝は、米国の同型炉では、各炉平均22人に過ぎなかった。
この日米の差に関しロイター通信は、米国の電力会社は模擬炉を建設して作業員を訓練するなど対策にあたっていることを挙げている。
こうした中で東電は2007年に、国内最悪のフクイチの作業員被曝を10年がかりで、2017年までに国内平均レベルまで引き下げる計画を立てていた。
「フクイチ」の被曝安全対策が劣悪だったことに関し、米政府の科学アドバイザーを務めたこともあるナジム・メシュカティ南カリフォルニア大学教授は「今回の人災の根本的な原因は(東電の)非効率的な――お粗末の典型ともいえる――安全策の実施状況とその記録に見出だすことができる」と指摘している。
これに関してロイター電は東電の内部文書のひとつに、東電の現場マネージャーが作業員の被曝対策より、経費削減を国際基準の最低のところまで下げようとしがちである、との記述があると指摘している。
(大沼)国内最悪、世界的にも最悪クラスだったフクイチの被曝対策!
こうしたコスト優先の体質が、今回の大災害の伏線となっていたのだ。
「人命」を大事にするという基本が守られていたら、作業員を国内最悪の被曝に曝すこともなかったはずだし、設備面での安全対策の強化――あるいは自主的な「廃炉」決断が採られていたはずだ。
Posted by 大沼安史 at 11:51 午前 | Permalink
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