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2011-06-13

〔フクシマ・ノート〕 「100」の現実 「20」の欺瞞 

 こんなツイッター情報がネットで独り歩きしている。

 「TBSラジオの武田記者」が「実は基準を高くして20msvにしてくれと言っているのは地元。基準を低くすると放射能汚染してることになり、ますます風評被害が広がるが、基準を高くすれば政府が安全と言ってるんだから大丈夫だと地元民に説明ができるからだ」と言ったというのだ。
 ⇒ http://twitter.com/#!/oha_miyazaki/status/65001615979057152

 「20msv」は、福島の「地元」の要望でそうなったとでも言いたげな「ツイッター情報」ではある。

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 でも、これはちょっとヘンだ。

 「20msv」は文科省が定めた、子どもたちに対する被曝強制基準。「風評被害」が出るとされる食品等の「基準」ではない。

 それに、この「20msv」に「上げて」くれと言っているのは「地元」だということになると、国(文科省)が「地元」の声に応え、法定の「1msv」を「20msv」に上げたことになる。

 まるで文科省の「強制被曝犯罪」を免罪するような「TBSラジオの武田記者」の「つぶやき報道」……。

 かりに「TBSラジオの武田記者」の実在の人物で、もしほんとうに「TBSラジオのツイッター」で、上記の発言をしていたとするなら、きわめて問題である。

 いくら「つぶやき」でも、ジャーナリズムの活動として(ジャーナリストとして)「情報」をこうまで「断定的」に伝えるなら、事実を確証してからにすべきだし、(匿名でもいいから)「ソース」を明らかにすべきである。

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 私は「TBSラジオの武田記者」と違って疑い深いから、文科省や官邸筋から「実は基準を20msvにしてくれと言っているのは地元」などと囁かれたら、すぐこう捻じ曲げて(?)て解釈する。

 政府としては福島県内の凄まじい汚染状況を踏まえ、無理くり「100msv」を基準にするつもりでいたが、国内外から批判が出るのは間違いないから、仕方なく「20msv」にした……。しかし「20msv」に下げてしまったことで、いろいろ無理が生じ、困ったことになっている……。福島県庁も、どうして「100」から「20」に下げたんだと政府を突き上げている……。

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 福島で今、問題になっているのは、子どもたちに対する「20msv被曝強制」だが、私たちが忘れてはならないのは、長崎大学の山下俊一教授が当初、「100msv大丈夫です」をしきりに触れ回っていたことだ。

 山下教授は政府と詰めた上で、福島現地に入り、講演活動を続けたはず。「100msv」とは、日本政府が当初、考えていた「福島被曝許容量」だったのではないか?

 「TBSラジオの武田記者」よりも「猜疑心」が強く、若い頃、「役所に嫌われる執念深い、嫌味な社会部記者」だった私は、あの小佐古氏の「涙の辞任」にしても、「福島の汚染は、ほんとうは100まで基準を引き上げなければならない水準。それなのに、20msvまでならない大丈夫といってゴマかそうとする」政府の2重、3重の欺瞞にガマンがならなかったのではないか――とついつい思ってしまう。

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 「TBSラジオの武田記者」よ、問題は「20」ではなく、あくまでも当初の基本線である「100」である。

 なぜ山下俊一教授は最初、「100」と言い続けたのか? 言い続けなければならなかったか?

 そこに迫ってほしい!    
 
 そして事実を――真実をつかんだなら、こんどは「つぶやき」でなく、「NEWS」として伝えてくれ!

 それがジャーナリストの職業的な責務である。 

Posted by 大沼安史 at 09:23 午前 |

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