〔フクシマ・For the Record〕 「政府と東電の説明はますます疑わしいという心証を強くした」 毎日新聞 山田孝男・政治部専門編集委員
⇒ http://mainichi.jp/life/money/kabu/eco/tohonseiso/news/20110701org00m020023000c.html
6月16日、テレビ朝日の情報番組に出演した小出は、放射性物質拡散の差し迫った危機として、福島原発直下の地下水の汚染を挙げた。「地面を深く掘って壁をつくり、地下水の海洋流出を食い止めなければならない」と訴えた。
たまたまこの番組を見た筆者はさっそく取材を試みた。その結果、政府と東電の説明はますます疑わしいという心証を強くした。政府も東電も、小出の言う土中の「壁」をつくる必要は認めていた。それなのに経済的な理由から着工を遅らせ、計画の公表さえ控えているという確証を得たのである。
原発の周りに地下30メートルの壁をめぐらせれば、費用は1000億円レベルになる。政府は東電に計画の発表を促したが、東電は拒んだ。既に新聞のコラムに書いたことだが、東電が政府に泣きを入れた文書の写しを筆者は入手した。
要約すれば「市場から債務超過と評価されたくない。詳細の公表はご勘弁を」である。記者会見の想定質問と、万事「知らぬ存ぜぬ」で押し通す応答要領がついている。安全より株価重視という事故対策の実情を裏づける文書だ。――
★ ドイツ気象局「フクシマ放射能雲拡散予報( 日本時間は9時間プラス)
⇒ http://www.dwd.de/wundk/spezial/Sonderbericht_loop.gif
★ 「フクイチ」風向きマップ
Posted by 大沼安史 at 07:25 午前 | Permalink