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2011-07-30

〔フクシマ・NEWS〕 日本海洋学会が文科省の海域モニタリングの不十分さを批判する提言 文科省:放射性セシウム汚染を「不検出」と発表 学会:魚など海洋生物の「生体組織に数百Bq/kgのセシウム137を含む可能性がある」と警告 ブルームバーグが全世界に拡散報道

 日本海洋学会は25日、日本政府(文科省)の海域モニタリングが不十分だとして、高感度な分析手法による海域調査の実施と速やかな情報公開を求める提言を発表した。⇒ http://www.kaiyo-gakkai.jp/main/2011/07/post-157.html

 文科省の行なっている「簡易法」という調査では、「数Bq/L(1リットルあたり数ベクレル)レベルでも不検出とされる」が、「仮に不検出として発表されている数Bq/Lのセシウム137が含まれる海水であっても,特定の種類の魚介類が十分長い時間生息すれば,生体組織に数百Bq/kg(1キログラムあたり数百ベクレル)のセシウム137を含む可能性がある」と警告。

 「魚介類の放射性セシウム(セシウム137およびセシウム134)についての暫定規制値が500Bq/kgであることを考慮すれば,数Bq/Lレベルの放射能で汚染された海水の拡がり方に関する情報は極めて重要なものといえる」と指摘し、簡易法ではなく一般に使われている高感度分析法を採用、「γ線スペクトロメトリーを用いて,バックグラウンドの影響に十分配慮した上で長時間の計数を実施することや,大量の海水から微量のセシウムを濃縮することにより,海水中の放射性セシウムを,mBq/L[リットルあたりミリベクレル(1000分の1Bq)]以下のレベルで測定する」ことを求めている。

 海洋学会の提言は「今般の福島第一原子力発電所の事故は,海洋へも深刻な影響を及ぼしている。このような事態に際して,海洋汚染の実態を調査し,結果を速やかに国内外に公開していく必要があることはいうまでもない。私たちは,こうした調査や情報公開は,政府以外の組織も含めた我が国の海洋関係者が負っている国際的責務であると認識している」としており、海洋汚染まで矮小化を図ろうとする日本政府(文科省)に苦言を呈したかたちだ。

 この「提言」についてはブルームバーグが26日に報道、世界中の関係者の知るところとなった。
 ⇒ http://www.bloomberg.com/news/2011-07-26/japanese-scientists-push-for-more-radiation-tests-to-assess-seafood-risks.html

 文科省はSPEEDⅠで放射能雲の拡散をわかっていながら隠蔽し、結果的に被曝や汚染を進行させた。それが、こんどは海で! 

 文科省の「海洋汚染隠し」に対し、国際的な非難がますます強まりそうだ。

Posted by 大沼安史 at 07:57 午後 |

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