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2011-07-02

〔フクシマ・ノート〕 抵抗の歌が聴こえる…… そして 忌野清志郎さんの歌も

  ニューヨーク・タイムズ(6月30日付)に、「日本に抵抗歌の新しい波(Japan's New Wave of Protest Songs)」という記事が掲載された。

 空前の原発災害が進行する中で、新たなプロテスト・ソングが生まれ、ネットを通じて広がっている、という記事である。英語の字幕もついて、全世界に拡散している、という記事である。

 記事にこんなエピソードが書かれていた。

 InterFM の音楽番組のホストを務めるピーター・バラカンさんのもとへ、「フクシマ」で事故が起きたあと、忌野清志郎さん(RCサクセッションズ)の「サマータイムブルース」や「ラブミー・テンダー」などのリクエストが舞い込み出した。

 「サマータイムブルース」は、忌野清志郎さんがチェルノブイリの事故から2年後に発表、発売が打ち切られたアルバム「Covers」の中の1曲。プレスリーの替え歌の「ラブミー・テンダー」もまた、いまでいう「脱原発」を求める先駆的な歌だ。

 ピーター・バラカンさんが、忌野さんの「ラブミー・テンダー」の番組で流したいと局に話しを持ちかけると、局側はこれを拒否したのだそうだ。「放射能はいらねー」「牛乳をのみてー」の歌詞が、破壊的な噂を広げかねないという理由だった。

 バラカンさんはその局の担当者に、「ラブミー・テンダー」を実際に聞かせてみた。担当者は「やっぱり、掛けない方、いいと思いますよ」。「どうして」と聞き返すと、担当者は「風評被害」のことを持ち出した……。

 
 LOVE ME TENDER ⇒ http://www.youtube.com/watch?v=7E6huKlEjl0

 歌詞

  なに言ってんだ フザけんじゃね~
  核など~いらね~
  なに言ってんだ~よせよー
  ダマせやしねぇ~
  なに言ってんだ~ やめときな~
  いくら理屈をコネても
  ほんの少し考えりゃぁ 俺にもわかるさぁ

  放射能はいらね~ 牛乳を飲みて~
  何やってんだ~ 金かえせ
  目を覚ましな
  巧みな言葉で~ 般庶民を~
  ダマそうとしたが~
  今度のことでバレちゃった その黒い腹(ハラ)

 まるで予言の歌だ。

 さて、タイムズ紙の記事は、斉藤和義さんの「ずっとウソだった」や、「ランキン・タクシー」さんの「誰にも見えない匂いもない2011」、女性ラッパー、Coma-chi さんの“Say NO”を、ユーチューブてのリンクつきで紹介し、大友良英さんが8月15日に福島市で開く「プロジェクト・フクシマ」コンサート(http://www.pj-fukushima.jp/index.html)についても、その狙いを紹介している。

 このうち、僕がタイムズ紙で(遅まきながら)初めて知ったのは、Coma-chi さんの“Say NO”。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=hy0LgyVNkRg

 歌詞は ⇒ http://www.littleoslo.com/lyj/home/2011/04/coma-chi-say-%E2%80%98no%E2%80%99/

  くだらない娯楽はもうたくさん
  なぐさめや御託ももうたくさん
  事の真相、真実だけ隠さず
  伝えてよメディアとお偉いさん

  命が危なくても物申さん
  もう世界中があきれてるのさ
  もしあなたが誰かのお父さんなら
  感じてよ市民の怒りをさ……

 「事の真相、真実を隠さず、伝えよ、メディアと政府」「世界中があきれている」――その通りである。Coma-chi さんの言う通りだ。

 ランキン・タクシーさんのもそうだが、ラップって「歌うツイッター」といえるものかもしれない。鼓膜を響かせ、胸板を鳴らし、心の奥までずんずん届けるラップ抵抗歌!

 でも、このタイムズの記事を読んで、個人的にいちばん嬉しかったのは、忌野清志郎さんのことが、時代の先駆者として、たっぷり紹介されていたことだ。

 東電や保安院の人を見てると、あの「サラリーマン」の歌を思い出す。

 忌野清志郎さんのあの歌には、深い同情があった。でも、「情けねえじゃねーか。飛べよ、飛ぶんだよ」という励ましもあった。

 僕があてのないまま、「組織(サラリーマン)ジャーナリスト」を辞める少し前から、ススキノでも流行ってた歌だっけ。⇒ http://www.youtube.com/watch?v=7QL93X8-iZg

 
  ★ ドイツ気象局「フクシマ放射能雲拡散予報( 日本時間は9時間プラス)
 ⇒ http://www.dwd.de/wundk/spezial/Sonderbericht_loop.gif

  ★ 「フクイチ」風向きマップ
 ⇒ http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/weather/gpv/wind/

Posted by 大沼安史 at 09:53 午前 |

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